お茶会(3)
スターチス家庭園
「お初にお目にかかります。
スターチス家長女アベリアと申します。」
「まぁまぁまぁ!なんて可愛い子なの!
やっぱり私も娘がほしいわ~。
ねぇ、アベリアちゃんうちの(義)娘にならない~?
シオンもアベリアちゃんみたいな子がいたらもうちょっとシャキっとするとおもうのよね!」
私の挨拶にスパティフラム夫人が私の手を握り凄い勢いで返してきた。
グイグイ来る感じが母様によく似た人だ。
似た者同士だから仲がいいのだろうか。
ウェーブがかっかたロングでオレンジの髪をしており紫の瞳している。
ハキハキとした出来る女性と言う感じだ。
「はぁ、母様まずは挨拶をしてください。」
くせ毛がかったオレンジの髪に青の瞳をもつ少年が彼女を窘めた。
「そうだったわ……
あまりの可愛さに我を忘れてたわ。初めまして。
アベリア穣
私はスパフィラム公爵夫人のアマンダですわ。
こちらは私の愚息のシオン。
実はこの子貴方のデビューを見た時から貴方に会いたかったそうなの。
末永く仲良くしてちょうだい」
「ご紹介に預かりましたシオンです。
これから同じ公爵家同士交流があると思うのでよろしくお願いします。」
やはり彼がシオンだったのか…
母親にとんだ誤解をされているようだ…
凄い嫌だという雰囲気を醸しだしている。
「まぁまぁ、アマンダはしっかりしてないって言うけどきちんとした子じゃない!
初めまして。
シオン様。
私はアベリアの母親でありスターチス公爵夫人のエリザベスです。
そうだ!アベリアを気に入っているのならアベリアと庭園をお散歩なさったらいいわ!
さぁさぁ2人とも行ってきなさい!!」
かあさまー!?
私は叫びたくなった。
2人きりになる可能性は分かっていたがそれをまさか母がするとは…
いや、母様だからこそか…
ていうか夫人お二人さんめっちゃニヤニヤしてこっちみてくる。
シオンはどうなのだろう。彼の方を振り向くと
「アベリア穣。
良ければ私と一緒に庭園を回ってくださいますか?」
とてを差し出された。断りたい。彼も微笑んでいるが同じ気持ちだろう。
しかし断る選択肢はない
「はい。案内させてもらいますわ」
私たちはニヤニヤしている母親達を置いて庭園の奥に向かっていった。