やることもないし復讐しようと思うの
そんなわけで気付いたら地上に立っていた。
……地面がぐつぐつ煮立ってるんだけど、なんで死なないんだ私。
「……とりあえず、何しよ」
女神様からは何をしろとかは特に何も言われなかった。
ということは、何してもいいのかな……あれ、なんかローブ着てる。
フード、ちょっと邪魔だな……取っちゃえ。
「あっ、ぁ゛あ!?」
フードを外したら、頭部が燃えるように熱くなった。
パチパチと頭上から音がする、視界が明滅する。
震える手を頭部に持っていけば、手のひらが熱で染まった。
頭が燃えて、手が燃えて、炎が広がっていく。
やがて痛みも感じなくなって、視界が消えて、キィィン、となんだか嫌な音が聞こえて――暗転。
気付いたら地上に立っている。
「……うっ、ぉえ……っ、おぇええええ……っ」
その場で吐いた。
何も食べていないから、ただの胃液が喉を焼いて地面を汚し、胃液は熱で沸騰し始める。
そう、これだ。
フードを取ったことで、これが私の頭を焼いたんだ。
空を見上げる。
あの日見たただの太陽と同じ光が、空高くで光り輝いている。
「……私は、死んだ。……絶対」
呟きながら拳を握る。
女神は言った、簡単には死なせないと。
じゃあつまり、これは……そういうこと、だ。
私を死なせないために、女神が私に仕掛けたもの。
「……やっぱり邪神なんじゃないの」
ふぅ、と落ち着くために息を吐く。
冷静になって少し考えてみる。
……こう考えると、目的ができたとも言えるかもしれない。
特にやることもないし、復讐を目指してみよう。
主人公ちゃんは神様お手製ローブを手に入れた!
これが無いと燃え続けて死に続けます。
かなしいね。
そしてやることがないからって復讐を目指す主人公ちゃんはたぶん末期()