第77話
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「聞きたい事……と言うのも、私が聞きたいのは、元の所属についてだ。」
「ん? あのベルナンド侯爵を殺したことじゃないのか?」
「それはどうでもいい。貴様の持ち物から言い逃れできない証拠が見つかった。ついでに言うならベルナンド侯爵も言い逃れできない証拠がな。」
あぁ……あれか……
まぁ、確かに俺が会いに行った事を証明する何よりの証拠だな。
それで、あの男の罪が明るみに出るのなら構わない。
しかし、何故俺の元の所属を?
そして、何故“所属”などという聞き方をするのだろうか?
「この事は国の問題に関わる。当然、お前の生死にもだ。」
「……元の所属は、ここから遠く離れたところです。恐らく、故郷に戻ることも出来ないでしょう。」
「故郷に戻る事が出来ない、だと?」
怪訝な顔をするニア・フォルティナ……
確かに、この言葉では元の所属を隠そうとしている様に聞こえるだろう。
しかし、事実なのだ。
大雑把な分類をするなら日本の学校の所属に俺はなるだろう。
だが、詳しく異世界だと言うとむしろ信憑性が無くなる。
「答えたくなければそれでいい。しかし、これだけははっきりしろ。この大陸の国か、それとも違うか。」
「この大陸ではないです。姉ちゃんくらいしか知っている人もいないでしょう。」
「ならば構わない。では、この国と関わりを持ったのはいつだ?」
分からない……
何故、そんな事を?
特に隠す理由などは無いが……
「ティアとの出会いが初めてです。」
「姉のヒイラギ・ミチを探して、誰かの伝手を辿ったと言う訳でもなく、偶々、ティア・シンフィールドが初めての繋がりなのだな?」
「えぇ、その通りです。姉ちゃんは死んだものと思ってましたから……」
一体、何を探ろうとしている?
俺としては余程の事でない限り協力するつもりだ。
しかし、あのベルナンド侯爵の件とは別件と言われると……
「もしかすると……貴様が……」
何か、考えに耽っている様子……
どうやら、逆鱗に触れた訳ではなさそうなのでひとまず安心だ。
しかし、なんでこんな質問を受けるのか……疑問で仕方がない。
「少し報告に向かう。ベルナンド家、シンフィールド家の襲撃は認めるのだろう?」
「えぇ、全面的に認めます。」
「ならいい。おい、牢に戻しておけ。」
「分かりました。」
特に抵抗するなどの反抗的な態度はしていない為、そこまで酷い扱いは受けていない。
ニア・フォルティナに頼まれた兵士たちも無理やり引き摺るなどはせず、ゆっくりと先導するだけだ。
こうなるとあの拷問が異常だったのだと実感が湧く。
「さぁ、入れ。」
逆らうことなく牢に入り、鍵が掛けられる。
俺は特に何かを起こすつもりはない。
ティアたちが来る日までは……
「とは言え……」
(脱獄の手段なんて考えてないでしょ?)
そうなのだ。
魔法が使えないとなると脱出手段が一切思いつかない。
牢の外に出される時は手錠がかけられる。
しかも、その手錠が掛けられていると魔法が使えない。
そのまま、脱獄と言う訳にもいかない。
手錠をつける時に抵抗したとしてもここら一帯を封鎖されてしまう。
つまり、牢屋の中……そして、夜遅く……
(穴を掘る……)
(時間が足りないと思うよ。)
(鉄格子を捻じ曲げる。)
(これ多分、法具だよ? 徒手じゃ無理だね)
(この悪さをしてる魔法陣を破壊する。)
(ユウに出来る? 指先に魔力を集めて、魔力に同調させてから自然に流れを変えるんだけど……)
取り敢えず思い付く限り挙げてみたが……
全て無理だ。
魔力を指に集めるなんて無理だし、同調なんてもっと意味不明だ。
(はぁ、今は違う方に意識を割いたら? 余計な考えが入りすぎてる。)
(ゴメン。そうさせてもらう。)
俺の頭はどう誤魔化してもティアたちが来るあの日の事ばかりを考えている。
不安なのだ、怖いのだ。
しかし、幾ら考えようと、部屋の隅で震えようと……時は残酷で歩みをやめない。
そして、遂にその日は来た……
「面会だ。出ろ。」
大人しく従う他に術はない。
足掻こうと印象を悪くするだけにしかならない。
まずは、姉ちゃんか……
心を鬼にしろ……
「魔法の問題があり、重要人物なので視界は遮らせてもらう。声だけだ。そして5分経てば止めさせてもらう。以上だ。」
そう言うと面会室に通される。
すると、そこには薄い壁に声が聞こえるように少し穴がいくつか開いているだけ……
ガラス張りじゃないんだと思いながらも席に着く。
すると……
「ユウ? そこに居るの?」
「あぁ、居る。」
優しい姉ちゃんの声……
ダメだ。
もう、身体の奥底から喜びが湧きあがってくるのだ。
それなのに俺は無愛想な声を出さねばならない。
「身体は大丈夫? 何かされなかった?」
「別に……」
何故俺は、ここまでに無愛想な声が出せる?
姉ちゃんの心配そうな声はしっかりと伝わってきているというのに!!
嗚呼、自分が憎くて憎くて仕方がない。
「ねぇ、どうかしたの? なんだか様子がおかしいけど?」
「なんでもいいんだけど……早く帰ってくれない?」
……さぁ、心を殺せ。
もう逃げる事は許されない。
罪から逃げるな……
「えっ?」
「もう構わないでくれない?」
「どう、いうこと?」
「会いたくないって事。今度からは面会謝絶にしてもらうから、二度と来ないで。」
明確な拒絶、声は低く冷たく……薄らと怒りすら滲ませる。
姉ちゃんはまだ理解が追い付いていないのか訳が分からないと言った様子の声だ。
少し焦りすら見える。
「えっ? お姉ちゃんよくわからないよ。お姉ちゃんバカだから、もう一回少し詳しく教えて?」
「はぁ……会いたくないんだよッ! 分かれよッ! グズ!!」
怒声をあげる……
嗚呼、腹が立つ……
殺したい……これほどまでに自分を憎んだ事はない。
今すぐこの場で死にたい……この口を縫い付け頭を粉砕したい。
耐えきれない……
「……ユウ? 私……何か、した? だったら謝るから……お願いだから……私を見捨て……」
グッと歯を噛み締め、爪が皮膚を抉らんばかりに握りこぶしを作る……
壁の向こうから聞こえてくる嗚咽……
姉ちゃんは悪くない……悪いのは全て俺だッ!
そう言って今すぐ謝りたい……
けれど、それは許されない……
だが、俺はもう耐えられなかった。
「看守、面会を終わります。」
「待ってッ!! お願いユウ待って!! お願いだから……ッ! ユウ!!」
看守を呼び、無理やり面会を終わらせる。
部屋を去り、扉を閉めて尚、姉ちゃんの泣き叫ぶ悲痛な声が響いてきた……
嗚呼、今すぐ死ねたらどれだけ楽か……
舌を噛み千切れたらどれだけ……ッ!
「あと30分後にもう一度面会がある。それまで牢にいろ。」
無言で俺は俺は牢へと入る。
もう何も考えたくなかった。
頭が思考を始めるのが怖かった。
すると、看守達の話が耳に入ってくる。
「おいおい、何があったんだよ。拷問でもしたのか? 今にも死にそうじゃねぇか……」
「面会だよ。何を話していたかは知らないが、出てきたらあの有様だった。」
死にそう、か……
いっそ今すぐ、ティアに殺されたい。
もう、楽になりたい。
ティアがこのまま、面会の時に暗殺する手段をたててきていたなら……
そんな希望的観測を立てる。
しかし、現実は残酷だった。
「面会の時間だ。」
おかしな話だ。
体感では五分も経っていないというのに……
身体はその面会の一声で震え始める。
「ほら出ろ。」
促されるまま、外へ出る。
そして、また同じ部屋に案内される……
もう、姉ちゃんは居ないだろう……
しかし……
「入れ、説明はさっきした通りだ。」
そのまま、部屋へと入れられる。
先ほどと何一つ変わらない同一の部屋だ。
しかし、壁の向こうにいる人物は違う。
「ユウですね?」
「あぁ、そうだ。」
不幸なことにその声音からは失意や怒りは感じられない。
つまり、今から俺は……
また、同じことをしなければならないという事だ。
「何故、あのような事をしたのですか?」
「目標を達成して、お前が邪魔になったからだ。」
「目標とは、あの男を殺す事ですか?」
酷く冷酷な声で接しているにも関わらずティアはまるで気づいていないかのように……
いつものように淡々と話す。
「あぁ、そうかもしれないな。」
「ユウは覚えていますか? 私たちが戦ったあの日を……」
「あのときは利用する為に手は出さなかったが本当ならあの場で殺しても良かった。」
「あのガルムとの戦いは覚えていますか?」
「街ごと潰されると俺にも被害が出るからやむを得ず協力した。全員、役立たずで困ったよ。」
淡々と聞くティアに心にもない言葉をぶつける。
一度もティアを殺そうなんて思った事はないし、兵士たちは大切な戦友だ。
けれど、心の中の事実なんて俺が嘘をつき通せばティアにはそれが事実になる。
「綺麗と褒めてくれた時、とても嬉しかったです。」
「はは! あれは滑稽だった。あんな言葉を鵜呑みにするとはな。」
「一緒に街を歩き、劇を見た時……とても楽しかったです。」
「俺は煩わしかった。」
段々とティアの声が震えだす。
しかし、尚、ティアは泣きそうな声で紡ぐ……
「初めて、ユウを見つけた時……」
「演技だ。そうすれば拾われると思ったからな。事実、バカなお前は俺を招き入れた。」
「ペンダントのプレゼントは今でも……」
「物に釣られるとは、軽い女だ。何の思い入れもないペンダントを……俺はドブに投げ捨ててやったよ。」
話させない。
もう、聞けない……聞きたくない……
大切な思い出の全てを自らの手で穢していく……
そして……
「どうして……どうしてそんな事を言うのですかッ!? あなたと……ユウと過ごした日々は私にとってどんな物より大切なものです。お願いだから……そんな事言わないでください……」
……身体が震える。
もう耐えられない……これ以上彼女を裏切らないといけないのか?
初めて泣き叫ぶティアをこれ以上、傷つけなければいけないのか?
俺だってこれ以上、ティアとの思い出を穢したくない……
俺にとっても忘れられない日々だった……
かけがえのない時間だった!!
けれど、それを口にする事は許されない……
「こんな風に思っているのは……私だけなんですか……」
「そうだ。俺にはお前との思い出なんて……欠片もない。」
その後、堰を切ったように聞こえ出すティアの泣く声……
その涙はまるで質量を持った刃のように深く深く胸に突き刺さる。
そんなのは、耐えられなかった。
「看守、面会を終わります。」
「待ってくださいユウ!」
その言葉を俺は無視する……
そして、逃げるように部屋を後にした。
だが、俺が涙する事は許されない……
俺などよりも、彼女たちの方が傷ついているのだから……
ただ、自分が憎い、あんな言葉を吐く自分が憎くて憎くて許せない。
俺を地獄へ落とせと言う願いだけが浮かぶ……
「入れ。」
また、同じように牢に入る。
しかし、あのあとでは、ここもあの拷問部屋も大して変わらない。
もう、俺にはもう前のような世界は見えない……
見えるのは、彩が消え無彩色の世界のみ……
恐らく、外に出たとしても同じなんだろう。
泣き叫ぶことも俺には許されない……
彼女たちの胸の痛みに比べれば俺の痛みなど微々たる物だろう……
そんな事を考えているとこんな声が聞こえてくる。
「おい、アイツ、目が死んでるぜ……本当に何があったんだよ。」
「目が光を反射してねぇ、本当に死体だな……」
「これは完全に、拷問後だぜ……壁にもたれて焦点も合わず、光も反射しない目……いつ自殺するか分からないぞ……」
そう言って兵士たちは俺を牢に入れてから、去って行く……
自殺……
そんな言葉が頭の中で反芻される……
こんな男……死んでしまえばいい……
そして、終わらない時の中で苦しみ続ければいい。
服もある……鉄格子だってある……
首を吊る事も、舌を噛み切る事も出来る。
看守だって、直接見回りに来ることは少ない。
俺は考えていたことすべてを頭の隅へ追いやり、ただ楽になりたいとだけ考え……
「どうせ、こんな俺が死んだ所で誰も……」
「そんな事、絶対に許さないッ!!」
その声は頭によく響いていたあの声……
しかし、その声はやけにリアルに聞こえるのだ。
まるで、頭に響いたのではなく耳が聞き取ったような……
「ユウが死ぬのは許さないッ!!」
「けど……」
俺のよく知っているこの声は俺の死を許さないようだ。
しかし、俺が死んだところで……
「死ねば、私もいずれ死ぬんだよ?」
「ッ!?」
驚きのあまり、顔をあげる……
俺の記憶が正しければ、この声の主は……
いや、実際に居るはずがない……居るはずが……
「やっと、会えた……」
目の前には、無彩色の世界の中……それは、夜空のような衣を纏い、瞳は夜空に瞬く星のように輝き、腰まで伸びている艶のある紫の長髪をしていた……
嗚呼、美しい……純粋にそう思った。
無彩色の中、彼女だけは鮮やかに輝いていた。
そして、彼女を見るのは初めてじゃない。
「ス、テラ……? どういう事だ?」
「あなたの荒れ狂う激情は途方もない魔力を生みだした。その魔力で身体を作ったの。」
「さっきの、死ぬっていうのは?」
「死ぬよ? 悪魔の契約はそう言うものなの……契約相手が死ねば自分もいずれ消える……」
そんな、元から……俺はティアの為に死ぬ事すら許されていないかったのか?
しかも、俺はステラが犠牲になる作戦を立てて実行しようとしていたのか?
「ゴメン……」
「ユウ、もしもの話で謝るのはダメなんじゃないの?」
「けれど、俺は……」
「私はユウの為なら死んでも構わない。けど、自殺は許さない。大体、あなたが死ねば、ティア・シンフィールドは狂いだし、ヒイラギ・ミチは全てに復讐をして死ぬと思うよ?」
「そんな訳……」
「あまり、悪魔を舐めないでよ。特に私は感情についてユウより深く理解してる。」
は、ははは……滑稽じゃないか……
もう、分水嶺は越えていたじゃないか……
もう俺は引き返す事が出来るタイミングなんてとうの昔に過ぎていたんだ……
死ぬという甘い選択肢すら俺には残されていないということを忘れ自殺しようだなんて俺は…
「ユウ……私はユウが苦しみながら死ぬなんて見たくない。だから、私はユウを脅す。」
「……脅す?」
「ユウ……あなたが死ねば、私も死ぬ。そして、ヒイラギ・ミチ、ティア・シンフィールドの命も同じだと思って、私はユウが死ぬと言うなら、どんな手を使ってでも、彼女たちも殺す……」
つまり、俺は……
自分の心と……ステラ、姉ちゃん、ティアの命を天秤に掛けろと言うことか?
そんなの……逆らえる訳がないじゃないか……
だが……
「けど、俺がやった事は裏切りだ……」
「許しが必要なら私が許す……それでも足りないなら償えばいいじゃない。」
そう言って微かな笑顔を見せ、励まそうとしているステラ……
俺にとって、それは死ぬよりも苦しい事かもしれないと言うのに……
けれど、その他に道はないのだ。
「だけど、どうやって償えば……」
「それを考えることも償いじゃないの?」
確かにそうだ。
少し、甘ったれていた。
他人にそれを乞うのは間違っているだろう。
「……分かった。生きよう……どれほど恨まれるかは分からないけれど……死んで楽になるなんて甘ったれていたかもしれない。」
「良かった……本当に……」
彼女は俺を包み込むかのように抱擁してくる。
彼女も俺を助ける為にと気を張っていたのかもしれない。
まるで、安心した子どものようだ……
「絶対に死ぬなんて許さないんだから……ユウが死んだら絶対に死んでやるから……」
「分かったよ。もう自殺するなんて言わないから……」
俺にはステラが居るのだ。
ティアと姉ちゃんは居ないが彼女が居る……
これからは、贖罪と彼女の為に生きよう……
そう固く誓う。
すると……
「おいそこッ! 何をしている!?」
兵士にどうやら気づかれたようだ。
恐らく、声とステラの放つ淡い光に気付いたのだろう。
はやくここから逃げないと……
すぐに抱擁を解く……
もはや、ステラを隠す方法などない……
「応援を呼べ! 脱獄かもしれん!!」
兵士たちの駆けつける足音が聞こえる。
どうすれば……
すると、ステラが耳うちしてくる。
「この状況をどうにかして脱獄する方法があるんだけど、どうする?」
「どうやって?」
「貴様、どうやって入った!!」
鉄格子のすぐ傍に兵士たちが来る。
時間も無くなってきたな……
「私に身体を捧げるの。禁じられている契約……だけど、内容は至極簡単、ユウが悪魔になるの。もし、嫌悪感なんかがあるなら……」
「それで、構わない。ステラと一緒なんだろ? だったら、嫌悪感なんて微塵もない。」
「ッ!?」
突如、頬を赤らめて驚くステラ。
どうせ、俺の感情だって汲みとれるのだから嘘ではないと簡単に証明できるだろう。
これまで、ずっと一緒だった。
困った時は力も貸してもらった。
感謝こそすれど、疑う事など……ましてや、嫌悪感を感じる事など一切ない!
ステラの為ならば……悪魔になる事も躊躇わない!
「両手をこちらに向けて膝をつけ!」
「ステラ! どうすればいい!」
「今、星天の悪魔の名のもとに禁を破る!」
少し、俺から距離を取り、ステラは声をあげる。
恐らく詠唱か何かだろう……
その言葉と共にステラの纏う光が艶やかな紫の光に変わる。
まるでその様子は彼女が夜を生みだしているかのよう……
流石にまずいと思ったか鍵を探しているが、この牢屋の鍵が分からずもたもたしている。
「汝、神を殺す為に生まれ、禁じられた天衣無縫の業をその身に宿す覚悟はあるか……」
口調が変わり、紫の光は一層強くなり、魔力となり吹き荒れる。
覚悟を問うか……
「言うに及ばず!」
「今、契約は交わされた! 汝の行く先に道などないだろう、汝の先に光などないだろう。しかし、彼の者よ、忘れるなかれ! 汝の後に道は、光は、必ずある! 迷わず進め!」
その言葉は悪魔に似合わない台詞でありながら、的を射ていた。
恐らく、今、目の前に居るのはステラではない何かなのだろう。
だが、確かに彼が俺たちの行く先に希望を見ている事だけはなんとなく伝わってきた。
「神魔創造!」
その言葉と共に光は爆発を起こす。
天井をも吹き飛ばし、紫の光が天まで突かん勢いで膨れ上がる……
その光が意味するのは、メッキで塗り固められた関係の終わり、そして……
彼の物語の“本当の始まり”……




