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内容はないようです  作者: プロットなんていらねぇ!
12/15

とっても心配を掛けたらしい

「イルシュちゃん?」

「……ご、ごめん、ルルエさん……」


 拠点に着いてほっとしていたら、すぐにグレイブさんに医務室に連れて行かれてしまった。

 炎狼はみんなに説明して拠点のすぐ外にでもいてもらうから、って。

 だからさっさと医務室に行って治療を受けて、それから何があったのか説明しろって。

 ……それはいいけど、問答無用で運ばなくてもいいのに。


「……はぁ。もうどこも痛くありませんか?」

「うん。ありがとう、ルルエさん。……今回の失踪は、別にわざとじゃないんだけど……反省は、するね」

「そうなのですか? それなら、少し言いすぎてしまったかもしれませんね……だとしたら、ごめんなさい。ですが、それだけ心配したのです。一体なにがあったのですか?」

「それは……グレイブさんが来たら説明する。二度手間は嫌だから」

「……わかりました。なら、それまで安静にしていてください」


 私が言うと、ルルエさんは渋々といった様子で引き下がってくれた。

 心配を掛けたことは素直に申し訳ないと思うけど、失踪に関しては本当に私のせいじゃない。

 この怪我だって、あの女神があんな場所に送り届けたせいだ。

 だから……反省して、今後に活かそうとは思うけど、あんまり責め立てるのはよしてほしい。

 でもまぁ、みんな心配してくれたんだから、そこは受け入れないと、ね。

 そんなことを考えていると、グレイブさんが戻ってきた。

 今は忙しいから、諸々の仕事をしてきたらしい。

 仕事が早いのは流石、だけど……私のために時間を取ってくれたことは、少し申し訳ないかもしれない。


「待たせたな、イルシュ。話してくれるか?」

「……うん。最初から、説明するね」


 そうして、私は起きたことをすべて話した。

 いつの間にか女神のいるあの空間に立っていたこと、女神の言う再生の力と、その封印のこと。

 女神の様子の変化に、未知の炎魔のことも。

 ちゃんと全部話すと、グレイブさんは頭に手首を当てて考え込み始めて、ルルエさんには抱き締められた。

 一先ず、抱き着いてきたルルエさんの背中に腕を回して受け入れる。


「……ルルエさん。心配かけて、ごめんね」

「いえ……いいえ、大丈夫です。ただ……生きてきて、よかった……」

「……イルシュが出会った炎魔は、例の不死を打ち破る炎魔で間違いない。……しっかし……巨大な鳥の姿に変化、か……」

「……まだ、知らない情報だった?」

「ああ。……巨大な鳥……不死鳥、か?」

「不死鳥?」


 ……不死鳥……不死の鳥。

 もしかして、フェニックスのことかな……グレイブさんのいたところでは、不死鳥って呼ばれていたのかも。

 私の知る限り、フェニックスは伝説の魔物の一種で、ごく稀にだけど目撃情報も上がってたはず……私の住んでいた村は、フェニックスの住処とされる山の近くだったから。


「……だとしたら……あの炎魔は、こうなる前から……?」

「イルシュ、何か知ってるのか?」

「あ、うん。フェニックス――不死鳥の存在は、この世界がこうなる前から確認されてたんだ。伝説の存在だから、ごく稀に目撃情報が上がる程度だけど。だから、だとしたら……少なくともフェニックスは、この世界が大いなる太陽に呑み込まれる前から存在していたのかも、って思って」

「……なるほどな……だが、それなら……あの炎魔達はなんなんだ……? ……いや、今考えることじゃない。先にあの不死鳥の対処を考えないとな」


 グレイブさんがそう言って溜息を吐いた。

 ……炎魔で思い出した、あの炎狼は今どこにいるんだろう。

 私は戦えないから、あの炎魔の対処にはあんまり役に立てないし……とりあえず、またあの炎狼に会いたいな。

 そう思って、先ずはルルエさんに向き直る。

 ルルエさんはそれに何かを感じ取ったのか、真剣な眼差しで私を見つめ返してきた。


「……イルシュちゃん、どうしたんですか?」

「外に出ても、いい? 外に私を助けてくれた炎狼が……いる、よね? グレイブさん」

「ああ、いるぞ。怪我が大丈夫なら俺は構わんが」

「炎狼……ですか。それは本当に味方なのですか?」

「わからないけど、私には懐いてるみたい。近付こうとすると私以外には威嚇するけど、今のところ私の仲間ってわかっていれば攻撃しないよ。……ルルエさん、駄目?」

「……心配です。……ですが……助けてくれたのなら……はぁ、本当なら私も一緒に行きたいところなのですが……私は、ここから離れるわけにはいきませんから……気をつけてくださいね、イルシュちゃん」


 心配そうにルルエさんが言うから、私は頷いて危ないことはしないって約束してから炎狼の元に向かった。

時々、このキャラってこんな口調だっけ……?ってなることがあります。

そして今日は全員にそんな疑問を抱きました。作者なのに。

まぁこれは適当に書くって宣言してるお話だしいいよね……小説は作者がルールだし……


炎狼はグルグル言ってるだけだし、そろそろ新キャラ出したいな。

可愛い子を出したい。

ルルエさんをお姉さんポジにしてイルシュちゃんのお友達ポジ出そうかな。

いやいっそ炎狼を擬人化させてもいいな……いややっぱなんでそうなったか思い付かないのでやめます、たぶん。

思いついたらやる。

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