2.目覚め
「○×△☆♯♭●□▲★※」
「○!※□◇#△!」
ん…ここは…?そうか、転生したのか。
目の前には、ぼんやりと男と女の姿が見える。
「○▼※△☆▲※◎★●!?」
「◎△$♪×¥●&%#?!」
やべぇ何言ってるかまったく分からないぞ。そうかチートなしってことは当然異世界語翻訳なんてものはないということか。てか、この人達が俺の新しい父と母になるのか。前世は俺が幼い頃に事故で他界しちゃったから、現世ではその分大切にしよう。
……。o○……なんだか眠いなぁ。まだ赤ちゃんの体だから眠気に逆らえないのか。よし、とりあえず今はたくさん寝よう。おやすみ。
……ふぁぁぁおはよう。と言っても、目覚めた日から多分1ヶ月ほど経過した。その間のことはというと、あんまり良く覚えていない。多分まだ上手く転生に馴染めなかったんじゃないかな。でも最近になって大分クリアに思考できるようになってきたんだ。
「ロト>♂×&◎♯£」
「○▼※△☆▲※◎★●!?」
そして何となくだけど、分かったことをまとめてみよう。
まず、俺の名前はロトだということ、そして綺麗なブランドヘアーの女性がお母さんで、短髪茶髪のちょっとガタイの良いイケメンがお父さん。そして普段は何人かの召使いのような女の人たちが世話をしてくれることから、多分貴族の生まれだということ。
よしっ、中世の文化って聞いてたから、多分貴族や王族がいることは分かってた。貴族なら生まれてすぐ死ぬようなことはないだろうし、王族は色々縛りが多そうだから、これがベストかな。
とりあえず、天使様が言うには、この世界は近い未来、混沌に包まれるはずだから、なんとかして力を付けないといけないな。
まずは、ステータス!……
ーステータスーーーーーーーー
名前:ロト=パレンバーグ
種族:人間
年齢:0
称号:転生者
Lv.:1
HP:3
MP:3
スキル:
ーーーーーーーーーーーーーー
おぉ!やっぱり、異世界ならあると思った。そして何故かステータスは読める…だいたいわかるぞ…よし、MPが0じゃない!これなら魔法を使い続ければ上がるはず…魔力を意識して………
ってダメだ、流石にいきなりそう上手くはいかないか。まずは魔法からと思ったんだけどなぁ。貴族の家なら書斎があるはず…魔法は本で勉強だな。
なら次は…スキルか、ステータスがあるなら、鑑定もあるはずだな。前世で密かな趣味だったラノベがここで生きてくるとは…最高だな。
よし、"転生者"をじっと見つめて…鑑定!……何も起こらないか。鑑定!鑑定!鑑定!………うーん、MPが減らないか、ハズレか?でも他にやることもないし、とりあえず続けてみるか。
鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定かんて
「○×△☆♯♭●□▲★※」
おっと、ご飯の時間か。お母さんとはいえ、前世の記憶があるし、めちゃくちゃ綺麗だし、かなり恥ずかしいけど、生きるためにはしょうがないよね。
ん、とりあえず最初の目標はスキル鑑定を得ることだね。頑張ろう。