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霊能者(仮)の僕には、霊力がないのだとっ?!  作者: レイジ
第二章 見覚えのある絵
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5話 絵の中の世界

「教えてくれ、レンカちゃん。この絵を知ってるかい?」


「よく分からないの、絵なんて、興味ないけど」


「じゃ、よく知っている感じって、どういうこと?」


「なんか頼れる感じ。そう、兄さんと似ている感じがした。頼もしいの」


「いや、それほどでも… ってか、ますますわからなくなってきたな」


「…兄さんのこと褒めてないよ」


「分かっているさ。分かっているけど…」


絵をテーブルの上に置き、ちゃんと調べてみるつもり。


「レンカ、この絵の霊力、感じられる?」


「…もちろん、こんな簡単なことは」


「どうだ?何か異常あるのか。当然、さっきの頼れる感じは含まれていないよ」


「この絵、おかしいことはないみたいの。世の中には霊力のあるものが多すぎる」


「それで?」


「…霊力があっても不思議なことではないの」


「描かれている女の子について、何か心当たりはないのか」


「特にない… その頼れる感じのほうがもっと気になる」


「そっか。まあいいか。ってか、今日の買い物はどう?楽しかった?」


「はい、楽しかった。でも、少し残念」


「どうして?」


「兄さんと二人で遊びに行きたいの。どこでもいい」


「ああ、今回の依頼が終わたら…」


「ホント?よかった。」


レンカちゃんは嬉しそうな顔をしている。


もう一度この絵をじっと見て…


この絵の女の子は相変わらずまるで生きているよう。思わず何度も繰り返して見る。


「…兄さん?」


その声を聞いても、返事はできない。なぜなら、目の前の光景が急にぼやけてしまうから…



ここは…


目の前に現れたのは、実家の一戸建て。


一年前、僕はここから家出した。


しかし、なんか違和感がある。


ここは静かすぎるんだろう。


あたりを見てみた。


確かにここは実家、間違いない。


なぜ、突然ここに帰ってきたんだ?!


僕はレンカちゃんと一緒にアパートにいるはずなのに…


そういえば、レンカちゃんは?


あの子を守ると約束したのに…


何やってんだよ。僕は。


結局、僕でさえ自分のことを半分も理解できていないのか。


その時、この家の前に一人がいるのを見かけた。


よく知っている姿。


「レンカちゃん?」


声をかけてみたけど、返事はない。


そして、レンカちゃんにによく似ている子はそのまま家に入った。


僕は急いでついていき、家に入った。


家の中の飾り付けは昔とほとんど同じように、何も変わっていない。


もしかして、本当に帰ってしまったのか。


一階には誰もいないようだ。


あの子がこの家に入ったはずなのに…


二階へ行って見ようか。


二階の奥まで歩いていく。


廊下に一番奥にある部屋は、女の子の部屋っぽい。


だが、この部屋は、収納部屋のはずだったが…


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