表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/13

お茶会(4)

薔薇の迷路を通る庭園の奥深くに、ガゼボがある。

私は先導してシオンを連れてきた。

すぐそばに小さな池がありお気に入りの場所だが、しょうがない。

ここでないと誰がみているか分からない。

ここは私がお父様に頼んで作ってもらった秘密の場所。

両親と私しかこの場に入れないように魔法がかかっている。

だから、誰かに盗み聞かれることはない。

いくら誰がどこにいるかわかるとはいえ、シオンの相手にていいっぱいで疎かになるかもしれない。

もし、シオンが余計なことを言って屋敷に広がりでもしたら面倒なことこの上ない。

しょうがない、諦めるしかないのだ。


「シオン様、どうぞお掛けください。」


私がシオンに席をすすめると、うなづいて座った。

私も席につき予め用意していたお茶とお菓子を一口づつ食べる。


「シオン様もどうぞ。

ご覧の通り毒ははいっておりませんわ。

なんなら、お皿を交換しても良いですよ。」


私はマナーである毒味を先ずして、シオンに勧めた。


「ありがとうございます。

このままで結構です。

不躾ですが、質問しても?」


そう言った瞬間、少し目つきの悪い青の瞳を細めた。


「えぇ、どうぞ。」


時期宰相と期待される彼を侮ってはいけない。

アイビーと違い彼はとても頭がきれる。

表情で悟られないように微笑んで返した。


「ここは、限られたものしか入れないみたいですね。スターチス公爵様の魔法でしょうか。

私は魔法には詳しくないのですが、アイビーがみたらきっと感嘆するでしょうね。

あと、少し精霊の気配がする。

精霊の愛子だからこその気づきでしょうか。

アベリア嬢、心当たりがお有りで?」


「あら?

なんのことでしょうか?

シオン様の言う通り、父がかけた魔法は確かにそうですが、精霊の気配なんてあるはずかありませんわ。

だって、私の家族には誰も精霊の愛子様なんていませんもの。

シオン様の勘違いではないですか?」



「ふふふ。アベリア嬢は面白いことを言いますね。

アイビーの件を聞いた貴方なら気づいているでしょう?」


「なんのことでしょう?」


「ほんとに食えない人ですね。

なんで、貴方の母君がご懐妊されているかを知ってるかの理由ですよ。」


「そう言うってことは‥

まぁ!?シオン様でしたの!

その話を流したのは!」


「白々しいですね‥」


ふふふ!シオンが疲れてきてるわ!

だんだん、私のペースに呑まれてきてる。

これが経験の差というものよ!


「そうですよ

精霊を使ってね!

しかし、精霊は貴方の屋敷を調べることはできませんでした。2人いるどちらも害はない、大丈夫と顔を青くさせて震えていたんですよ。

ていうか、その中の一人は変な扉を開いたのか変態気味になって困ったものですよ‥」


相当悩まされてるのか、頭を抱えて俯いた。

こころなしか、外向けの表情が崩れてきている。

シャルル、チッチ何をやったのか‥


「その‥

ご愁傷様ですわ。」


「「‥‥‥」」


沈黙が気まづい。

本当にあの二人は何をやったのだろう。


「はぁ、疲れてきました。

失礼を承知でいいますが、もうお互い気楽にいきませんか?

貴方、僕の性格に気づいているでしょう?

最初から哀れな子を見る目で見られてましたし。

敬語も不要です。同じ公爵家ですし、挨拶した通り長い付き合いになるでしょう。

どうぞ名前もシオンと呼んでください。」


一人称が僕に変わってる。

相当悩ましいようだ。

そうさせてしまった罪悪感がすごい。


「わかったわ。

じゃあ、私はアリーって呼んで。

アベリア嬢って言いにくいでしょ」


まぁ、ひとまず山は超えたか?と思った私だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ