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リリ
とある冒険者ギルドではいま話題の話がある。
サベリア王国、この国は実力主義で多くの優秀な人材を保有しており他国から恐れられている。
そんな国でとある噂が流れた。
冒険者リリ、体術、魔術ともに天才的な才能を持ちながら名前以外の情報はほぼ皆無。
彼の者の実力は人類最強では‥
誰もが彼の者の正体を暴こうとしていた。
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一方その頃のリリはというと
森の中にあった猛毒キノコを拾い食いして、寝込んでいた‥
冒険者リリ、
実の名をアベリア・スターチス公爵令嬢。
彼女は異様なほどに冒険を愛していた。
冒険ときいただけで心が躍り、
齢5歳で1人で遊びと称して魔物の森に行き、
齢7歳で冒険者ギルドのお偉い方を実力で捻じ伏せ、
偽名を使って冒険者として活動している。
普通は公爵令嬢が冒険者なんて許されない。
しかし、彼女の家は自主性を重んじ、何より両親は親バカだった。
彼女が何においても優秀で、大人びていたのもあるかもしれない。
そんな彼女は現在10歳、今では人類最強なのではといわれるほどの実力者。
されど、10歳。
彼女はあまりにもおバカなミスをした。
冒険中に拾ったキノコを似ている大丈夫なものと間違えろくに調べずに食べた結果、猛毒のキノコのその毒で倒れた。
最強といわれている彼女でもさすがに幼い身体に毒を摂取するとただではすまず3日間寝込んだ。
幸い自身の家で食べたため、
魔獣がいる森の中で倒れる最悪の事態にはならなかったが‥
そして寝ている間に前世の記憶を思い出した。
