Act.3 用語辞典・登場技紹介篇
◆地球の技
・陰陽術
夜空の星の持つエネルギー(星脈)や大地の持つエネルギー(竜脈)を利用し、強力な力を発生させる技術。大陸から渡ってきた陰陽道という考えを根幹に、これらのエネルギーを陰陽五行エネルギーに再編し直すというものが技術の根幹にある。
荒ぶる神・妖怪・鬼神、神霊・超人的存在などを陰陽五行エネルギーによって作り出した式を利用して使役する式神から儀式と習合した泰山府君祭をはじめとする儀式にいたるまで様々な種類がある。
師匠は土御門遥。
「陰陽境界」
陰陽五行エネルギーを束ねて左の人差し指に溜めて一線を引くことで妖や魑魅魍魎などといった存在を突破できなくする陰陽術。
陰陽五行エネルギーを更に注ぐことで物理的な防御へと昇華させることも可能。呪は木剋土、土剋水、水剋火、火剋金、金剋木……陰陽五行の力を束ね、一線を引け」。
範囲を限定すればより強固な結界を展開することができる(局所盾)。その際の呪は木剋土、土剋水、水剋火、火剋金、金剋木……陰陽五行の力を束ね、一線を引け。境界を束ねてあらゆる禍いから我が身を守れ」。
「霊符」
陰陽五行エネルギーを込めた符で、様々な効果を発現させることができる。身体強化から自然現象の強制発生に至るまでなんでもござれ。
・「護光障壁」
特定の霊符を一枚使用して展開できる障壁の一つ。物理防御と邪を払う効果を持つ局所的な障壁を展開する。これが大規模化したものが「護光結界」。
・闘見気戦闘術
気を纏い強化する闘気を武装の気、気を読み、鍛え方次第では未来視や他者の心を読むことする可能とする見気を見聞の気とし、この二つを合わせたものを指す。闘気は肉体に纏わせる他に武器に纏わせることも可能。極めれば、相手の身体に流すことで内部破壊を狙うという使い方もできる。
人によって闘気の色は異なる。
闘気には体を硬化させる金剛闘気、強力な膂力を得る剛力闘気、速度を上昇させる迅速闘気、体の自己治癒力を上昇させる治癒闘気の四種類と、金剛闘気、剛力闘気、迅速闘気を束ねた武装闘気がある。
ラピスラズリ公爵家の戦闘使用人は練度は違うものの武装闘気と見気を習得している。
「武装闘気-硬質化-」
ローザの武装闘気。武装闘気を纏わせて硬化させる。
「武装黒拳」
ジーノの武装闘気。拳に武装闘気を纏わせて硬化させる。その上に魔法で炎を纏わせることも可能。
「武装黒脚」
ジーノの武装闘気。脚に武装闘気を纏わせて硬化させる。その上に魔法で炎を纏わせることも可能。
「見気-感知-」
見気の段階の一つ。ローザの場合は戦闘使用人程度の練度であれば数キロほど離れていても位置を感じ取ることができる。戦闘使用人であれば練度は違えど、この段階の感知能力は得ている。
「見気-読心-」
見気の段階の一つ。生命の発する心の声――意思を読むことができる段階のこと。この段階に至っているのは現状登場している範囲ではローザとカノープス。
「見気-未来視-」
見気の段階の一つ。少し先の未来が見える段階のこと。この段階に至っているのは現状登場している範囲ではローザとカノープス。
・仙術
調息法を使って自己の身中に丹を生成する内丹術と、その力を利用した近接格闘術の総称。また、解脱までのプロセスでもある。
この末に到達できるのが天仙、地仙、尸解仙であり、副次的効果で仙氣と呼ばれる力を利用して神通力と呼ばれる力を使うことができるようになる。闘気戦闘術との類似点が多い。
・原初魔法/法術/白魔法
精霊と契約を交わし霊輝と呼ばれるエネルギーを精霊に手渡して発動する術。
師匠は九重勇悟。
「火精-灼熱-」
火の精霊に霊輝を供給することで発動できる原初魔法の一つ。小さな炎を発生させる。
「氷精-極寒の防壁-」
氷の精霊に霊輝を供給することで発動できる原初魔法の一つ。氷の防壁を作り出す。
「氷精-氷の弾丸-」
氷の精霊に霊輝を供給することで発動できる原初魔法の一つ。即席の氷の弾丸を作り出す。
「氷精-冷気生成-」
氷の精霊に霊輝を供給することで発動できる原初魔法の一つ。冷気を発生させる。
・静寂流
五十嵐流初代、五十嵐蒼兵衛と共に修行した黙彝教が起こした流派。弓術、騎馬術、泳法術、薙刀術、槍術、剣術、小具足、杖術、鎖鎌術、分銅鎖、手裏剣、十手術、鉄扇術、鉄鞭術、抜刀術、柔術、砲術、隠形術、捕手術からなる静寂十九芸を完全な形で継承してきた。初代が蒼兵衛と同じ七松流の道場で切磋琢磨していたため、五十嵐流の技との類似点は多い。
現在は武蔵国府中にある密教系の寺、照慈寺の住職、迦陵大蔵が継承し、寺の一角で小さな道場を開いており、蛍雪栞は幼少からこの道場に通っていた。
「静寂流十九芸 薙刀術二ノ型 頽馬風」
静寂流十九芸薙刀術二ノ型。横振り、右斜め振り、左斜め振り、上下振りの八方向に連続して攻撃を仕掛ける。
「静寂流十九芸 槍術一ノ型 五連星」
静寂流十九芸槍術一ノ型。所謂槍による五段突き。端からは一突きにしか見えないが、一瞬で五回突いている。
「静寂流十九芸 剣術三ノ型 渾衝流」
静寂流十九芸剣術三ノ型。渾身の斬撃により、剣から発する振動波を剣を通して相手に伝え、相手の神経を麻痺させる衝撃剣。「五十嵐流刀術一ノ型 流衝」と同一のもの。
◆異世界関連の技
・錬成
【錬成・谷地眼】
地面を錬成することで変化させ、局所的に底無し沼のような状態を作り出す。
【錬成・鉱拘束】
鉱物を含んだ大地に干渉して隆起させた土で敵を捕らえる。
・ウェポンスキル
「ホリゾンタル・アンド・バーチカル」
水平方向と垂直方向にそれぞれ正方形を描くように斬撃を放つ片手剣ウェポンスキルの八連撃攻撃。
・マジックスキル
魔力を消費せず、呪文を完璧に唱えることでのみ発動するFDMMORPG『SWORD & MAJIK ON-LINE』の魔法系スキル。オールドイツ語で強力な魔法ほど呪文が長くなる。
「Ich enthülle die Flammenwand.」
炎の壁を作り出す魔法。「我、炎の壁を顕現する」
・『Eternal Fairytale On-line』のスキル
「這い迫る雷蛇」
魔法系二次元職の大魔導師が覚える魔法の一つ。雷で形作られた無数の蛇が地を這うように地面スレスレを走りながら襲い掛かる。
「極寒の氷球」
魔法系二次元職の大魔導師が覚える魔法の一つ。握り拳大の氷の塊を作り出して放つ。追加効果として命中地点を凍結させることができる。
「冷気の奔流」
魔法系二次元職の大魔導師が覚える魔法の一つ。冷気の奔流を直線状に解き放ち、敵を下流へと押し流す。
「風を纏え」
魔法系二次元職の大魔導師が覚える魔法の一つ。自分の武器に風魔法をかけ、風を纏わせた武器で直接攻撃する。
「追尾する溶岩塊弾」
魔法系三次元職の魔導帝が覚える魔法の一つ。自在に飛び回る握り拳大の溶岩塊を杖から放つ。
「三連拳」
武闘家系一次元職の武闘家が覚える特技の一つ。右ストレート、左ストレート、右フックの三つのパンチを連続して放つ。
「幻影の歩技」
武闘家系二次元職の格闘家が習得できる特技の一つ。目にも止まらぬ跳躍や残像の残るような鋭い踏み込みを駆使して、敵の迎撃やバットステータスフロアを無視して自由に移動する。
「巨神の七連拳撃」
武闘家系一次元職の武闘家の奥義でフィニッシュ技。
ペテルギウス、リゲル、ベラトリックス、ミンタカ、アルニラム、アルニタク、サイフ――オリオン座を構成する七つの星を、オリオン座をなぞるように拳で打ち、星座が完成すると打ち込まれた衝撃が共鳴し合って時間差で大打撃を与える。
「阿修羅鵬凰脚」
武闘家系二次元職の格闘家の奥義でフィニッシュ技。「阿修羅鵬凰脚」という技名のエフェクトがデカデカと出現し、猛烈な蹴りが敵を襲う。
「不可視の太刀」
暗殺者系二次元職の暗殺卿が覚える特技。敵の隙や不意を突いて不可視の奇襲攻撃を行う。
「助奏のオブリガード」
吟遊詩人系一次元職の吟遊詩人が覚える援護歌の一つ。自分に対する援護歌の効果を無効化する代わりに他の対象者への援護歌の効果を上昇させ、
「快活のヴィヴァーチェ」
吟遊詩人系一次元職の吟遊詩人が覚える援護歌の一つ。対象者達のステータスを一段階上昇させる。
「共鳴のドラム・ビート」
吟遊詩人系三次元職の吟遊詩仙が覚える特技の一つ。音の衝撃波を叩き込むことで敵の体を媒介として振動共鳴現象を引き起こし、衝撃波のエフェクトを持つ敵にダメージを与えることで衝撃波が炸裂して追加ダメージを与えることができる。
「聖究極治癒術式」
神官系四次元職の施療帝と聖女が習得可能な最高ランクの回復魔法。
「蘇生術式」
神官系四次元職の施療帝が習得可能な蘇生魔法。三十分以内に死んだものであれば蘇生させることができる。
「聖煌甦光癒」
イベント職の聖女が習得可能な蘇生魔法。三十分以内に死んだものであれば蘇生させることができる。
「禊祓の障壁」
神職系四次元職の神子が覚える特技の一つ。ダメージ遮断の障壁を展開する。
「吸血」
吸血鬼・吸血姫の固有技能。吸血することによりHPとMPを回復し、相手のHPとMPにダメージを与える。
「飢餓狂暴走」
吸血鬼・吸血姫の固有技能。一定期間の吸血、食事を取らない場合に発動し、暴走状態となり、体のリミッターが解除されるが理性が吹き飛びそうになる。衝動に耐えられなければ本当に理性が消えて破壊の権化と化す。
「眷属化」
吸血鬼・吸血姫の固有技能。吸血鬼の眷属を増やすことができる。
「兎足の神速加護」
兎人族の固有技能。兎の加護により敏捷を大幅に上昇させる。
「次元断層斬」
ヨグ=ソトホートの専用技。次元を引き裂いて攻撃する。
「時空連続体爆破」
ヨグ=ソトホートの専用技。敵対象を巻き込んで時空連続体を爆破する。
・異世界後の『スターチス・レコード』関連の魔法
「幻惑の森」
カレンの水属性を応用した幻惑魔法。虚像を作り出す。
「幻惑爆散」
カレンの水属性を応用した幻惑魔法。水を利用した幻惑の虚像を、四散させて小さな礫に変え、その礫状のものの分子活動を強制的に停滞させて凍らせ、指向性を持たせて敵に放つ。
「幻氷の盾」
カレンの水属性を応用した幻惑魔法。水属性の魔法で作り出した盾を分子活動を強制的に停滞させて凍らせて氷の盾を作る。
「幻氷の大角礫」
カレンの水属性を応用した幻惑魔法。刺々と前方に三角錐が突き出した巨大な氷の塊を解き放つ。
「烈火魔弾」
ジーノのオリジナル炎属性魔法。炎の弾丸を作り出して放つ。
「宿纏烈火」
ジーノのオリジナル炎属性魔法。武装闘気を纏わせた腕や脚に炎を纏わせる。
「大魔導覇斬」
ローザのオリジナル無属性魔法斬撃。大気中の魔力を圧縮して力任せにぶっ放す。当たると跡形もなく消える。
この術式は大気中の魔力が全てこちらの味方になるのでその場ではしばらくの間は他に一切の魔法が使用できなくなる。
お久しぶりです、前作以前の作品をお読みくださった方や交流のある皆様には「応援ありがとうございます! 引き続き精進して参ります!!」。ということで、駄文製造機こと逢魔時 夕です。普通なネーミングセンスなのに、覚えにくいペンネームって言われるのは何ででしょう。……解せぬ。
さて、三章に入りました。クラスメイト達は果たしていつ本編に関わってくるのか? ……もう既にほとんど記憶の彼方ですが。
ということで、語られていることも遥かに少ないので、是非是非設定集をお読みください。というより、設定集の読了が前提になります。纏めるのに大体一日ぐらい掛かっているので、絶対に読んで欲しいです。……私の大学の友人ではありませんが、資料集読まずにどこまでやれるかという問題ではありませんから。
内容の話に入りましょうか? 今回は第四章のエルフ編……というより香辛料編に向けた導入になりました。
義弟と伯爵家の美形兄弟といった攻略対象も正式に登場して乙女ゲームっぽくなってきたな……と、えっ、全然乙女ゲームじゃないって!?
しかし、過去編の異世界を描いているのに、何故か地球側の方も掘り下げられるのって本当に不思議ですよね。……そんな感じで、のんびりと進めながらどちらの世界の掘り下げもしていこうかなっと思っています。
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