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髪を切るとき  作者: 奏多悠香
本編
32/36

エピローグ

 それから数カ月後、眞子は晴れて「高垣眞子」になった。

 旧姓、鴨志田。

 私はと言えば、おそろしくお世話になりすぎたせいで、いまだに「テイクがね」と言って星崎さんに食事に連れ出されている。

 私がお金を出さなきゃ意味ないって言ってるのに、なんだかんだと理由をつけられて結局払わせてくれないので、きっとこのギブアンドテイク地獄はずっと続くのだろう。

 最近では食事以外にも二人で過ごすことが増えたような……


「言ったでしょう。『僕なら、相手の弱みを握ったらそれを最大限に活用する』って」


 高級フィレ肉を頬張った私に、おじさまがそう言って微笑んだ。



********************



「いらっしゃいませ嘉喜様。お待ちしておりました」


 洗練された空間に、数人の高い声が小気味よく響く。ホテルのロビーと見違うほどに明るい色調で統一され、まばゆい光に包まれたその空間は、女性が美しく変身する場所。


「今日はどのようになさいますか?」


 優雅なお辞儀をしながら美しい美容師が尋ねてくる。

 そうして私はまた髪を切った。

 だって、短い髪が似合うねって、星崎さんが言ったんだもん。


 これも私の、髪を切るとき。



 FIN


次話はあとがきです。

次章に番外編を掲載しています。

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