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夕食時
「そうだ、姉さん何かあったの?」
「えっ⁉︎全然何も無いよ?」
「優希さんから『半年前みたいだった』って聞いた」
「……」
「姉さん1人で抱え込むから。心配だよ」
「ごめんなさい……」
「別に謝って欲しい訳じゃないよ。僕じゃ役に立たないかもしれないけど」
「そんな事ない。それに本当になんでもないから!ね」
多分嘘だ。
だけどこうなったら姉さんの口は固い
「わかったよ。だけど何かあったら言ってくれよ」
「うん、ありがとう」
「話は変わるけど姉さん。美来ちゃん、賢木美来って知ってる?」
「さかき?賢木美来、ああ、結衣ち……!!」
「ユ…イ…?」
その名前を聞いた途端に強烈な痛みが襲う
「う……がぁ……‼️」
「弟くん‼️落ち着いて!!」
その時微かに桜の香りが漂った
「う……」
「落ち着いた⁉︎これなら!」
その声と共に意識は闇に包まれた