Act.5-42 使節団メンバーの全く休んでいない休日 scene.2 上
<一人称視点・リーリエ>
従魔進化は全部で五回までできるようになっている。進化に関しては課金アイテムによって確率を変動させることができる。また、プレイヤーの幸運値にも左右される。
失敗するとパラメーターが変動するだけで進化回数が減る。成功するとランダムで新しいスキルが追加される。ただし、種族名は変化しないためステータスを見ない限りは進化したかどうかを判別する方法はない(ゲーム時代は倉庫に預けた際の枠の色で判別が可能だけどねぇ)。
ボクのかつての従魔に関しては四天護神は五回、七禍魔王は四回進化に成功している。
Delphiniumさんのブリザードペングインについては希少なアイテムを使って更に三回、計八回の強化を行っている限界突破個体で、ここまでの従魔はそう簡単には作れない――正しく、ペンギン愛が産んだ奇跡の従魔だねぇ。
さて、先達結晶を相当な数消費し、進化輝石も三十五個使って成功するか失敗するかの瀬戸際の従魔強化に専念した。
その結果――。
名前:欅
種族:アルラウネ
所有:リーリエ
HP:39,000,000
MP:21,000,000
STR:40,000,000
DEX:20,000,000
VIT:30,000,000
MND:10,000,000
INT:20,000,000
AGI:50,000,000
LUK:10,000,000
CRI:10,000,000
▼
名前:梛
種族:アルラウネ
所有:リーリエ
HP:21,000,000
MP:30,000,000
STR:30,000,000
DEX:30,000,000
VIT:20,000,000
MND:20,000,000
INT:40,000,000
AGI:20,000,000
LUK:20,000,000
CRI:20,000,000
▼
名前:櫁
種族:アルラウネ
所有:リーリエ
HP:25,000,000
MP:33,000,000
STR:31,000,000
DEX:28,000,000
VIT:24,000,000
MND:18,000,000
INT:31,000,000
AGI:18,000,000
LUK:20,000,000
CRI:25,000,000
▼
名前:椛
種族:アルラウネ
所有:リーリエ
HP:30,000,000
MP:24,000,000
STR:40,000,000
DEX:30,000,000
VIT:22,000,000
MND:20,000,000
INT:28,000,000
AGI:20,000,000
LUK:19,000,000
CRI:20,000,000
▼
名前:槭
種族:アルラウネ
所有:リーリエ
HP:32,000,000
MP:29,000,000
STR:43,000,000
DEX:20,000,000
VIT:39,000,000
MND:21,000,000
INT:31,000,000
AGI:26,000,000
LUK:23,000,000
CRI:19,000,000
▼
名前:楪
種族:アルラウネ
所有:リーリエ
HP:49,000,000
MP:13,000,000
STR:39,000,000
DEX:30,000,000
VIT:28,000,000
MND:41,000,000
INT:35,000,000
AGI:30,000,000
LUK:20,000,000
CRI:30,000,000
▼
名前:櫻
種族:アルラウネ
所有:リーリエ
HP:39,000,000
MP:33,000,000
STR:30,000,000
DEX:38,000,000
VIT:33,000,000
MND:39,000,000
INT:41,000,000
AGI:24,000,000
LUK:26,000,000
CRI:16,000,000
▼
「……で、どうなったんだ?」
「最大進化回数は五回だけど、全員五回中五回成功したよ? つまり、分かりやすく言うと……リーリエよりも強くなったってことだねぇ」
「……はっ?」
「「「…………はっ!?」」」
『『『『『『『えっ、ええ〜〜〜〜ッ!!?』』』』』』』
…………いや、そこまで驚かなくても。
「えっ、そう言わなかったっけ? 誤差……まあ、誤差って言っても冒険者ギルド規格では表せないだけで正確には月と鼈くらいの差があるんだけど……それでも、今の欅達はSSSランク相当――つまり、レイドランクの魔物級の強さを持っているということになるねぇ」
『れ、レイド級!? お、お姉様!! 本当に私達をそこまで強化してしまって良いのですか!?』
「良いのですかって……君達は意思疎通のできない魔物ではないよねぇ? 意思疎通ができて、無差別に人を殺すことはない……それに、君達なら力に溺れることもないでしょう? 自制することもできる。……アルラウネは獲物を魅了した後に、そのまま自分の側で死ぬまで生活させるほど虜にし、その死体を栄養にして育つ恐ろしい魔物だと認識されているけど、君達はもうその域を逸脱している。圧倒的な暗殺能力を得た上に、ステータスが上昇したとなれば、魔物としては冒険者ギルドも無視できない強大な存在ということになるねぇ。別に人を殺すな、とは言わない。こういう世界だからねぇ……時には命を奪わなければならない状況になることもある。だからこそ、本当に戦うべき時に、その力を存分に振るって欲しい……枷を失った力の暴走は災禍だ……この言葉をしっかりと胸に刻んでおいてねぇ」
『『『『『『『畏まりました……お姉様のお言葉、深く心に刻ませていただきます!』』』』』』』
……いちいちそこまで恐縮しなくても良いと思うんだけどな。でも、慕ってくれるのは正直嬉しいことだけどねぇ。
「それじゃあ、欅さん――従魔合神をしてみようか?」
『承知致しました!』
欅が緑色の光となってボクの中に取り込まれる。その光景を梛達が羨ましそうに見届けていた。
名前:リーリエ
種族:吸血姫(神祖)
称号:蒼穹白姫、完全制覇
職業:剣帝(剣士系四次元職)、守護騎士帝(騎士系四次元職)、大魔導帝(魔法系四次元職)、暗殺帝(暗殺系四次元職)、召喚帝(召喚士系四次元職)、武闘帝(武闘家系四次元職)、吟遊帝(吟遊詩人系四次元職)、施療帝(神官系四次元職)、聖女(イベント職業)…▶︎
従魔合神:欅
LV:99,999
HP:150,000(+160,000(+160,000(+170,000(+180,000((+39,000,000
MP:290,000(+300,000(+300,000(+310,000(+320,000((+21,000,000
STR:300,000(+310,000(+310,000(+320,000(+330,000((+40,000,000
DEX:560,000(+570,000(+570,000(+580,000(+590,000((+20,000,000
VIT:100,000(+110,000(+110,000(+120,000(+130,000((+30,000,000
MND:100,000(+110,000(+110,000(+120,000(+130,000((+10,000,000
INT:490,000(+500,000(+500,000(+510,000(+520,000((+20,000,000
AGI:600,000(+610,000(+610,000(+620,000(+630,000((+50,000,000
LUK:300,000(+310,000(+310,000(+320,000(+330,000((+10,000,000
CRI:400,000(+410,000(+410,000(+420,000(+430,000((+10,000,000
CHA:600,000(+610,000(+610,000(+620,000(+630,000
▼
「で、どうなったんだ? 俺にはさっぱり何が変わったか分かんねえんだが」
「そうだよねぇ。とりあえず、ステータスを可視化するよ。……ボクのステータスが刺し身のツマどころかタンポポみたいなもので、あってもなくてもどーでもいい感じになっているけどねぇ」
『お、お姉様、大変申し訳ございません!』
「欅が謝ることじゃないから気にしなくていいよ。ただ、少しは強いんじゃないかって思っていたつまらない自尊心みたいなものが悉く粉砕されただけだよ……あはははははは」
「本当に壊れた……ディラン、こういう時ってどうすればいいんだっけ?」
「なんか、壊れた魔道具とかだと右上斜め四十五度とかから叩くと直るとか聞いたことが……って、親友!?」
間に受けたのか、分かっていてやっているのか……後者の方がタチが悪いねぇ……アクアが放ってきた手刀をバックステップで躱す。
「それって、一昔前の電化製品が壊れた時の対処方法だよねぇ!? しかも、基板の半田が長年の振動や、部品の発する熱や気温で膨張、圧縮を繰り返して金属疲労を起こして、接続が離れてしまったのを叩くことで、たまたまその接続が一時的に戻って性能が発揮されることもあるってだけで根本解決にはなってないし……というか、この世界の魔道具も一昔前の骨董の電化製品と同じなの!?」
「えっ……半田なんてもの、聞いたこともありませんわ。昔から壊れた人には斜め四十五度から手刀を落とすといいと言われているだけです」
……それってもう、機械関係ないよねぇ。というか、これもチャトランガが無いのにチェスだけあるみたいにゲームを基にした世界だからこそ起きている現象なのかな? 入力された設定から無理矢理世界を作り上げようとした結果、ちぐはぐとした、なんだかパズルのピースが足りていないような印象を外の世界からやって来た転生者なり転移者なりは覚えるけど、その世界に住んでいる人達にとっては何一つ違和感のないものだとか……まあ、長くその環境に置かれていたら、例えその環境に矛盾があっても気づけないものだよねぇ。外国人に指摘されて初めて気づくとか、後はあなたの常識は非常識、みたいな。……まあ、そもそも常識ってなんだって話なんだけど。物差しが変われば常識も変わるからねぇ。
お読みくださり、ありがとうございます。
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それでは、改めまして。カオスファンタジーシリーズ第二弾を今後ともよろしくお願い致します。
※本作はコラボ企画対象のテクストとなります。もし、コラボしたい! という方がいらっしゃいましたら、メッセージか感想欄でお声掛けください。




