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神の御許にて  作者: 日渡正太
第1話 神様のお仕事
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STAGE 15

「んじゃ俺、忙しいから、先行くわ」

 川原がカバンをひょいと提げて、1人で先に下校しようとした。


 川原は学校では俺とタメ口で話す。

 同級生で敬語だったらおかしいから当たり前だ。


 そして学校以外でも2人だけとか、由里と3人だけのときはやはりタメ口だ。

 そういう関係である。


「待てよ、おまえも一緒にマック行こうぜ」

 俺が帰ろうとする川原を呼び止めると、


「いや、俺、本部の仕事あるし……」

「そんなもん、俺もあるよ、今日も遅くなるし、少し腹ごしらえして行こうぜ」

「いや、でも……」


 そう言って、由里のほうをチラッと見る。


 どういうわけか川原は以前から、俺と由里がどこかへ寄り道をすると言うと、1人だけ先に帰ろうとすることが多い。

 理由は不明だ。


 そこで俺は、ガシッと川原と肩を組み、脇へ連れて行って、由里に聞こえないように尋ねた。


「なあ川原、俺、前から気になってたんだけど……」

「何が?」


「おまえって、実は由里と仲悪いの?」

「おまえって、実はバカなの?」


「バカって何だよ!」

「俺、由里ちゃんに同情するわ」

「はっきり言えよ、意味わかんねーだろ!?」


 ちょっとムカついた俺は、大声で由里に尋ねた。


「なあ由里、マック行くの、川原も一緒でいいよな?」

「え? あ、ああ……うん……」


 何てこった! 由里まで何か複雑そうな表情をしやがった!


 これはいかん! 何が原因かはわからんが、2人の共通の友人として、こいつらを仲直りさせてやらんと……!

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