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神の御許にて  作者: 日渡正太
第1話 神様のお仕事
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STAGE 16

 校門を出て、3人で駅前のマックに向かう途中、俺は由里に大事な話を切り出した。


「なあ由里、よく聞いてくれ。親父のさ、御奉仕隊ってあるじゃん?」

「あ、うん」


「親父がさ、俺のも作るって言うんだよ、御奉仕隊」

「え、丈太の?」


「そう、もちろん、俺はそんなのいらないんだけどさ……それでさ、親父が、おまえもそれに入れたいとか言うんだけど……」

「え、わ、私!?」


「うん、だからさ……」

「え、ど、どうしよう? 丈太の御奉仕隊っていうことは、丈太のそばにいて仕事のお手伝いとかするんでしょ? 大丈夫かな……私……そんな……」


「いや、だから、おまえ、それ断れ」

「え……?」


「正直、親父がそう言う以上、御奉仕隊を作られるのは仕方ない。だが、おまえがそこに入るのだけは我慢できん! だから話が来たら断れ! いいな?」


「……どうして、そういうこと言うの?」


「だって、おまえに、そんなことして欲しくない……」


「待て待て待て!」

 突然川原が割って入った。


「丈太、おまえ、その言い方じゃ……!」

「どうしてだ!? 俺はこいつが、そんなのに入るのだけは耐えられな……」


 パ――――ン!!

 突然、由里に平手打ちを食わされた。


「もういいっ! よくわかった!」


 目に涙を浮かべて、走り去る由里。

 あっけに取られたまま、見送る俺。


「どういうことだ?」

「おまえさあ……」

 溜め息をつく川原。


「だってあいつ、御奉仕隊ってどんなことするか知ってんのか? いや、俺は何もする気はないけど……」

「いや、知らないだろ、一般の信者さんは、普通に仕事の手伝いするだけだと思ってるぞ。あのミニスカ巫女の衣装だって、在家さんには公開してないわけだし……」


「そうか……だよな……」

 俺は由里が走り去った方角を眺めた。


 それにしても、あいつ何であんなに怒ったんだ?

 もう、わけわかんねーよ!

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