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水深
きみの手が、
震えたとき。
水深の、ずっと深い。
暗いところを。
見たような気がした。
言葉は。
水面を渡る霧に似て。
麓をのぼり、消えて行くもの。
掴めそうな白さと、
垣間見える色合いもまた、
美しいけれど。
鮮明な水面は、
そのままを映して。
やわらかく、光っている。
その深さを思うとき。
水鳥たちのように、
軽やかに浮かんで。
ときに潜り。
小さな波紋を、
広げるものや。
あるいは舟のように、
揺れる波に浮かんで。
直に。
触れているものに、
なりたくなる。
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