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句読点 2  作者: 川進
36/90

傘と冬を越える木





閉じたままでは、

間違いな気がして。

広がってみたんだけれど。


ある乾いた晴れの日。

強く吹いた風に。


ずうっと遠くまで、

飛ばされてしまったんだ。



持って行かないでよ。

日を浴びてみようと、

開いたんだよ。


攫って行かないでよ。

差し出したわけじゃ、

ないんだよ。



もとに戻って。

こつこつ。

道を鳴らして。


降ってくる、

親しいものたちを。

待っていたらいいんだね。



抱えるためのかたちで、

冬を越えたなら。


めいっぱい。

広がる木、みたいにね。





            373 m(_ _)m 39

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