妨害
元親友という珍しい人と言葉を交わしてから1週間。
私彼と話さなくなった。
いや、話せなくなったというほうが正しいだろうか。
「輝晴、今日も挑みに行くのか?」
最近彼のことを心配して毎日来るようになってしまった陸君。
それにしても“挑む”ってないと思うよ。
まぁ、彼が挑むという言葉を使うのにもわけがある。
ドアを静かに入り彼のいる机に近づく。
そこには読書をする彼、安斉君とその妨害をする元親友、新川柚茄。
あまりにも彼女は迷惑と言う言葉を知らなさ過ぎる。
彼女は私の言った言葉どうり自分で会いに行った。もちろん私のいないとき、紹介もなし。ここまではえらいと思う。
だた、私の名前を使い、話しかけたところが問題だ。
あの時はまじでビビッた。
「陸・・・・」
「よう、空汰」
それはあまりにもひしひし伝わるもので同情を越して哀れとしか言いようがない。
ついでに公害も起こしてくれる彼女なので大変なのだろう。
「私には?陸君」
甘ったるい声を出すこの女はあの日しゃべった女なのかと疑う。
むしろあんたは影で言われていないかと心配する。
そして小声で「うぜっ」という陸君に賛同する。
「輝晴ちゃんは読んでくの?」
後ろにはよ帰れというBGMが流れてきそうな声で言う。いや案外心の中で思ってるのかもしれない。ただそんなこといったら私が彼女とトモダチかと疑われてしまうことを恐れていえないだけだが。
「ん~~~借りてくだけでいいかなと思っている、新川さん」
私は私で完全に他人行儀で通してる。
普通昔いじめた人間を誰が手伝うかってんの。ほんとに彼女はウザイにこの上ない。
だからといって何かをするわけではない。主張は出来ない。
元親友だからこそ分かるのか、それは分からないがこいつに私は彼が好きなことは気づかれないほうがいいだろう。
話していただけなら言い訳も通じる。ただ“好き”なのは別だ。そんなの分かってる。
でも私は元親友の(たとえ嫌いだとしても)妨害をしてる時点で醜い女なのかもしれない。
彼と話したその日から欲張りになっていく私が一番憎い。