初夢を見たい
初夢は、1月2日〜1月3日にかけて見た夢を初夢と言う説が強いですが、ここでは今年初めて見た夢を初夢としています。
新年のあいさつをするために会いに行ったハナちゃん。
「私ね、今日ステキな初夢見たんだ!」
おともだちのアイちゃんは、ハナちゃんに嬉しそうに語ってきました。
アイちゃんは今日、自分がみんなから愛されるアイドルになっていた夢を見たということです。
アイちゃんは、ステキな初夢を見たから今年も素敵な年になるねと笑いました。
しかし、ハナちゃんは夢を見ておらず、初夢を語ることができなくて、悲しくなってしまいました。
今日はゼッタイに初夢を見るぞと意気込んでいつもよりも早めにベッドに入り寝ました。
でもハナちゃんはソワソワしてなかなか眠ることが出来ませんでしたが、いつの間にか眠っていました。
(今日も初夢見れなかったな)
ハナちゃんは、初夢を見ることが出来なくてガッカリ。
ショボンとしてしまいます。
その日の夜、ハナちゃんは今日こそは初夢を見るぞと意気込んでベッドに入りましたが、なかなか寝付くことができません。
ハナちゃんは、いつの間にか寝ていましたが、また初夢を見ることができなくてガッカリしました。
その次の日も、その次の日も夢を見ることができません。
ハナちゃんは、もう夢が見ることができなくなるのではと、とうとうお母さんの前で泣き出してしまいました。
「どうしてハナは初夢見れないの?」
お母さんは、ハナちゃんの頭を優しくなでます。
「初夢は人によって違うから、遅いからって心配しなくても大丈夫よ。きっともう少しで見れるわ」
ハナちゃんは、うんと大きくうなずき、あせらなくて良いんだと元気を出しました。
そして、その夜はベッドに入った後、すぐに眠ってしまいました。
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『生まれてきてくれてありがとう!』
『カワイイわね。貴女の名前はハナよ』
お父さんが赤ちゃんを抱きかかえ、お母さんは赤ちゃんの頭を優しく撫でておりました。
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『ハナちゃん遊ぼう』
『うん。遊ぼうアイちゃん』
ハナちゃんは、いつものようにアイちゃんから声をかけられます。
そのため、大きな声で笑顔に返事をしました。
それから2人は楽しくおままごとで遊んだのでした。
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『ハナちゃん、おはよう』
『アイちゃん、おはよう』
いつものように、あいさつをする2人。
2人は、セーラー服を着て、通学カバンを背負い、自転車に乗っていました。
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『ハナ、おはよう』
『おはよう、―――』
2人は、ブレザーを着て、通学カバンを持ち、お互いに手をさしだして、歩いておりました。
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『『『結婚おめでとう!!!』』』
綺麗なウェディングドレスを来た花嫁と、綺麗なタキシードを着た花婿が隣に並び、花嫁は持っていたブーケを投げていました。
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『生まれてきてくれてありがとう!』
『カワイイわね。貴女の名前は―――』
男性が赤ちゃんを抱きかかえ、女性は赤ちゃんの頭を優しく撫でておりました。
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ハナちゃんは、大きなあくびをして目を覚ましました。
とてもステキな初夢を見たなと気持ち良くなりました。
「お母さん、お母さん。今日ね、ハナね、とてもステキな初夢を見たの!!」
「あら、良かったわね。どんな夢を見たの?」
先ほどまでハッキリ覚えていたのに、ハナちゃんはなぜか思い出すことができませんでした。
「えっとね……。お母さんやお父さんとアイちゃんと……あと、ステキなおにいちゃんがいたよ。えっと……えっと……あと……あ、とっても幸せだったんだ!」
「ステキな夢を見れて良かったね」
「うん!」
ハナちゃんは、内容は覚えていないけど、初夢でステキな夢を見れて、自然と笑みがこぼれたのでした。




