Act.8-74 最弱返上! 紫の女神アメジスタ強化作戦決行! scene.1
<一人称視点・ローザ・ラピスラズリ・ドゥンケルヴァルト>
さて、まずはアメジスタのステータスの確認からかな?
紫の女神アメジスタ Lv999
HP19999/19999
ATK:175 DEF:150 INT:175
MATK:175 MDEF:175 AGI:150 LUK:150
E ー
E アメジスタのドレス
E アメジストリング
E ー
E ー
E ー
まあ、仕様とはいえ弱い。……不思議のダンジョンの物差しで測ると強敵なんだけどねぇ。
まずは、アメジスタの区分がエネミー……つまり、魔物に分類されることを活かして魔物の強化方法で強化していく。
基本的にはナトゥーフを強化した時と同じ。セルフ従魔化して、先達結晶と進化輝石、種族結晶を使って強化していく。
紫の女神アメジスタ Lv999
HP40000000/40000000
ATK:20000000 DEF:20000000 INT:50000000
MATK:10000000 MDEF:10000000 AGI:10000000 LUK:20000000
E ー
E アメジスタのドレス
E アメジストリング
E ー
E ー
E
名前:アメジスタ
種族:紫の女神、異世界コランダムの女神、迷宮創造の女神、月精女王
所有:アメジスタ
HP:40,000,000
MP:50,000,000
STR:20,000,000
DEX:10,000,000
VIT:20,000,000
MND:10,000,000
INT:50,000,000
AGI:10,000,000
LUK:20,000,000
CRI:10,000,000
まあ、これでステータス的にはレイドランククラスに仕上がったけど、ここから更に強化していく。
カルロスをシェルロッタに変化させた時に使った『分身再生成の水薬』と設計データを利用してアメジスタを究極調整体にする。これで魔法も様々扱えるようになってレパートリーが増えた。
名前:アメジスタ
種族:紫の女神、異世界コランダムの女神、迷宮創造の女神、月精女王、究極調整体
所有:アメジスタ
HP:40,000,000
MP:50,000,000
STR:20,000,000
DEX:10,000,000
VIT:20,000,000
MND:10,000,000
INT:50,000,000
AGI:10,000,000
LUK:20,000,000
CRI:10,000,000
「まあ、こんなところかな? 次は装備だねぇ」
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・紫水晶女神の礼装
▶︎アメジスタのドレスが幻想級の紫のドレスとユニークシリーズのドレスの力を得て生まれ変わったアメジスタのためだけの紫のマーメイドラインドレス。上から纏う羽衣がセットになっている。
スキル:【亜空収納庫】、【超加速】、【ー】、【破壊成長】
【管理者鑑定】
分類:『異世界ユーニファイド』アイテム
レアリティ:独創級
付喪神度:999,999/99,999,999,999【該当者:アメジスタ/神話級化条件、付喪神度の最大化+装備に認められる】
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・紫水晶女神の指輪
▶︎アメジスタの愛用していたアメジストリングを素材に騎士ランスロットに湖の乙女から送られた多くの魔法を解除できる幻想級の指輪とユニークシリーズの天使の加護が宿った指輪を加えて強化した指輪。中央にアメジストがあしらわれている。
スキル:【多重詠唱】、【魔導賢者】、【賢者ノ石】、【破壊成長】
搭載機能:擬似魔力炉・擬似魔力回路・魔力変換器
【管理者鑑定】
分類:『異世界ユーニファイド』アイテム
レアリティ:独創級
付喪神度:999,999/99,999,999,999【該当者:アメジスタ/神話級化条件、付喪神度の最大化+装備に認められる】
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アメジスタの装備を改造しただけで、追加の武器は無し……まあ、とはいえここまで強化したら流石に大丈夫でしょう? ……ミーミル=ギャッラルホルン相手なら、多分。
それこそ、アイオーンとかヌースを相手にするなら勝ち目は薄いけど、それならボクだって現状でも怪しいくらいだし。
あの二体は別格だからねぇ。……まあ、いつか倒さないといけないけど。
『……つまり、最初から恥を忍んで圓さんにお願いすればここまで悩む必要は無かったってことね。こんなにあっさりと強くなれるなんてびっくりだわ』
「……本当は自力でここまで到達して欲しかったんだけど。それから、まだそれはアメジスタさんの強さじゃないからねぇ。その力が馴染むように身体の使い方をしっかり体得した方がいいだろうし。約束したからねぇ、きっちりミーミルと渡り合える強さを獲得してもらうつもりだよ」
『お、お手柔らかにお願いするわ』
◆
ラピスラズリ公爵邸での夕餉はかつてないほどの大人数になってきた。
ラインヴェルドとバルトロメオが統括侍女のノクトを伴って参加し、ヴェモンハルトとスザンナがラインヴェルド達から遅れて参加、エイミーン、ミスルトウ、マグノーリエ、プリムヴェールの四人も王宮からの隠し通路を使って屋敷に来て参加し、これだけでも外部も参加者は多いんだけど、新たに増えた榊、槐、椿、榎、楸、柊に加えて今日は新たに仲間に加わったドミティア、リヒャルダ、ベラトリックス、サトゥルニナ、更にアメジスタまで参加しているからとんでもない人数だよねぇ。
流石に席が無くなってきたからラピスラズリ公爵邸を大幅に改築し、主に食堂を広げたんだけど……一体どこを目指しているんだろうねぇ。
最早カトレヤは王族が公爵家の食卓に座っていることに驚く素振りすら見せないようになり、カルミアと仲良く食事を楽しんでいる。意味不明な速度で食べ進めているアクアとディランのことは完全に視界の外に追いやっているみたいだ。
カルミアも生まれた頃から大体こんな感じだから楽しそうにカトレヤと食事をしている。
まず、新規のメンバーの挨拶を済ませてから始まった食事は、いつも通り進んでいった。
ラピスラズリ公爵家が【ブライトネス王家の裏の剣】であることを知らないカトレヤの中ではボクだけが特殊で、この世界の真実に関しても【ブライトネス王家の裏の剣】に触れない部分に関しては知っているから、アメジスタのことを当初は警戒していたみたいだけど、彼女の身の上を聞いてからは一気に距離が縮まったみたいだねぇ。
アメジスタも孤独だったあのダンジョンの最奥部にいた時よりも笑顔を見せるようになったし、連れてきて良かったと思う。
まあ、そんな感じで【ブライトネス王家の裏の剣】の秘密を知るべきではないと判断されたカトレヤと、血塗れ公爵の継承者としての素質がないと判断されたカルミアにも話せる話題で盛り上がった夕餉だけど、勿論、カトレヤとカルミアが部屋に戻ってからが本番。
より深い話題に入っていく。
「さて、と。それじゃあそろそろ報告を始めさせてもらうよ。まず、アメジスタさんから得た情報によると、ミスルトウさんに『管理者権限』のコピーを渡してボクを殺害させようとしたミーミル=ギャッラルホルンはMMORPG『Ancient Faerys On-line』の舞台である常若の浮遊島の出現する区画に小さな世界と呼ばれる領域を形成して根城にし、【新生・エルフ至上主義】とブライトネス王国と袂を分かったメリダ=キラウェアを庇護下に加えている。メリダは火妖精の種族を上書きされて新たな力を得たみたいだねぇ」
「あのメリダがミーミル=ギャッラルホルンと組んだか……誰かの下につくというのは意外だな。何か企んでいるのかもしれん」
「……つまり、裏切り者は一塊になったということですかぁ? 纏めて叩けばいいって最高なのですよぉ〜。で、いつ叩き潰すのですかぁ?」
「スザンナ様のいう通り、何も考えてないってことはないだろうねぇ。目的の一致からメリダとミーミル=ギャッラルホルンは協力しているって感じだと思う。それと、実際にいつ叩き潰すかっていう話だけど、当面は放置でいいと思っている」
「……何故だ? 相手の居場所が分かっているなら早急に潰してしまえばいいだろう?」
「プリムヴェールさんはせっかちだねぇ。相手も時期尚早だと捉えているように、ボク達にとっても時期尚早なんだよ。どの道、常若の浮遊島が出現するまで相手に動きはないだろうし、ボクも常若の浮遊島に用があるから今潰しても二度手間になる。わざわざ潰しにいく必要もないし、今は他の方面に集中したいと思っている。当面は王女宮の業務をしながらペドレリーア大陸を探索する予定かな?」
「姉さん、本当に大丈夫なの? 二つ同時並行なんて」
「ネストの心配はもっともだけど、大丈夫大丈夫。一日もブライトネス王国から離れるつもりはないから」
「……いや、そういうことじゃなくて」
まあ、ネストがボクの身体を気遣ってくれたことは分かっているんだけどねぇ。大丈夫大丈夫、頑丈にできているから。
「ペドレリーア大陸だったな? で、誰を派遣するんだ?」
「クソ面白いことに参加したいって意図が見え透いているけど、ラインヴェルド陛下を含めブライトネス王国から人員を動かすつもりはないよ? 動かすとしたら、とりあえずまだ安全そうなフォルトナ王国、後は亜人種族のいずれかになるけど」
「つまり、私とプリムヴェールさんは動いても大丈夫ということですか?」
「そうだねぇ、お願いしてもいいかな?」
「おい、ちょっと待て! なんでブライトネス王国が動いちゃダメなんだよ! こんなクソ面白いイベントがあるっていうのに」
……別にクソ面白いことは大してないと思うけどねぇ? トラブルにはなるべく遭遇したくないし。
「まず、ブライトネス王国にはラングリス王国の革命の速やかな鎮圧、並びにマラキア共和国の速やかな壊滅に動いて欲しい。特にマラキア教国は『阿羅覇刃鬼』や『阿頼耶死鬼』などと呼ばれる犯罪組織と『這い寄る混沌の蛇』の信者がいた国だからねぇ。流石に『這い寄る混沌の蛇』の本拠地はないと思うけど、速やかに潰しておく必要はあると思う。まあ、定吉さんは危険を嗅ぎつけてとっとと店仕舞いしそうだけどねぇ。まあ、この件はフォルトナ王国もなんだけど……じゃあ、何故ブライトネス王国が今動いてはダメか。……単刀直入に言えばこの国の中に裏切り者がいるからだよ」
ラインヴェルド達やカノープスの表情が真剣味を帯びる。
「『這い寄る混沌の蛇』の魔法には闇魔法や暗黒魔法に関するものが多かった。この闇魔法や暗黒魔法を後天的に習得する方法の研究は王族と一部貴族――血塗れ公爵と五摂家しかその存在を知らないっていう認識で良かったよねぇ?」
「ああ、より正確に言うと一部王族とラピスラズリ公爵家と大公家だな。……まあ、裏切り者がいるってことになるよなぁ。ラピスラズリ公爵家は確実にないだろうし、バルトロメオも裏切り者じゃねぇから、となると、エタンセル大公家、シンティッリーオ大公家、フンケルン大公家、アストラプスィテ大公家のいずれかってことか」
エタンセル大公家の当主はランレイク=エタンセル。
豪放磊落な性格の策士で引退しているけど、元騎士団長で軍務省長官経験者という武に秀でた人物だねぇ。
シンティッリーオ大公家の当主はフューズ=シンティッリーオ。
モノクルを掛けた優男で現在は魔法学園の学長に就任している。
フンケルン大公家の当主はジェム=フンケルン。
辺境伯も務める人物で最も質素な貴族として知られている。
五摂家の一つで最も古い大公家であるアストラプスィテ大公家の当主はナジャンダ=アストラプスィテ。
薔薇の有名な領地を持ち、自身も薔薇好きだという。
ジリル夫妻とは長い付き合いで、ラインヴェルドが側妃を迎えるためにメリエーナを一時的に養子にした。
「……個人的に裏切り者だと思いたくない人が一人いるけどねぇ」
「ああ、ナジャンダだろ? 俺もアイツは流石にねぇと思うけどな。まあ、これについてはお前の目で見て判断すればいいんじゃねぇか?」
「いずれにしても、こっちから動くつもりはないよ? 下手に相手を刺激して形振り構わなくなったら困るからねぇ。ただ、裏切り者がいると分かった以上、下手に動いて隙を見せるのはあんまりお勧めじゃないって話」
ペドレリーア大陸に比べれば優先順位はそれほど高くないけど、だからといって隙を見せていいって話にはならない。万全の体制で相手が動いた時に速やかに迎え撃つのがこの件に関してはベストだからねぇ。だから、ブライトネス王国に関してはノータッチにしておきたいんだよ。
「まあ、本当は少数精鋭で動きたいし、一応声を掛けるけどオルパタータダ陛下に相談するの、あんまり気が進まないんだけどねぇ」
なんか騒ぎを起こす人、沢山推薦してきそうだからなぁ。
お読みくださり、ありがとうございます。
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もし何かお読みになる中でふと感じたことがありましたら遠慮なく感想欄で呟いてください。私はできる限り返信させて頂きます。また、感想欄は覗くだけでも新たな発見があるかもしれない場所ですので、創作の種を探している方も是非一度お立ち寄りくださいませ。……本当は感想投稿者同士の絡みがあると面白いのですが、難しいですよね。
それでは、改めまして。カオスファンタジーシリーズ第二弾を今後ともよろしくお願い致します。
※本作はコラボ企画対象のテクストとなります。もし、コラボしたい! という方がいらっしゃいましたら、メッセージか感想欄でお声掛けください。




