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はじまり
それは夏空のように輝いていてサイダーのように甘い恋でした。
ミーン、ミン、ミーン
その日は暑さが残る秋のことでした。
と、・・・・・・・・・・届かない。
そのとき私は委員会の仕事で本を元の位置に戻すのに苦戦していました。
もう少し身長伸びてくれないかなぁ。んっと・・・・あとちょっと・・・・・
カタッ
えっ―――――――――――――――――――――――――――――――
私の頭上には私の手ではない手。
誰?そう思って振り返ると優しい笑顔で『大丈夫?』と囁いた彼がいた。
ドクン、心臓が動きました。