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句読点 2  作者: 川進
70/90

風と赤い花





ずっと遠くに。

強い風の音を聞きながら。


モーターボートに乗って。

微かに光る広い川を、

ゆっくりと進んで行く。


たくさんの星が、

空いっぱいに満ちている。


本に夢中な。

隣りに居る、誰かが。

ただ、頷く。



もう一度。

見上げれば。


伝わらない熱が。

赤い花になる。


なんの妨げもなく。

かるがると、開いていく。



そのなかに。

ひとつきりの、

小さな星。


懐かしいような。

温かな、

小さな光。



風の音は、まだ。

賑やかに、聞こえている。


吹き飛ばしてくれた、

みたいだ。





            373 m(_ _)m 39

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