思い出した
前世私は日本にいる普通の女子高生だった。
普通の定義はよくわからないが
朝起きて、学校に行って勉強して、友達と遊んでそんな日々を過ごしていた。
他の人ちょと違う点といえば異常に冒険とかそういうものに興味があった点だろうか。
私は日々の生活に刺激を求めていた。
何か面白いことはないかとだから冒険をしたり、魔法があるという異世界を舞台の漫画やゲームをよく読んだ。
「お人好しの下剋上」もその一つだ。
最初なんてネーミングセンスのない題名だと思ったが異世界や恋愛系が大好きな友人がどうしてもというから読んだ。
内容も結構魔法や冒険が出てきて面白く、ヒロインがたくさんの人々に愛されるというところにはツッコミたかったが恋愛系があまり好きではない私もサクサク読めた。
物語は、サンスベリア王国のとある学園を舞台にしている。
学園は様々な才能がある人々が集められており、貴族も平民も平等としている。
そこに入学するのはヒロインのイベリスだ。
彼女は100年に1人の光属性の持ち主でとても穏やかでお人好しだ。
そんな彼女はひょんなことから生徒会に入り様々な事件を解決する。
ときには学園の外に出て冒険をする。
人のために自分の身を犠牲にする彼女をみてたくさんの人が彼女に惹かれていく。
近くにずっといた生徒会メンバーは特に。
その中にはアベリアの婚約者である王太子もいた。
アベリアは嫉妬のあまり禁術を使いイベリスを殺そうとし、それは国を滅亡させるようなものだった。イベリスと王太子率いる生徒会は
戦いの末アベリアを倒し世界は平和になる。そして平民だった彼女は聖女となり、王太子と結婚する。
しかし番外編では生徒会の他の人と結婚するという内容も収録されていたので誰と結婚するかはいまいちわからない。
平民が聖女になり貴族と結婚する
王道といえば王道だ。
しかし、いつも思うのだが婚約者である王太子が浮気のようなことをしなければよかったのではと思う。
だから、よくこういう話の悪役令嬢は子供のときから極悪非道とされている。
アベリアもそうだ。
だから王太子は子供の頃から彼女を嫌って冷たくしていた。
そんなんだったら政略結婚だろうと婚約するなよ、未来の王妃に向かないだれろと思う。
まぁ、今私はその極悪非道の悪役令嬢だ。
まだ婚約もしてないし、原作とは全然違う行動をとっている。
原作では、アベリアは非の打ち所がない完璧な令嬢だ。
そんな令嬢は冒険者なんかにならないが今私は冒険者をしている。
原作にもリリという冒険者はいなかったはずだ。
なので物語も少しは変わっているはず‥
きっとこのまま生活して
登場人物に会わず、王太子と婚約者にならなければなんとかなんだろう。
私は甘く考えていたことを後々後悔する。