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霊能者(仮)の僕には、霊力がないのだとっ?!  作者: レイジ
第二章 見覚えのある絵
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9話 微妙な変化

「おい、やめろ!」


「やっぱり、主の体には住みやすく感じます」


画霊の女の子が直接脳内に語りかける。


「僕の体を何としているのかよ!」


「今から主の体に慣れる必要があります。そのために、妾はもうすぐ眠りに陥りますから、邪魔しないでほしいです」


「おい、勝手に決めるな!」


「主の体ほど住みやすい体に会ったことがないですね」


「っち、何やってるんだ!」


体が熱い!熱い!熱い!


体は燃えそう。燃えるほど熱い!


「心配しないでください。それは正常な現象です」


「これはどこが正常かよ!」


「主の体の中に住ませてもらうことは、普通の憑依とは違いますから、安心してください。それに、妾は主の助けになるかもしれませんよ。…さて、これからしばらく休眠します」


「いつ目が覚めるか?」


「本気で妾に助けを求める時まで眠ります」


「…君の名前は?」


「…詩音(しおん)…」


突然、まわりの光景がぼやけてしまった…



ここは、アパートの部屋?現実に戻ったのか。


「兄さん、どうしたの?頭いっぱい汗をかいているよ。」


僕はレンカちゃんに見向きし、慌てて質問する。


「レンカちゃん、さっきからどのくらい経ったのか?」


「さっき?さっきっていつ?」


「僕が気を失った後…」


「変な質問なの。兄さんは別に気を失わなかったよ」


「そんな…ばかな…」


「ホントなの。ただ急に汗をかいてたように見えるけど…」


問い方を変えようか。


「じゃ、さっき…だよね。レンカと二人で遊びに行くっていう約束してから、どのくらい経った?」


「…十数秒か?多分…」


「まじかっ」


「兄さん、なにかあったの?」


「いや、何でもないよ。心配するな」


ありえない。絵の世界でこんな長い時間を過ごしていたのに、現実の時間は現実の時間は完全に流れていなかった…


もしかしたら、二つの世界の時間の流れは異なるということか。


そうだ!さっきの画霊――詩音は?僕に憑依している?


「詩音?」


一応詩音ちゃんに声をかけてみたが、返事はない。


本当に眠っているのか。それとも、先のことは全て幻象なのか。


「シ、オンって誰なの?女の子?兄さんの知り合った女の子は多いね。」


「え、えっと、そうじゃなくて、きっと空耳だよな、空耳」


「もう!兄さんってば… 別に責めているわけじゃないの」


「ハハ、そっか、そっか。って、この絵に何か変化があるときづいたか」


「へん、か… へんかって、この絵の霊力が消えたみたい… っえええええええ!絵の女の子は?!」


レンカちゃんの話を聞くと、急いでその絵を見てみた。


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