STAGE 31
「いや、あくまで個人的になんですが、私、こういうものに興味がありましてね。中を見学させていただくことはできませんか?」
お巡りさんの物腰は、あくまで柔らかだ。
これは、断るとまずいのかもしれない……。
別に不法なことをやっているつもりはないが、目を付けられると、後々いろいろと面倒くさそうだ。
「構いませんよ、どうぞ」
俺はさして広くもない教団本部の中を、案内して回ることにした。
「個人的な興味」と言っているんだから、一般の在家信者さん達に、解放している場所だけで充分だろう。
他の4人のお巡りさん達は先に帰り、年配のお巡りさん1人を、俺と本部長が案内することになった。
案の定というか、お巡りさんが強い関心を示したのは、パワーグッズの販売コーナーである。
「ほう、これは何ですか?」
笑顔で尋ねてくるお巡りさん。
「えーと、これは信者さん達に販売しているもので……置物とか、お守りとか……」
俺が説明すると、お巡りさんは、ガラスケースの中のある物に目を留めた。
「これは、どういうものですか?」
それは、全長5センチほどのタマゴ型の物体からコードが伸びていて、その先にコントローラーのような装置がついている、一見すると、何かのいかがわしいグッズかと思うような機械だった。
興味を引くのも無理はない。




