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微笑

「青い傘」 


傘のうえ、暗い空。

雨の音、私を責める。


このままじゃダメだと思うけれど

春は暖かい風を運んだけれど


私は上手く笑えないまま。


雨は毎日私を濡らす。

私は毎日傘をさす。




「不自然」


悲しそうにしているのは


涙を流せないから?


どこか遠くを見つめるのは


居場所を見つけられないから?


そうやって


泣きもせず、嘆きもせず


寂しそうに微笑むんだね


瞳の中に


どうしようもない純粋を


持て余したまま




「空漠」


荒んだ世界の中


立ち尽くして


ぼんやりと境界の外を見る


どこまでも幸せな人達は


自分に笑顔を向けるけれど


上手く笑えないままだから


私はぼんやりしたままで


差し出された手に


戸惑っている


 誰か一緒に泣いて下さい。


 どこかにさらって行ってください。


そんな事、言う勇気もないままで


幸せそうな笑顔を


ただぼんやりと見つめ続ける。



「雨」



雨が流した痛みなら


絆創膏の下にある


君が流した涙なら


私の心の奥にある


雨の叫びが聞こえたら


君の言葉を思い出す



「不可侵」


どこに隠れているかわからないなら


全てを拒絶すればいい


不器用にしか生きれない君は


ただ痛みで思い起こせばいい


何かを守り通すために


その身を自ら滅ぼしたとしても


内部から壊されるよりは


君の手で終わりを迎えればいい


花は枯れることを知らない


褪せることを知らない


ただ、君だけがそれを知って


悲しい微笑みを覚えたなら


花は君のために咲くだろう


その命とひきかえに









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