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列車の音
先日、電車に乗ったら、偶然だが窓が少し開いていた。
すると走行音が、やたら大きくはっきりと耳に届くじゃないですか。
・レールの継ぎ目
・ポイントを渡る時
・軌道回路の絶縁部
本当に驚くほどのくっきりさだ。
最近の車両は窓がすべて閉じられているから、私自身も長く忘れていた。
「走行中の列車とは、こんなにも騒がしいものだったか」
おかげで、この騒がしさが当たり前だった時代のことを思い出すことができた。
夏の日に窓を開けて走る爽快感は、何物にも代えがたい。
・トンネルに入るたびにカビ臭い空気が鼻を突く。
・キハなら排気ガスの匂い。
・鉄橋を渡るたび、川面を渡る風と水の匂い。
客車であれば、レールのつなぎ目を車輪が渡る音を、床板越しではなく直接耳にすることができるわけだし、キハならエンジン音がウォンウォンと耳に届く(これも床板越しではない)。
ましてツリカケ電車であれば、その素晴らしい賑やかさ。
そういえばオハ50は、構造的には旧型客車というよりもサハに近いらしく、走行音も旧型客車とは違っていたように思う。




