25/90
きみらの楽しい風
強風が吹き続ける、
高架橋を。
進んで行けば。
脇のガードレールに、
次々にやってくる、
きみら。
一羽が飛べば。
次々に続く。
羽を平らに広げて。
足を下ろしたまま。
風を乗りこなす。
その細い両足の指を、
柔らかく丸めて。
ぶれずに、舵を取る。
これくらいの強さなら。
きみらには、
まだまだ。
楽しい風だ。
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
373 m(_ _)m 39




