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響歌水月  作者:
1/2

始まりの朝I

闇に包まれた静かな森を、

緩やかに、そして優しく光が

闇を引き裂いていく。

今日も朝が世界を訪れる、

いつも通りに美しい朝が。

いつも通りに彼も動き出す。

いつも通りに目を覚まし、

いつも通りに顔を洗い、

そして、いつも通りに

彼は彼女に声をかけるのだ。

「おはよう、ビルギット。」

彼女の名はビルギット。

漆黒を纏った体、不思議と

懐かしさを感じさせる雰囲気。

彼の唯一の道連れだ。

「今日は何処へ行こうか。」

彼は優しく彼女に語りかける。

しかし返答はなく、あるのは

ツンと澄ました態度だけ。

言葉を発する事のない種族、

彼女はそういう種族なのだ。

-彼女と同じ種族でも人語を

話せる者がいるらしいんだけど。

そう思いながら彼は軽く苦笑する。

「食料は…、昨日尽きたっけ。

もう水しか残ってないみたい。」

彼はそう呟いて支度を始めた。

鳥の囀りだけが響き、

森には静寂が溢れ返った。

暫くして、磁針を眺めながら

彼は静寂を退けて言った。

「よし、今日は東だ。」

どうやら支度を終えたらしい。

それを聞くなりビルギットは、

またか、と言わんばかりに

呆れた様な態度をとった。

「いつもの勘だよ、勘。」

彼が得意そうに微笑んだ。

彼女は文句を言わない、

いや、言える筈もない。

「行こう、ビルギット。」

大きな溜息をつきつつも、

彼女は彼に従ったのだった。





どうも、「けだもの」と書いて

ヒトと読んじゃう系作者の獣です。

まず、これに目を通して下さった

あなたに感謝をさせて下さい。

何かの御縁で私の拙い文を読んで

頂いたでしょうが、如何でしたか。

今回が初投稿となっていますので

もし何かしらの違和感を感じて

お時間に余裕がある方は感想等で

御指摘頂けると有り難いです。

余談ですが、今回のお話の構想は

少し変わった手法で考えてみました。

その影響がお話に出るでしょうか。

本当に関係のない余談でした、

それではまた次回でお会いしましょう。

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