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句読点 2  作者: 川進
69/94

解れ始め





閉め切られた、

真っ暗闇の、

内側は。


そこいらじゅうに、

あるって。

わかっている。


わかっている?


どうしたって。

頭だけで、

わかっている。



皮膚の下は、もう、ぜんぶ。

音にならないものが、

くるんでいる、

らしいよ。


それは、すっかり。

隙間の無い網に、

なっている、

らしいね。



吐かなくたっていいものを、

吐き続ける大声が。

消えることは、

無いんだし。


網を少しずつ、引き出して。

かたちになるまで。

繰り返したって。


いったい誰を、

さえぎる?



つぶやくごとに。

解れていく。


網を、

思ってみる。






            373 m(_ _)m 39

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