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Act.7 登場人物紹介 part.Ⅵ

★異世界ユーニファイド

◆ブライトネス王国

◇ラピスラズリ公爵家

・カノープス=ラピスラズリ

 ラピスラズリ公爵家の当主。ゲームにおいては娘にダダ甘な父親として登場したが、異世界では【ブライトネス王家の裏の剣】というボツになった設定が生きている。強力な闇属性と火、水、風、土の四属性の使い手。

 貴族の中でも野心の無く人畜無害な文官や司書のような空気を纏った珍しい存在として認知されている。平均的な実績で学園を卒業しているが、その実態は全く殺気を漏らさないまま敵の命を奪うことができる得体の知れない化け物。

 王家に仇なす組織や人間を王の代わりに処断することを許されている唯一の家であり、国の暗殺部隊を取り纏める権限を持つ。屋敷の使用人は全て部下だが、下僕という認識はせず家族として扱っている。

 娘を溺愛することについては本当だが、娘が国の敵になったと判断すれば容赦なく殺すことができるなど、『スターチス・レコード』の物語が崩壊しかねない性質を有する。

 ローザから「この世界の真実」と「これから訪れるかもしれない世界の危機」に関する話を聞き、国王陛下に報告――娘を愛しながらも、敵に回った時には殺す覚悟を決めているが、そのような事態にならないことを願っている。

 裏だけに留まっていては勿体ない存在なローザではなく、別の人物にラピスラズリ公爵家を継がせるために分家筋からネストを招き、彼がラピスラズリ公爵家の次期当主に相応しいかを見極めていた。

 ネストの「僕は、暖かく僕を迎えてくれたラピスラズリ公爵家に感謝をしています。特に姉さん……ローザ様には。……僕はその恩返しがしたい。暴走するかもしれないこの魔力も上手く使いこなせるようになれば、姉さんの役に立てるかもしれない、そういう理由では、ダメでしょうか?」という言葉を聞き、彼に当主を継がせることを決め、ジーノにネストの教育を申し渡す。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『黒刃天目刀-喰鴉-(ダーインスレイヴ)』、『闇夜に溶ける外套(ダークナイト・コート)』に作り替えてもらった。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。

 ラインヴェルドから情報を得て、王妃殺しの下手人カルロスを王宮地下で待ち受けて、彼を暗殺した。


・カトレヤ=ラピスラズリ

 ラピスラズリ公爵家の公爵夫人。大人しく娘を叱れない母親という設定はそのままだが、ラピスラズリ公爵家が【ブライトネス王家の裏の剣】であるという裏の顔を知らないという設定が付与されている。

 ネストを分家筋から引き取り次期当主とするというカノープスの提案に最初は困惑するが、その意図を理解した際は「ローザに愛情を注げなかった分、その子に精一杯愛情を注ぎたいと思います」とローザを絶句させる発言をして、カノープスと二人揃ってラブラブな空気を演出した。

 貴族のお茶会に参加して情報収集を行うのが日課だが、最近は調理室に突撃して娘達が作り出す新作料理の味見もするようになっている。


・ネスト=ラピスラズリ

 ラピスラズリ公爵家の子息。異世界化によりローザがヘンリーと婚約すること自体が消滅したが、カノープスはローザの話を聞き、ラピスラズリ公爵家を継承する者の候補として分家筋のソーダライト子爵家から養子として引き取ることを決める。

 長男と次男とは異なり、ソーダライト子爵家の当主と娼婦の間に設けてしまった子供であり、そのことから義母や異母兄弟からイジメられていた。強力な風の魔力を持っているけど、その力を上手く制御できないため、ある日魔力を暴走させてしまい、そこから義母や異母兄弟、使用人から「化け物」として扱われるようになる。

 ラピスラズリ公爵家の養子になってからもイジメられるのではと警戒していたが、その逆でこれまでに享受したことがないほどの幸福を得た。

 そんな自分に優しくする姉の気持ちが分からず困惑するネストはそのことをローザに告げるが、そんなネストに対してローザは「自意識過剰」と評し、自らの正体や世界の真実を語って聞かせた。

 その後、ローザから自らの行いによって人生を滅茶苦茶にしてしまったことを謝罪されるが、ネストはその謝罪を断り、ローザの気持ちを受け取ってカノープスと相対し、「姉を守るため」という理由でラピスラズリ公爵家を継ぐ決意をする。

 その後、カノープスから認められ、【ブライトネス王家の裏の剣】の次期当主として相応しくなれるように勉強を始めている。

 使節団派遣直前のドラゴネスト・マウンテンで見せたローザの「エアリアル・ウィンドテンペスト」という目標ができたことで、魔力操作の練習に更に打ち込むようになった。

 その努力はジーノ以下戦闘使用人にも認められており、確実に強くなっていることが窺える。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では独創級の『黒刃天目刀-濡羽-』と『闇夜に溶ける外套(ダークナイト・コート)』を贈られた。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。


・カルミア=ラピスラズリ

 ラピスラズリ公爵家の次女。ローザの妹。

 ルヴェリオス帝国が崩壊した年に生まれ、ローザが十歳の時点で四歳になった。


・ヘレナ=グラナス

 ヒースの姉でメイド長を務める人物。喜怒哀楽の表情を滅多に出さない人で、焦げ茶色の髪をきっちりと結い上げている。平民出身でありながらも付け焼き刃とは思わせないほどの完璧なマナーで、女性らしさが滲み出る肉付きの良い身体は同性が見ても思わずうっとりするほど。ヒースとは似ても似つかない。かつては弓と火・氷・雷の属性を変化させた矢を使って戦う遠距離戦を得意としていたが、銃火器を手に入れてからは回転式拳銃(リボルバー)ではコンバットマグナムとS&W M686、自動拳銃ではコルト ガバメント、狙撃銃ではレミントンM700と、ドラグノフ狙撃銃、マクミラン TAC-50とKSVK 12.7と、それぞれ使い分けている。

 銃火器や弓の扱いだけではなく戦闘メイドに必要な戦闘術・暗殺術は一通り使える。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『黒刃天目刀-濡羽-』、『天空侍女のヘッドドレス』、『天空侍女のエプロンドレス』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』に作り替えてもらった。


・エリシェア=ハーフィリア

 ラピスラズリ家の陪臣であるハーフィリア騎士爵家の娘でメイド。ちなみに、騎士爵とは本来は世襲権を持たない準貴族であるが、ハーフィリア家は長年ラピスラズリ公爵家に仕えてきたことからその忠誠が認められ、例外として騎士爵を世襲することができる家となっているとされているが……。黒髪黒目。

 実際は【ブライトネス王家の裏の剣】であるラピスラズリ公爵家に長年仕えた忠誠と実力が認められ、国王によって特例として認められたということであり、その中には暗殺者としての高い実力への評価が含まれている。

 その一族はあらゆる局面に対応できるよう人間の限界、もしくはそれを突破するよう徹底的に鍛えられている。

 ちなみに、ハーフィリア一族はラピスラズリ公爵家、ひいてはラピスラズリ公爵家が仕えるブライトネス王国に絶対の忠誠を誓っており、万が一裏切り者が出た場合、地の果て、地獄の底まで追いかけて粛清することを誓いとしている。

 特注の仕込みブーツを使った足技と、暗殺に特化した邪道な類の剣の技を得意とする。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『黒刃天目刀-濡羽-』、『天空侍女のヘッドドレス』、『天空侍女のエプロンドレス』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』に作り替えてもらった。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。


・カレン=エレオノーラ

 癖のある赤茶色の髪を強く結い上げ、銀縁の眼鏡をかけているメイド。メイドの中でもヘレナに匹敵する教養の高さを誇る。幻惑魔法を得意とし、敵を混乱の渦中に落とし込み、その中で高い視力を利用して刀で接近戦を仕掛ける戦法を得意としているが、戦闘メイドに必要な戦闘術・暗殺術は一通り使える。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『黒刃天目刀-濡羽-』、『天空侍女のヘッドドレス』、『天空侍女のエプロンドレス』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』に作り替えてもらった。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。


・ナディア=ファレンシエント

 補正下着をつけず、大きな胸の下のきゅっとくびれた細い腰のラインという女性的な線を見せつけるような、ほぼ下着姿ではないかという際どいメイド服の上から通常のメイド服を纏った華奢で細腕の女性。ニーナとは一卵性双生児の双子という関係がある。

 巨大な大鎌を武器とする。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『災禍の死神鎌カタストロフ・リッパー』、『天空侍女のヘッドドレス』、『天空侍女のエプロンドレス』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』に作り替えてもらった。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。


・ニーナ=ファレンシエント

 補正下着をつけず、大きな胸の下のきゅっとくびれた細い腰のラインという女性的な線を見せつけるような、ほぼ下着姿ではないかという際どいメイド服の上から通常のメイド服を纏った華奢で細腕の女性。ナディアとは一卵性双生児の双子という関係がある。

 巨大な刺付き鉄球を武器とする。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『明星の星球式鎖鎚矛モーニングフレイル・クラッシャー』、『天空侍女のヘッドドレス』、『天空侍女のエプロンドレス』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』に作り替えてもらった。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。


・クララ=ホグウィード

 赤いリボンのついたカチューシャを身につけた深緑色の髪を三つ編みにした大人しめな見た目のメイド。普段は分厚い瓶底眼鏡をかけているため隠されているが、美しい見目をしている。来客がある際は三つ編みを解いてきっちり髪を結い上げ、普段は隠している美貌も人前に晒す。

 変装の達人で高い化粧技術を持つ。潜入のスペシャリストで、変装する対象に合わせて気配や口調を使い分けることができる。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『黒刃天目刀-濡羽-』、『天空侍女のヘッドドレス』、『天空侍女のエプロンドレス』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』に作り替えてもらった。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。


・アクア=テネーブル

 ダークブラウンの長い髪と大きな空色の瞳を持つ少女然とした十六歳。愛嬌のある小奇麗な顔立ちをしており、それを自覚して利用しているが、少し怒るとボロが出て粗野な男のような言動になる。貧乳がコンプレックス。

 元は貧民街の生まれでカノープスに拾われ、その瞳の色からアクアと名付けられた。

 その正体は隣国のフォルトナ王国で【漆黒騎士】の称号を与えられた漆黒騎士団団長のオニキス=コールサックが転生した姿であり、かつて文学と書物研究の第一人者で神とも交流があった文学者の能因草子が残した論文『転生に於ける肉体の束縛を離れた魂の時間的立ち位置から導き出される過去転生に関する一仮説』の証明例の一人。

 国王陛下御前の模擬戦以降は、ローザからプレゼントされた『オーバーハンドレッドレイド:ナイツ・オブ・キャメロット』でドロップする幻想級装備『カレトヴルッフ』を得物としている。

 四章では緑霊の森への使節団メンバーとして同行した。

 シルフスの街でかつての仲間バチストと再会する。彼に事情を説明することはなく、あくまで今世は今世という態度を貫いたが、バチストに「いい街だよ……だから、何があってもこの街を守れ。……お前が大切だと思うものを守れ」という気持ちを伝え、かつての仲間の背中を押した。

 ブライトネス王国に帰国後、ローザ、ディランと三人で第二次使節団として派遣されることが決定した。

 バトルロイヤルでは二位に入賞し、エリアボスを討伐したことで『機械神の歯車髪飾り』、『機械神の歯車鎧』、『機械神の魔導拳銃』からなる【ユニークシリーズ】を獲得したが、相性が悪かったためバトルロイヤル中は使用せず、バトルロイヤル終了後に別の【ユニークシリーズ】と交換してもらうことになる。

 バトルロイヤル終了後にアクアと相性の悪い鋼鉄の銃巨人を一人で撃破したことに衝撃を受けたローザから装備を強化・一新してもらった結果、装備が独創級の『光を斬り裂く双魔剣(カレドヴールッハ)』、『天空侍女のエプロンドレス』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』、神話級の『天空侍女のブルーリボン』となり、ローザ陣営で初めて神話級の装備を手に入れることとなった。

 五章の時点でSS-ランクに到達していることが判明している。

 ローザの地下秘密基地に案内された際に、自らの戦力を欲していることを打ち明けられ、ブライトネス王国と敵対することになってもローザ側につくことを約束した。

 獣王決定戦の参加資格を得るため、【アラディール大迷宮】に挑戦する。

 【アラディール大迷宮】攻略後、報酬の代わりとしてローザから独創級の『オニキスとアクアマリンの指輪』を受け取った。

 ド=ワンド大洞窟王国国王への謁見の準備ができるまでの間、フォトロズ大山脈地帯の最高峰の登山に参加し、ディランと共に競うように石像を破壊した。

 ド=ワンド大洞窟王国の謁見の間ディグランに不平等な条件を出され、更に謁見の間の全勢力を向けられる。覇王の霸気で撃破し、更に謁見の間の勢力をほとんど壊滅させた。

 海上都市エナリオスへの使節団派遣では、プリムヴェールとマグノーリエが緑霊の森に一時帰国したため、ローザ、アクア、ディランの三人と欅達で向こうことになった。

 深淵魚魎(サファギン)大海の主の尖兵(マローソアタン)の討伐に参加し、海上都市エナリオスを危機から救っている。

 前世の死に関して「仲間が倒れていって気付いたら全滅していた」と記憶しており、圓はそこから衰弱死の可能性を疑った。

 フォルトナ王国潜入時は貴族の屋敷にメイドとして奉仕しているドネーリー=テネーブルの妹アクアという設定で、主に漆黒騎士団やオニキスの友人達と行動を共にした。

 フォルトナ王国崩壊事件の謎解きの際に自身の前世がオニキスを明かし、その後かつての仲間達にも正式に明かした。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。擾乱終結後、功績が認められ、オルパタータダからテネーブルの家名を名乗ることを正式に認められ、ディランと本当の意味で家族になる。

 ドゥンケルヴァルトの視察にローザと共に同行した。

 ルヴェリオス帝国侵攻にローザ陣営のメンバーの一人として参加した。

 ヴァルファレッド達のアジトで二人を暗殺しに来たプルウィアとリヴァスと遭遇し、シャドウウォーカーとの交渉のために、ピトフューイへの取り次ぎを掛けた戦いをディランと共に行い、勝利した。

 帝国崩しではイリーナと共に二人の暗黒騎士ガーナットと戦い、勝利した。


・カルロス=ジリル/シェルロッタ=エメリーナ

 モルヴォルとバタフリアの息子で、第一王女プリムラ=ブライトネスの母でラインヴェルドが最も愛した側室メリエーナとは姉弟の関係にあり、攻略対象の一人ジィード=ジリルの父親でもある人物。薄い灰色の短髪にハンチングベレーを被った糸目の影の薄そうな番頭。メリエーナとプリムラと同じ空色の瞳を持つ。

 モルヴォルとバタフリアも知らないが、ラピスラズリ公爵家の協力者の一人であり、【ブライトネス王家の裏の剣】の目となり耳となる情報屋の一人として、また武器などを下ろす闇の武器商人としても尽力している。

 カノープスとは魔法学園時代に知り合った。魔法学園時代には空気を読まないタイプで、カノープスと周囲の溝を感じ取り、身分を気にせず積極的にカノープスと関わろうとした。当時はいじめられても笑って耐えるような子供だったらしい。ラピスラズリ公爵家の協力者ではまだまだ新参者だが、マルゲッタ商会が持つ貴族との取引によって生まれた情報網を更に拡張させ、【ブライトネス王家の裏の剣】が構築した情報網以上のものを持ち、【ブライトネス王家の裏の剣】の活動にも情報屋として大きく貢献してきた。

 人一倍姉のことが好きで、姉のメリエーナが陛下に見染められて側室に選ばれ、王城に入城することが決まった時は大泣きして両親や姉を困らせたらしい。

 大好きだった姉がラインヴェルドの正室や側室達から虐められ、精神的苦痛を苛まれる中で体調を崩して亡くなったことを知った時、何を思ったのか。いつも微笑を湛えた仮面の裏に一体どんな感情が渦巻いているのか、カノープスやローザの目を持ってしても見抜けないほど。

 ディランによればカルロスはメリエーナの死因が毒殺だと疑っていた。

 ローザ達がフォルトナ王国から帰国した後に、メリエーナの死の真相を聞くべき一人とローザから判断され、真実を聞くことになる。残される家族の気持ちも考えて欲しいとローザから言われたものの、結局姉を殺した者への復讐を諦めることができず、灰色の怪人(アッシュ・ファントム)として正妃シャルロッテ並びにラウムサルト公爵一家殺害事件を引き起こし、暗殺を成功させた後にカノープスとの戦いで死亡。その死をもってかつてメリエーナの死の真相が闇に葬られたように、事件の真相を闇に葬った。

 空間、時間、火、水、風、土、木、金、光、闇の属性に常人よりも遥かに弱い適性を持つ。得意分野は魔力操作と無属性魔法であり、膨大な魔力を駆使した物量戦と、高い身体能力を生かした素手による暗殺、魔力強化を施した黒い蝙蝠傘を使った戦いを得意とする。

 しかし、圓の手によって死体を回収されており、大倭秋津洲帝国連邦の秘密機関の究極の人間を作る完全調整体(ドリーカドモン)研究、そこで完成した完全調整体(ドリーカドモン)、又は原初的人類(ドリーカドモン)と呼ばれる存在のデータを流用し、そこにこれまで圓が戦った魔法の才能を持つ者達、戦いの才能を持つ者達、それらを入力し、再構成したデータを設計図に使い、『分身再生成の水薬リ・キャラメイク・ポーション』を使って完成させた完全調整体(ドリーカドモン)の短命という弱点すら克服した新人類、究極調整体アルティメット・ドリーカドモンとして擬似転生を果たした。

 その容貌は薄い灰色の長い髪をハーフアップにした空色の瞳を持つ少女の見た目になる。十六歳の少女で、すらりと伸びる手足が艶かしく、左右対称で均整の取れた肢体は過不足ない完璧なプロポーションを誇っている、と評せられるほど美しい。

 教育係に任命されたジーノからラピスラズリ公爵家で使用人としての教育を受けた。

 ルヴェリオス帝国侵攻にローザ陣営のメンバーの一人として参加した。

 ルヴェリオス帝国侵攻前に、ローザから『黒刃天目刀-蝙蝠-』、『天空侍女のヘッドドレス』、『天空侍女のエプロンドレス』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』の四つの装備を受け取った。

 フォルトナ王国で先代公爵家と合流した後、先代公爵家と共に模擬戦でローザと戦った。

 帝国崩しでは治安維持組織詰所を襲撃し、ピトフューイと共にグランディネと戦った。


・フィーロ=トラモント

 治安維持組織「ヴァナルガンド」のメンバーの一人。真っ赤な露出度の高い魔女のような衣装を纏った赤毛の女性。抜群のプロポーションであるが羞恥心が皆無で、下着姿で歩くこともしばしばある。大酒飲みな一方で酒に滅法弱く、飲むと全く使い物にならなくなる。【紅糸】の異名を持つ。本帝国工作部隊所属。

 帝器は危険種の体毛で、魔女のような衣装に変化している真紅の糸「斜陽紅絲(レッド・ストリング)」。圧倒的な強度と切れ味、耐久性、耐熱性、耐寒性に優れており、糸を使って相手を拘束・切断する他、周囲に張り巡らせることでセンサーとして利用するなど様々な使い方が可能。

 貧しい村の出身。貧しさを脱するために、高給な仕事がしたかったという理由で帝国に仕官した。帝国内部に蔓延る男尊女卑の思想には最初こそ嫌悪感を抱いていたが、次第にそういうものだから仕方ないと割り切るようになった。美味しいお酒が飲めて、楽しく生活が送れればそれで十分なため、帝国軍に所属することに執着がある訳ではない。

 帝国崩しの治安維持組織詰所を襲撃され、欅と戦った。戦いに敗北したフィーロは欅の口からローザが自分という人間を欲していることを知る。ラピスラズリ公爵家の使用人と極夜の黒狼への就職という二つの選択肢を提示され、帝国のゴタゴタの解決まで住むことになった屋敷で今後の進路を考えることとなった。また、この戦いで戦死した扱いになっている。

 帝国崩壊後、ラピスラズリ公爵家への就職を選び、ネストの使用人候補の一人となっている。

 帝国崩壊後の装備新調・調整ではローザから『万物切断千変万化-レットドラゴーンプラティナクロース-』、『黒刃天目刀-濡羽-』、『天空侍女のヘッドドレス』、『天空侍女のエプロンドレス』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』を贈られている。


・ブルーベル=ヒュミラティ

 治安維持組織「ヴァナルガンド」のメンバーの一人。腰辺りまで届く水色の長い髪を伸ばした、青い眼の幼い顔立ちの少女のような容姿の三十代女性。黒いコート以外には何も着ていない。ヘビースモーカーにして酒豪であり、いつも酒瓶と灰皿を持ち歩いている。元帝国陸軍特務分室所属。

 帝器は飲むことにより体を液化させることができる特殊なスライム型危険種の血液である「洪水(フラド・ブラッド)」。適合するかどうかは実際に口にしてみるまで判別不能であり、相性が合わなければ自我のないスライムになってしまうというリスクがある。この生き血を服用する量はグラス一杯程度で十分であるが、彼女はより強力な力を得られるよう全量を一気飲みして力を得た。

 帝国を内部から変えるために仕官したが、仕官したばかりの頃に幼女好きの上司に犯されそうになったことがある(その上司は「洪水(フラド・ブラッド)」で殺害した)。幼い容姿にはコンプレックスを抱えており、煙草を吸い始め、酒を飲み始めた切っ掛けも、大人っぽい生き方をしたかったからだった。

 帝国崩しの治安維持組織詰所を襲撃され、梛と戦った。戦いに敗北したブルーベルは欅の口からローザが自分という人間を欲していることを知る。ラピスラズリ公爵家の使用人と極夜の黒狼への就職という二つの選択肢を提示され、帝国のゴタゴタの解決まで住むことになった屋敷で今後の進路を考えることとなった。また、この戦いで戦死した扱いになっている。

 「ます。互いが互いを思いやる真の意味での男女平等」という理想を目指しており、そのために高い地位を求めていた。その願いは自身で書いた新国家に対して意見書として提出され、ルヴェリオス共和国が目指す目標の一つとなる。

 帝国崩壊後、ラピスラズリ公爵家への就職を選び、ネストの使用人候補の一人となっている。

 帝国崩壊後の装備新調・調整ではローザから『黒刃天目刀-蛟-』、『天空侍女のヘッドドレス』、『天空侍女のエプロンドレス』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』を贈られている。


・ジーノ=ハーフィリア

 ラピスラズリ家の陪臣であるハーフィリア騎士爵家の当主で統括執事。実力のあるものを養子として迎え、暗殺者として育て上げるハーフィリア騎士爵家では珍しく、エリシェラとは実の孫娘と祖父という関係にある。

 見た目の年齢は六十代後半から七十代前半だと思われる、痩身で柔らかい白髪を後ろへと撫でつけるような髪型、白髭も丁寧に手入れされている。深い皺の入った顔には柔和な笑顔が特徴的。タキシードを身に纏っている。

 猫よりも身軽で、一蹴りで屋敷の屋根まで壁を駆け上がることができる。

 屋敷を管理しながら使用人の教育の全ても受け持ち、執事としての仕事もこなす優秀な人間。

 ペンや紙といったどんな物でも凶器に変えることができ、現在は苛烈で過激に、己が肉体のみで最高の殺害ができるようにと体を鍛えている。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『黒刃天目刀-濡羽-』、『天空執事の執事服』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』に作り替えてもらった。

 メアレイズ達にラピスラズリ公爵家戦闘使用人式暗殺術を教えることと引き換えに、仙術の使い方を教えてもらい、会得した。

 獣王決定戦終了後の夕餉の席でローザからエヴァンジェリンとカリエンテを預かり、戦闘使用人としての技術を叩き込むことを約束する。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。

 第一指令塔である彼は、同時にハーフィリア騎士爵家という忍の統括者でもある。ハーフィリア家からは代替わりの度にハーフィリア家で最も優れた忍を使用人として推挙しており、この時はクイネラが、カノープスの時代にはエリシェアがそれぞれ戦闘使用人に加わっていた。


・ヒース=グラナス

 ひょろりとした体躯をした執事の男。癖の入った長い髪を自由に遊ばせており、焦げ茶色の髪と目を持ったチャラ男風の男。

 見た目はいい部類だが、空気の読めない言動で何人もの女性に振られる天才。見た目からは想像もつかない野太刀を使った大胆で荒っぱい戦闘を得意とするが、ラピスラズリ家に仕える使用人に必要な必要な戦闘術・暗殺術は一通り使える。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『黒刃天目刀-濡羽-』、『天空執事の執事服』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』に作り替えてもらった。


・ヘイズ=ネコルノミア

 灰色の髪を邪魔にならないようにセットした好青年の執事。童顔のせいで二十八歳だが男臭さはない。毒物を使った暗殺を得意とする。目を細めて笑う癖がある。ラピスラズリ家に仕える使用人に必要な必要な戦闘術・暗殺術は一通り使える。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『黒刃天目刀-濡羽-』、『天空執事の執事服』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』に作り替えてもらった。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。


・サリア=ヌエンハルス

 少女のような可愛らしい顔をした、蜂蜜色のふわふわとした髪と潤んだブラウンの瞳を持つ少年。最年少の使用人で細腕だが、ラピスラズリ家に仕えるに相応しい実力は持っており、二本のナイフを使った早業と高い投擲能力、小さな暗殺武器を駆使した高い戦闘能力を誇るが、ラピスラズリ家に仕える使用人に必要な戦闘術・暗殺術は一通り使える。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『黒刃天目双短刀-濡羽-』、『天空執事の執事服』、『天空侍女のヘッドドレス』、『天空侍女のエプロンドレス』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』に作り替えてもらった。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。


・スティーブンス=ウィルクス

 淡い灰色の髪を短髪にした黒い瞳を持つワイルドな雰囲気を感じさせる執事の男。カッペと同様攻略対象に匹敵する美貌を持つ。

 普段は銀縁眼鏡を掛けて謹厳実直な性格に見せかけて本性を隠しているが、実際は前述の通りワイルドでかなりの戦闘狂。傭兵上がりでラピスラズリ公爵家に雇われたという経歴を持つ。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『黒刃天目刀-濡羽-』、『天空執事の執事服』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』に作り替えてもらった。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。


・ジェイコブ=ジェンデイブ

 ラピスラズリ公爵家の料理人を統括する料理長。橙色の髪を刈り上げた屈強な身体を持つ料理人。清潔感を心掛けているのか心掛けていないのか微妙。

 高い戦闘力を誇り、爆破魔法を得意とする。

 最近はローザ、ペチカと共に主に地球料理の再現や創作料理に取り組んでいる。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『黒刃天目刀-濡羽-』、『天空料理人の料理人服』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』に作り替えてもらった。


・ジミニー=ジョータス

 燻んだ灰色の髪を束ねたがっしりとした筋肉質の料理人。前職は腕利きの冒険者で片目が過去に負った古傷で潰れている。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『黒刃天目刀-濡羽-』、『天空料理人の料理人服』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』に作り替えてもらった。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。


・アルバート=アーヴァンス

 蜂蜜色の髪と藍色の瞳をした攻略対象にも引けを取らない美貌を持つ美丈夫。上級貴族と娼婦の間に生まれた忌子として生を受け、母が死んだ後はスラムで追い剥ぎをしながら糊口を凌いでいた。ラピスラズリ公爵家の馬車を襲った際に見出され、仕事の中で料理に興味を持ったため料理人として働くこととなった。シュトルメルトの弟子で生きたまま人を捌く技を伝授されている。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『黒刃天目刀-濡羽-』、『天空料理人の料理人服』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』に作り替えてもらった。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。


・パペット=ウィズリー

 庭師長の立ち位置にある白髪の老人。気難しくてほとんど人と交流をしない性格と思われているが、実際は真面目で直向きに仕事と向き合う職人肌。

 先代庭師のアンタレス=スコルピヨンとは面識がない。

 処刑人の一族ウィズリー家出身で、武器は首切り包丁と呼ばれる二メートルを超える巨大な刀で、血を吸うことで刀身を修復・強化する妖刀。

 ローザの提案で三圃式農業やノーフォーク農法などの新しい農法を試験的に実験しつつ、それをデータ化して纏めてローザに内緒でカノープスにそのデータを纏めたものの複製を手渡した。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『黒刃天目刀-首斬-』、『天空庭師の庭師服』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』に作り替えてもらった。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。


・カッペ=マージェスト

 麦わら帽子に袖の長い服と長ズボンという見た目の茶髪のイケメンの庭師。備中鍬に似た農具を愛用しているが、他にも様々な農具を武器として使う農具の使い手。

 その正体はブライトネス王国の辺境で花屋を営みながら、裏で様々な暗殺依頼を請け負って来たプロの殺し屋。カノープスにスカウトされて屋敷にやって来たのでアンタレスとの面識はない。

 何故か農具を使って殺すことを極めたプロの農具使い。よく村人Aみたいな格好をして潜入しているが、攻略対象に匹敵するイケメンなので無駄に目立つ。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『黒刃天目刀-濡羽-』、『天空庭師の庭師服』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』に作り替えてもらった。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。

 変装のスキルを極めるために顔の皮を剥き、他人の顔の皮を被った変装術を使っており、【千の貌を持つ無貌の凶手】の異名で呼ばれていたが、カノープスに雇われて以降は加工した自分自身の顔の皮を被っており、かつてのスタイルは封印している。

 カノープスに拾われてからは無貌時代の暗殺ではなく自分らしい暗殺方法を貫いていると豪語し、自身を暖かく迎えて居場所を与えてくれたカノープスのいるラピスラズリ公爵家に仕えていることに強い誇りを持っており、自分はラピスラズリ公爵家に雇われているに過ぎないというスタイルを貫くジェーン=ドゥとは対照的な位置関係にある。


・ヘクトアール=ヴァンジェント

 鳶色の髪と碧眼を持つ中年に片足を突っ込んだ無性髭を生やした庭師。体力が少ないと自称し、ゆっくり仕事をしていることから使用人達からはサボリ魔と思われている。かつては各国を渡り歩いた一流の傭兵で、元々はラピスラズリ公爵家と敵対する組織に雇われていたが、組織が全滅した際にその実力を買われ、「花を愛でて働ける職場を提供してくれるなら」という条件で雇われたという経緯がある。その性格や雰囲気から元ネタは斎羽勇人である可能性が高かったが、ローザ自身の発言によって完全に確定された。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『黒刃天目刀-濡羽-』、『天空庭師の庭師服』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』に作り替えてもらった。

 フォルトナ王国に向かうローザ達を乗せたブライトネス王国にたった三台しか存在しない王族専用の馬車の馭者役としてフォルトナ王国に赴き、その後隠居した先代公爵とコンタクトを取るために先代使用人の一人、アンタレス=スコルピヨンに会いに行く。


・フェイトーン=グラダース

 ラピスラズリ公爵家の衛兵を務める特徴のない質素な顔立ちの人物。元連続殺人鬼でラピスラズリ公爵家に引き抜かれたためか、普段は平静を装っているが戦いにおいては飢えた獣のような目をする。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『黒刃天目刀-濡羽-』、『天空衛士の衛兵服』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』に作り替えてもらった。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。


・ダラス=マクシミラン

 ラピスラズリ公爵家の衛兵を務める色の抜け落ちた白い髪を年齢に見合わず残した老紳士。鍛え抜かれた身体は年老いた今尚現役であることを窺わせる。フォルトナ王国に滅ぼされたアスタリス王国で近衛騎士団長を務め、剣聖の称号を得ていた人物だが、大臣の支配によって腐敗する国を憂い、ブライトネス王国に亡命し、ラピスラズリ公爵家に雇われだという経歴がある。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『黒刃天目刀-濡羽-』、『天空衛士の衛兵服』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』に作り替えてもらった。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。


◇先代ラピスラズリ公爵家

・メネラオス=ラピスラズリ

 先代ラピスラズリ公爵家当主で【血塗れ公爵】。カノープスの実父。シャツの他、黒一色という貴族紳士の外出衣装に身を包んでいる。カノープスに公爵を譲った時点で五十六歳。長身でありながらかなりの細身で、頬骨が目立つ肉付きの悪さから当時から老け顔で髪を全て白髪にしてしまい髭も伸ばしていた。異様に厚みのある黄色く鋭い爪を普段は黒い手袋で隠している。全ての感情の根源にあるのは全てを殺すことへの愉悦であり、人間らしい感情を人間らしく感受できない。

 十四年前の国王陛下と第一から第六の王子達、第一から第三の王女達、正妃と側妃三人に至るまでたった一人も残らず毒殺された事件の報復として、ブライトネス王国への侵攻を企てる隣国シャムラハと、それに同調し固定されて久しい身分を一新し、更なる富と権力を得ようと目論むブライトネス王国の貴族達を虐殺し、血の洪水事件を引き起こした。

 五歳の時に自分が初めて担当した殺害対象を特殊な儀式により生贄に捧げて闇魔法に適性を持つ者が習得できる禁忌の暗黒魔法を習得している。

 ローザを「ラピスラズリ公爵家に名を連ねる者でありながら、その役目を果たさない特殊な存在」として警戒しており、実際に相対した際には不穏分子の排除のため命を狙った。ここでローザがラインヴェルドを友人だと考えていること、優先順位は数段落ちるものの守りたい人間であると考えていることを知り、ローザの向けた殺気の濃厚さや斬られた腕から形勢の不利を悟って、一度目は刃を納めた。

 フォルトナ王国での合流後の装備調整では、ローザから『黒刃天目刀-可変-』と『闇夜に溶ける外套(ダークナイト・コート)』を贈られている。

 各種闘気をローザから教えてもらい、その後の模擬戦でローザと戦った。全力を尽くして戦うも敵わず、二度の戦いの中で長きに渡りブライトネス王家を守ってきた【ブライトネス王家の裏の剣】の形が変化することを受け入れ、これまでとは違う新しい王家との関わり方を見出したローザに「ブライトネス王家を守ってくれ」と願いを託した。

 神嶺オリンポスのゲルニカ城でローザからルヴェリオス帝国のブライトネス王国への干渉の事実を聞かされたことでルヴェリオス帝国を怨敵と認識し、これまで以上にルヴェリオス帝国と戦う意思を固めた。

 帝国崩しではスピネル、チャールズ、カルメナ、リヴァスと共にハーメルンとヴェーパチッティと戦い、勝利した。


・リスティナ=ラピスラズリ

 白髪交じりの髪を貴婦人らしくゆったりと結い上げた、少しふっくらとした穏やかな女性。メネラオスの妻でカノープスの母。暗殺貴族バーネット伯爵家の娘。殺しがないと暇で悲しむ性格。メネラオスにとっては「これ以上にない素敵な女性だ」とする最愛の妻。

 メネラオスと同じく「ラピスラズリ公爵家に名を連ねる者でありながら、その役目を果たさない特殊な存在」であるローザを危険分子と見ていたが、一度目の邂逅の際にローザの立場や考えを知り、考えを改めた。

 フォルトナ王国での合流後の装備調整では、ローザから『黒刃天目刀-濡羽-』と『鮮血色のマーメイドラインドレス』を贈られている。

 各種闘気をローザから教えてもらい、その後の模擬戦でローザと戦った。

 帝国崩しでは治安維持組織詰所を襲撃し、恐怖と絶望から泣きながら「やめて」と懇願するセリューを切り刻んで殺害した。


・マナーリン=ウィルクス

 先代のメイド長。きっちりと髪を結い上げた、首も腕も今にも折れそうなほど細く、コルセットでウエストをぎゅっと絞る風変わりなメイド服を着た女性。星球式鎚矛(モルゲンシュテルン)を使った激しい戦いを得意とする。

 フォルトナ王国での合流後の装備調整では、ローザから『明星の星球式鎖鎚矛モルゲンシュテルン・クラッシャー』、『天空侍女のヘッドドレス』、『天空侍女のエプロンドレス』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』を贈られている。

 各種闘気をローザから教えてもらい、その後の模擬戦でローザと戦った。

 帝国崩しではローザ達が担当しないその他の討伐対象達の討伐に当たった。


・マイル=スクトゥム

 先代のメイド。大きな白いレースでお洒落にアレンジしたメイドを着た癖の強い短髪と狂気で濁った緑の眼を持つ無邪気な女性。

 先輩でメイド長であるマナーリンを尊敬している。マナーリンの戦いを「真っ赤なお花が咲き誇って最高ですよね」と評しており、飢えた獣のような凶暴な性格をしている。

 フォルトナ王国での合流後の装備調整では、ローザから『天空侍女のヘッドドレス』、『天空侍女のエプロンドレス』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』を贈られている。

 各種闘気をローザから教えてもらい、その後の模擬戦でローザと戦った。

 帝国崩しではローザ達が担当しないその他の討伐対象達の討伐に当たった。


・クイネラ=エルファバ

 先代ラピスラズリ公爵家に仕えたメイドの一人。エリシェアと同じ特注の仕込みブーツを使った足技を使うがエリシェアよりも荒っぽい。この技はクイネラがエリシェアに伝授したもの。

 ハーフィリア家で最も優れた忍を使用人として推挙され、ラピスラズリ公爵家の使用人となった。

 フォルトナ王国での合流後の装備調整では、ローザから『黒刃天目刀-濡羽-』、『天空侍女のヘッドドレス』、『天空侍女のエプロンドレス』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』を贈られている。

 各種闘気をローザから教えてもらい、その後の模擬戦でローザと戦った。

 「狩る側の人間が狩られる側に回った時に見せる絶望の顔が、ドSが苦痛と緊迫に顔を歪めて、嫌がるさまを見るのが好き」という歪んだドSな性格。

 帝国崩しではローザ達が担当しないその他の討伐対象達の討伐に当たった。


・アンタレス=スコルピヨン

 先代の庭師で串刺しを得意とする十代の少年に見える年齢詐欺な五十代。変装の達人で千の顔を持つとも言われている。ヘイズの師匠で、彼に変装術と潜入術を教えたが、ヘイズは串刺術を継承しなかった。

 ヘクトアールからカノープスとローザからの書状を受け取り、メネラオスに意図の分からない書状をそのまま渡した。

 「潰さない臓器の何が良い」という考えを持ち、断面の綺麗なシュトルメルトやローザの技を高く評価する一方で自分の趣味には合わないものだと感じている。

 フォルトナ王国での合流後の装備調整では、ローザから『天空庭師の庭師服』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』を贈られている。

 各種闘気をローザから教えてもらい、その後の模擬戦でローザと戦った。

 帝国崩しでは治安維持組織詰所を襲撃し、シュトルメルトと共にローウィを討伐した。


・シュトルメルト=アーヴァンス

 先代の料理長兼医師。すらりとした若作りの美貌を持つ。三歳の頃に刃物を手に取ってから、その生涯を費やして生きたまま人を捌くことに全霊を捧げてきた。絶命のギリギリまで生きたまま切り刻むには、取り出せる臓器はどこまでか、という研究については十代で終えており、現在はより美しい切断面を目指して技を磨いている。

 戦闘使用人としては第一指令塔であるジーノに次ぐ第二指令塔。

 手術用手袋と外科の手術着のような衣装を身に纏ったこのシリアルキラーは表向き王都の有名料理人という顔を持ち、メネラオスにその才能を見出されて引き抜かれた古株。アンタレスとはほぼ同期という位置関係にある。

 ローザの斬撃を目撃し、「断面の綺麗さと斬撃の速さが素晴らしいもの」だと評価した。

 フォルトナ王国での合流後の装備調整では、ローザから『天空料理人の料理人手術着』、『闇を征く使用人の飛翔ブーツ』を贈られている。

 各種闘気をローザから教えてもらい、その後の模擬戦でローザと戦った。

 帝国崩しでは治安維持組織詰所を襲撃し、アンタレスと共にローウィを討伐した。


◇ビオラ商会

・ジェーオ=フォルノア

 フォルノア金物店の店長。中年太りのおっさん。

 美人を直視できずに下を向いた結果胸にばかり視線がいくダメ男と解釈されてしまうタイプの初な人。当初は男社会の冒険者の世界で戦えるほどの実力ある女冒険者と勘違いして繋がりをもっておきたいと考えていたが、徐々にアネモネのことを尊敬するようになり、遂には弟子入りを志願する。

 ローザが三歳になるまでの間に、不思議のダンジョンで発掘されたダイエットクッキーの被験体にされたことで、中年太りからナイスミドルへ大変身を遂げた。

 三商会長会談にはアネモネの側近兼アドバイザーとして参加した。

 五章時点では『ビオラ-フォルノアマルチセンター』のトップして働き、その他のビオラ商会施設を担当している。

 国家同盟参加国の会議後、ビオラ商会のソフトウェア販売担当に抜擢され、ソフトウェアのコピーを大量に託された。


・ラーナ=フォーワルト

 服飾雑貨店『ビオラ』の元オーナーで現店長。ゼルベード商会に借金をしており、取り立てにくる借金取りに権利書を奪われそうになっていた。ちなみに既に借金した分は返済していたが、支払った分は全て利子として扱われていたので完全に不当な高利貸しである。

 アネモネによって借金取りは追い払われ、借用書も破り捨てられたことで一時的に救われたものの、同時に突如乱入して無理矢理店の権利書を買い取ったアネモネの動向が不明で店を潰されてしまうのではと恐怖していた。

 アネモネから出された『私が考えた品を店に置いてもらう』、『社員として籍を置かせてもらって多少の給料は頂きたい』という破格の条件に驚きながらも了承し、権利書を返還される。

 アネモネが新たなオーナーになってからはアネモネがデザインしたフレンチメイド風のユニホームを着て店頭に立って広告塔の役割を果たしている。服飾雑貨店『ビオラ』は店員が着ているメイド服が可愛いという評判が広まり、下級貴族の令嬢や庶民に人気が出始めている模様。

 五章時点で職人業に専念するためにアザレアとアゼリアに服飾雑貨店『ビオラ』本店を任せ、自身は元祖・服飾雑貨店『ビオラ』に隠居している。


・アザレア=ニーハイム

 『ビオラ』の古株の店員。二卵性双生児。借金取りへの恐怖から店員がやめていく中で最後に残った二人のうちの一人。

 アネモネが新たなオーナーになってからはアネモネがデザインしたフレンチメイド風のユニホームを着て店頭に立って広告塔の役割を果たしている。服飾雑貨店『ビオラ』は店員が着ているメイド服が可愛いという評判が広まり、下級貴族の令嬢や庶民に人気が出始めている模様。

 四章時点ではビオラ商会の幹部クラスの地位にいるが、三商会長会談では大商会の商会長二人に給仕するということで、二人自ら給仕役に名乗り出た。

 第五章時点ではアゼリアと共に職人業に邁進しているラーナの代わりに服飾雑貨店『ビオラ』本店を統括している。


・アゼリア=ニーハイム

 『ビオラ』の古株の店員。二卵性双生児。借金取りへの恐怖から店員がやめていく中で最後に残った二人のうちの一人。

 アネモネが新たなオーナーになってからはアネモネがデザインしたフレンチメイド風のユニホームを着て店頭に立って広告塔の役割を果たしている。服飾雑貨店『ビオラ』は店員が着ているメイド服が可愛いという評判が広まり、下級貴族の令嬢や庶民に人気が出始めている模様。

 四章時点ではビオラ商会の幹部クラスの地位にいるが、三商会長会談では大商会の商会長二人に給仕するということで、二人自ら給仕役に名乗り出た。

 第五章時点ではアザレアと共に職人業に邁進しているラーナの代わりに服飾雑貨店『ビオラ』本店を統括している。


・アンクワール=ゼルベード

 高利金貸しをメインにしている三大商会の一角を担うゼルベード商会の会頭。やはり大狸。

 非合法な裏カジノをしていたり、悪徳金融のようなよくない方法で手を広げており、ジリル商会やマルゲッタ商会から睨まれている。

 アネモネに借金取りを邪魔されたことから「小娘一人にやられたままというのは癪に触る」という理由で極夜の黒狼を差し向け、アネモネの暗殺を狙った。

 元々はそこまで裕福な家の育ちではなく、せめて家族は幸せにしようと頑張っているうちに金に取り憑かれてしまった。

 アネモネとペチカに説得され、「ペチカを悲しませるような真似は金輪際しない」と誓った。

 ローザが三歳になるまでの間に、不思議のダンジョンで発掘されたダイエットクッキーの被験体にされたことで、中年太りからナイスミドルへ大変身を遂げた。

 三商会長会談にはアネモネの側近兼アドバイザーとして参加した。

 第五章時点では私設銀行『ビオラバンク』を取り仕切り、外部との折衝の仕事を請け負っている。

 ローザから支援を受けて自分が用意した土地と、亡き妻と三人で手を繋ぐありうべざかる理想の看板が掲げられたローザが用意した店という娘に粋な最高の門出をさせてくれたローザには感謝しても仕切れないほどの恩を感じている。


・リンナローゼ=ゼルベード

 故人。ペチカの母でアンクワールの妻。家族を幸せにしようと働く夫の優しさを理解しており、彼に本心を明かしていなかったが本当は貧しくても家族三人で幸せに暮らしたいと思っていた。生まれつき身体が弱く、アンクワールが金に取り憑かれて仕事をする中で流行病で病死してしまい、これがアンクワールとペチカの関係に更に溝を生んでしまうことになる。


・ペチカ=ゼルベード

 アンクワールの一人娘。自分の父が非合法な裏カジノの経営や悪徳金融のような手法でよくない商売をしていることに気付いていたが、これまでは勇気を出せず、沢山の目の前で行われる悪事を見て見ぬ振りしてきた。

 しかし、父が「癪に触った」という身勝手な理由で一人の女性を毒牙に掛けようとしていると知り、勇気を出して父が暗殺を狙っているアネモネを探しに冒険者ギルドに向かう。

 アネモネと対面した際に本当の願いを見抜かれ、「お父様を元の優しいお父様に戻してください!!」という依頼をした。これがアネモネにとっての初の依頼となる。

 「美味しいお料理を作れるようになりたい」、「料理人になりたい」という夢を持っていたが、料理人になるための全てを完璧に準備されてしまうか、お前は働かなくていいって言われるか、とにかく父親に話したら夢を壊されてしまうのではと危惧してずっと心の中に夢を仕舞い込んでいた。

 しかし、アネモネと出会い、「感情を殺してお父様の望むような娘を演じてきた」自分から卒業して守られるだけの存在じゃないと父親に伝えたいと思うようになり、アネモネに協力を求める。

 最近はローザ、ペチカと共に主に地球料理の再現や創作料理に取り組んでおり、将来は自分の店を持ちたいと考えている。

 エルフの国民投票前の炊き出しに巻き込まれ、その料理人としての腕をメグメル家の総料理に褒められている。

 第五章でローザから、アンクワールがローザから依頼されて購入していた王都の一等地に立てた店をプレゼントされる。ローザとアンクワールに感謝しながら、亡くなった母の名前『Rinnaroze』の名を店につけ、父と亡くなった母と三人で夢に向かって歩み始めた。


・モレッティ=レイドリアス

 アンクワールお抱えの情報屋。情報屋ではあるが、実際はアンクワールの求めることを完璧に実行してきた何でも屋のような存在。七三分けで眼鏡を掛けた眼光の鋭い黒髪の男。

 金払いさえ良ければどんな仕事でも引き受けるという即物的な生き方をしている人物で、別に悪どい商売に拘ってはいないらしい。

 第五章時点では書肆『ビオラ堂』を取り仕切り、融資関連の仕事を担当している。

 国家同盟参加国の会議後、ビオラ商会から発売予定の『コンピュータ・ハードの作り方』の原稿をローザから託されている。

 ドゥンケルヴァルトの視察にローザと共に同行し、その後はドゥンケルヴァルトの領主代理とビオラ商会ドゥンケルヴァルト支部支部長に就任した。

 最近はソフィスの担当編集としても活動している。

 ビオラ商会から発売予定の『コンピュータ・ハードの作り方』の原稿をローザから受け取っている。


・レネィス=リーヴル

 小さな書店『リーヴル』の店長を務めていた人物。モレッティが忙しい時にはソフィスの担当編集代理も務めている。

 祖父の代から書店を営んでいる家の出身で、元々は昔ながらの写本という形で販売していた。ビオラ商会に融資の依頼に来たことがきっかけで繋がりができ、ビオラ商会の持つ印刷技術を見て愕然としたそうで、そこから紆余曲折を経てビオラ商会の傘下に入ることになった。現在は写本の担当として昔ながらの写本の愛好家達に写本を販売しながら、書肆『ビオラ堂』の編集としても活躍している。


◇極夜の黒狼

・ラル=ジュビルッツ

 暗殺組織・極夜の黒狼の女ボス。極夜の黒狼は元々は悪人だけを殺す、義賊の暗殺集団を目指していたが、現在は金を積まれれば誰でも殺す殺人鬼集団になってしまった。

 身代金ビジネスに反対していたラルに対して幹部達はよく思っておらず、建前上はラルをボスにしながらも実際の支配は幹部たちが行っている。

 この異世界では攻略対象の一人であるアーロンの実の母という設定が生きている。

 アネモネに極夜の黒狼の現状を見抜かれ、その上でアネモネの下につく代わりに再出発の協力を得るという取引をする。その後、古参の本当の仲間達と息子アーロンを連れてアジトを脱出した。

 ドラゴネスト・マウンテン挑戦の際にリーリエから電磁加速式拳銃(ミニレールガン)を受け取って以降得物とする。ヴァケラー達が協力者になったのと同時期にローザからディートリヒ伝説系の幻想級装備『ブルートガング』と『ナーゲルリング』を受け取っている。

 冒険者登録を行い、現在はAランク。SSランク冒険者のアネモネ、Bランク冒険者のヴァケラー、Cランク冒険者チーム『疾風の爪』と即席のチームを組んでいる。

 四章では緑霊の森への使節団メンバーとして同行した。

 第五章では警備員派遣会社『ビオラ・セキュリティ』のトップに就任している。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『双極の英雄殺し剣-ブルートガング・アンド・ナーゲルリング-』に作り替えてもらい、『暗殺者の服-極夜の黒狼-』を贈られた。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。

 ローザがフォルトナ王国への潜入に続いて、ルヴェリオス帝国への侵攻を予定していることを知った際には心からローザを心配し、休むよう提言した。

 ルヴェリオス帝国への侵攻の協力を依頼された際にはスピネル、チャールズ、カルメナの三人を派遣した。


・ペストーラ=ノイヴィジス

 極夜の黒狼のメンバーで、初期メンバーの一人。リーゼントの豪快な性格で面倒見がいい兄貴分な男だが、ローザにはコテンパにされたからか全く頭が上がらない。

 四章では緑霊の森への使節団メンバーとして同行した。

 ローザから『光子力系ブラスター・大口径レーザーライフルσ-3096』を受け取っており、得物としている。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『浪漫武装-機械帝神-』に作り替えてもらい、『暗殺者の服-極夜の黒狼-』を贈られた。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。


・スピネル=シェノマキア

 極夜の黒狼のメンバーで、初期メンバーの一人。紫色のロングヘアのほんわか天然お姉さんで不思議と色気のあり、無自覚に多くの男性を虜にしている。糸を武器にする。

 四章では緑霊の森への使節団メンバーとして同行した。

 ローザから幻想級装備『雲竜絲プラティナクロース』を受け取っており、得物としている。

 戦闘時は人が変わったように冷酷になり、容赦ない攻撃を仕掛けるようになる。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『万物切断千変万化-ドラゴーンプラティナクロース-』に作り替えてもらい、『暗殺者の服-極夜の黒狼-』を贈られた。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。

 ローザから帝国侵攻の協力を依頼された際にスピネルに指名され、ルヴェリオス帝国侵攻に参加した。

 帝国崩壊後の装備新調・調整ではローザから『万物切断千変万化-レットドラゴーンプラティナクロース-』を贈られている。

 普段は殺す相手にも敬意を払っていたが、ドーガに対しては「すみません……全くフォローのしようがありません。死んでください」と敬意を払えないほどの怒りを覚えており、彼女でも許容できなかったほどの外道だったことが分かる。

 帝国崩しの前哨戦となるサンセールとの戦いでは櫻と共に戦い、勝利を収めた。

 帝国崩しではメネラオス、チャールズ、カルメナ、リヴァスと共にハーメルンとヴェーパチッティと戦い、勝利した。


・チャールズ=ノインマージャス

 極夜の黒狼のメンバーで、初期メンバーの一人。主に偵察や警備担当の明るくお調子者の青年。

 大抵のことは人並み以上にやってのける天才肌で、普段は三枚目だが情に厚く仲間想いであり、決めるべき場面ではきっちり決める。

 その一方で、思春期の欲望全開で、何かにつけて女湯を覗こうとして、その度に女性陣から制裁を受けるのがお約束となっている。ただし、標的となれば女性であっても容赦はしない。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『武装変化-マスターウェポン-』と『暗殺者の服-極夜の黒狼-』を贈られた。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。

 ローザやラルからはアーロンの情操教育に悪いと思われており、しばらくの間アーロンから引き離すために、ルヴェリオス帝国侵攻のメンバーに抜擢された。

 ハーレム男に露骨に反応して殺意を抱くのは非モテの性か。

 帝国崩しではメネラオス、スピネル、カルメナ、リヴァスと共にハーメルンとヴェーパチッティと戦い、勝利した。


・ボルトス=ジーフィス

 極夜の黒狼のメンバーで、初期メンバーの一人。

 筋骨隆々とした顔を覆うマスクを被った男。顔に大きな火傷を負っていて、その痛々しい見た目を隠すためにマスクを被っている。料理が得意。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『万物両断-アサルトシザーズ-』と『暗殺者の服-極夜の黒狼-』を贈られた。

 フォルトナ王国擾乱の最終局面である『怠惰』戦にはフォルトナ王国・多種族同盟軍の一員として参戦した。


・カルメナ=ストローム

 極夜の黒狼のメンバーで、初期メンバーの一人。

 豪胆でサバサバした性格のグラマラスな女性でメンバーの中で唯一無手の近接戦闘を得意としている。

 飲んだくれでショタ好きで面倒見がいいため、おねショタが発生することも多いらしい。

 一時期極夜の黒狼を抜けていたが、極夜の黒狼が再興された際に復帰している。

 ディラン達の装備新調を羨ましがったラインヴェルドがきっかけで始まった装備調整では装備を独創級の『大地鳴動-アスタディザスター-』と『暗殺者の服-極夜の黒狼-』を贈られた。

 ローザやラルからはアーロンの情操教育に悪いと思われており、しばらくの間アーロンから引き離すために、ルヴェリオス帝国侵攻のメンバーに抜擢された。

 女の敵には一切容赦がない。

 帝国崩しではメネラオス、スピネル、チャールズ、リヴァスと共にハーメルンとヴェーパチッティと戦い、勝利した。


・アーロン=ジュビルッツ/アーロン=シャドウギア

 乙女ゲーム『スターチス・レコード』においては、表向きはシャドウギア家の三男を名乗っているが、その正体はアインスを殺すために学園に潜入していた暗殺者。攻略対象の一人。依頼者はフォルトナ王国の第二王子。アーロンルートはアインスルートと分岐する形で始まり、ミニゲームが一切ない代わりに戦闘パートは作中最難関と言われている。

 偶然、アーロンの正体を知ってしまった主人公はアーロンから命を狙われるも、何故かどれも中途半端で終わってしまう。アーロンは既に自分にはない陽だまりのような明るさを持つ主人公に惹かれてしまっており、好きになってしまい、主人公を殺すことに躊躇してしまう。……その事実に気づく。そして、アーロンは暗殺業から足を洗うことにする訳だが……。

 それ以前も選択肢によって殺される訳だが、本編はここから。組織を抜けようとしたアーロンに対する報復が開始され、そこから暗殺者とのバトル、バトル、バトル。選んだ選択肢によって分岐するルートでは最終的に主人公は捕らえられてしまう(確定)。それまでに選んだルートによってはアーロンが助けに来てくれてそのまま逃げ切り、フォルトナ王国とは別の隣国に高飛びだが、失敗すると一人で死ぬかアーロンを巻き込んで二人で死ぬことになる。それ以外のルートでも暗殺者を斥けながら別の隣国に高飛びすることになる。

 異世界後では、ローザが腐敗した極夜の黒狼を壊滅に追い込み、ラル達古参メンバーによって再出発したため、アインス=フォルトナを殺す目的で学園に通う暗殺者の攻略対象として登場する可能性は消えた。

 今のところはまともに育っているが、周りにいるのが癖の強い暗殺者の環境に置かれているため、今後の成長には不安が残る。今のところはローザを姉として慕っている純粋無垢な子供。


・ナトゥーフ=ドランバルド

 二億年前からドラゴネスト・マウンテンの周辺に棲みついている最古にして最強の竜種――古代竜エンシェント・ドラゴンの一体。一人称はボク。

 ドラゴネスト・マウンテンは『スターチス・レコード』の中に登場する予定だったフィールドで、直接イベントには関係ない伝承なども用意されていたが、構想の段階でボツにされてしまった。

 純粋で優しい性格で、自分の力には無自覚。また、金銭感覚もズレているが、弱肉強食は心得ている。

 紀元前12500年から紀元前9500年にかけてレバントに存在した亜旧石器文化に準えてナトゥーフという名前を贈られた。

 四章では緑霊の森への使節団メンバーとして同行し、ローザの作る食事の虜になっている。

 四章終盤に他の古代竜エンシェント・ドラゴンに事情を説明して協力を取り付けるために旅に出た。

 カリエンテと交渉したが、「ナナシがなんと言おうと古代竜エンシェント・ドラゴンである我が人間の下につくなどあり得んッ! 我を服従させたくば力で我を従えて見せろッ!!」と全く聞く耳を持たなかったため、ラインヴェルドに協力を求め、獣王決定戦の会場に連れて行くことになった。

 これまでドラゴネスト・マウンテンの周辺に棲みついていると思われていたが、実際の住処はルヴェリオス帝国の神嶺オリンポス。ドラゴネスト・マウンテンはただのお昼寝スポットだった。オリヴィアと住むために旧ニウェウス王国こ廃都ゲルニカの旧ゲルニカ城を掴んで運び、神嶺オリンポスの山頂に移築しており、山頂の城にオリヴィアと二人で住んでいる。

 オリヴィア同年代の人間の友達を作って欲しいと思っており、魔法学園への入学の提案をローザからされた際にその気持ちをオリヴィアに打ち明けた。

 その正体は古代竜エンシェント・ドラゴンの中でも原初の存在で、属性を持たない=魔力を司る最強の竜。古代竜エンシェント・ドラゴンは自身と同じ属性を喰らうことで体力回復・強化を行う「竜暴食ドラゴニック・グラトニー」を使うことができるが、ナトゥーフは魔力を司るため、魔力を使用する全ての魔法を喰らい尽くすことができる。


・オリヴィア=ドランバルド

 古代竜エンシェント・ドラゴンのナトゥーフ=ドランバルドの義娘で竜の巫女の素質を持つ五歳児。

 元々は育児放棄された人間が子供で、ナトゥーフに拾われて育てられた。父であるナナシのドラゴンに名前を贈ってくれたローザに感謝している。

 ルヴェリオス帝国の神嶺オリンポス付近の村出身。古代竜エンシェント・ドラゴンを恐れた人間によって築かれた麓の祭壇に放置されていたところをナトゥーフが発見し、当初は家族の元に返そうとしていたが、オリヴィアの母親は彼女を産んですぐに死亡しており、父親も全く父親の自覚がなく、オリヴィアを疎ましがって竜の子供だと信じ込ませて捨てた挙句、純粋に嘘を信じてしまったオリヴィアを馬鹿にするような発言をしている姿を目撃したため、オリヴィアを自分の手で育てることを決める。

 ローザからゲルニカ城の所有者がニウェウス王国だったことと、その生き残りのレジーナの存在を聞かされ、思い出のある城にレジーナを招きたいという意思をローザに伝えた。

 魔法学園に興味を示し、ローザ達と同時に入学することが決まる。

 実は古代竜エンシェント・ドラゴンであるナトゥーフの魔力を間近で吸収しながら育った竜の御子。古代竜エンシェント・ドラゴンと共に幼少期から育った場合、その属性は古代竜エンシェント・ドラゴンの持つ属性に変質するのだが、ナトゥーフが属性を持たない魔竜だったため、その性質を受け継いで膨大な魔力を有し、空間操作や時間操作のような特殊なもの以外のあらゆる属性の魔法を使用することができる。魔力で魔法を発動するのではなく、既に存在しているものに魔力で自在に性質を付与をする「極大付与術アルティメット・エンチャート」という奥の手に持つ。

 古代竜エンシェント・ドラゴンのラファールを初め、多くの古代竜エンシェント・ドラゴンと顔見知りであり、ラファールがローザの情報を得るために山頂の城を訪れた際には、夜遅かったため城に泊まるように提案した。

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 それでは、改めまして。カオスファンタジーシリーズ第二弾を今後ともよろしくお願い致します。


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