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霊能者(仮)の僕には、霊力がないのだとっ?!  作者: レイジ
第二章 見覚えのある絵
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4話 謎の絵

この絵を持って帰るか。


そう思ったまま、絵に手を伸ばして…


絵に触れた瞬間、なんと霊力が感じられる。


なぜか分からないが、レンカちゃんの霊力が暴走する時の光に体を通り抜けられて、操られて、なんだか体がおかしいようになった気がして…


霊、及び霊力に対する感知力が強まっているらしい。


もしかして、僕も少し霊力があったのかな?でも、この感じは安定していなくて、ちゃんと操ることはできない。


しかも、人の霊力は他の人の体には移すことができないはずだが…


この絵には、いったい何の秘密があるのか。


まあ、そういうことは帰った後にしようか。


絵を持ち、店を出ていった。



「もうー、兄さん、遅ーいの」


「ごめんごめん、つい…」


洋服屋に戻る途中、レンカちゃんたち二人に会った。


「あら、朔夜君はそんなタイプが好きなの?」


まだ気付いていないうちに、葵姉さんが近づいてきて、たった今手に入った絵が見えた。


もっと早く知っておけば、あのメガネにこの絵を包装してもらったらいいのに…


「い、いや、ただ、この絵が単純に好きなだけ…」


「…兄さん、素直じゃないよね」


やれやれ、まさかレンカちゃんまで…


「ああ、参ったな」


荷物番としての僕は…


いまやらなければいけないことは、山ほどある。


……


やっとクリニックに戻った。


矢も盾もたまらず葵姉さんの買ったものを置いた。


「はあー、疲れたわ」


「おいおい、僕のほうがもっと疲れてるんだろう」


葵姉さんにあっさりと言い返し、ここから立ち去る時。


「お金を返すのを忘れないで、妹さんに立て替えてあげたお金を」


「ああ、って、葵姉さんがレンカちゃんに買わせるんじゃねえか!」


「別にいいじゃないか、どうせもともと服ぐらい買う必要があるわ」


「それはそうだけど…」


返す言葉はない。


「兄さん、帰ろう。疲れたの」


レンカちゃんはの服を引っ張っている。


「うん…」


「またね」


「じゃあね」


「…バイバイ」



レンカちゃんと一緒に家に帰った。久々にこの一室に帰るなんて何と表していいか分からない。って、久々とはいえ、一週間ぶりにすぎない。


ただ、近いうちに引っ越しは必要になるかもしれない。二人で住めるように、それよりも、身の安全を確保することができるように、どこかへ引っ越しすればいいのか?それも考えなくてはいけない。


「…この絵、なんとなくよく知っている感じ」


家の中に入ると、レンカちゃんは小声でつぶやいた。


よく知っている感じって、どういう意味?


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