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第5話 全員記憶喪失の惑星

「うん、友だちから聞いた話では、三脳人は記憶喪失で生まれてくるんだって! 全人類が記憶喪失なんだよ! ビックリだよね。社会運営がうまくいかないなんて当たり前だよ。それでもなんとか繁栄しているなんて奇跡だよ。記憶が封印されたまま生まれてくるから合い言葉は思い出せないね」

「では、太陽の光が月にあたるときに、太陽の反射光で月が輝くだろう。その輝きが頂点に達した時、二人共通のメッセージを受け取れるようにしよう」


「どうやるの」

「月から放射されるエネルギーを受けたときに、共通の波動を受け取れるように今から魂魄の魂に記憶させよう」


「うん、わかったわ、共通のメッセージはなににする?」

「そうだな『人のために生きる』にしよう。この言葉を聞くだけで喜びが湧き上がってくるよね。この言葉は自分と自分の周囲の波動を好転させるよね。地球人の魂の向上を手助けしつつ、愛についておれたちの知らない技法を学ぶのにふさわしいだろう」


「ステキな計画ね。宇宙にはまだまだ愛が足りていない星がたくさんあるわ。わたしたちが、宇宙のすべてを愛で満たす技法を学び広めましょう。

 最初は私が転生して、あなたに情報を送るね。テレパシー能力ぐらい使えるまま転生してみせるから」

「よろしくー。おれも準備ができたら行くよ、先に行っててね」


 ― 地球時間でおよそ300年 ―


 彼女からのテレパシーはやがて雑音が混じり、映像は黒く染まり、そして途絶えた。


「あれから、300年。『ねえ、怨みって知ってる?』というテレパシーが送られてきて以来、全然あいつからは音信不通だな。

 地球でいう300年くらいなら我々の技術で時間をさかのぼって三脳人に転生できるかな。

 最初からすべてがつながってる我々には想像もできない感情や精神の向上方法が地球、それもあの小さな島国で学べるらしい。おれもいくぞ」



 再び意識は車の中の自分に戻された。

 今の記憶はなんだったのだろう。夢? いや、自分の強烈な思い出として、心の奥深くから湧いたものだ。スイッチが入った。そんな感じだ。

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