9/100
鍵の爪先
きみは上手に。
つま先立ちの片足で。
くるくると回り続ける。
折り曲げている足は、
微かな影を落としながら。
円を描いている。
きみは。
ぜんぶの。
中心点。
針を持たずに、
良い音を引き出して。
流れに変わる、幾重もの。
細かな溝を、明らかにする。
胡桃の殻を割るように。
夜空の雲を押し開き。
満天の星を呼び寄せる。
その瞬きに、
争いの映らない、
一日や。
人々の、
足なみが揃う、
一瞬は。
無いとしても。
少しも離れずに。
きみは、
鍵の形をして。
回り続けている。
373 m(_ _)m 39




