ターボ
中学の時、技術家庭という授業があって、その中でガソリンエンジンの仕組みが勉強できたのは嬉しかったが、この授業に関して、ちょっと腹立たしい出来事があった。
そもそも私のエンジン知識は、この授業とDLの解説本から始まっている。
1学期から途中に夏休みをはさんで、あけて9月に宿題の発表があった。
要するに「何かエンジンについて調べたことを喋れ」ということ。
だから同級生たちの前に出て私は、ディーゼルエンジンのターボチャージャーとインタークーラーについてしゃべり始めた。
自分が得意げな顔をしていたかどうかは覚えていない。
どちらもDLの本からもらってきた知識だ。
そうやって発表は済んだのだが、数日後におかしなことになってきた。
休み時間、Yという同級生が私の顔を見るなり、「嘘つき」と言うのだ。
「ディーゼルには、ターボの付いた奴なんかありゃしないじゃないか」
言い合いや喧嘩になるのが嫌だったから、反論はしなかった。
そして何年かたってから気が付いた。
あの授業で私が発表したターボについての話は、Yなりに印象に残ったのだろう。
それを帰宅後、Yは家人か誰かに話したのだろう。
そして家人は、
「ガソリン車はともかく、ディーゼル車にターボの付いた奴なんか存在しないぞ」
と言ったのだろう。
おそらくは自動車の知識なのだろうが、それが本当かどうかは知らない。
昭和50年当時、ターボつきのディーゼル自動車など市場に存在しなかったかもしれない。
しかし私は発表の時、「ディーゼルエンジン」とは言ったが、「自動車用ディーゼルエンジン」とは一言も言っていない。
私は国鉄の話をしていたのだから。
国鉄のDL、DCだって立派なディーゼル車両なわけで。
ということで、ウン十年ぶりの反論。
自動車のことは知らないが、当時の国鉄では、ディーゼルエンジンにターボをつけるのは、すでに当たり前の技術だった。
ついている車両の内訳?
DD51 DE10 キハ65 キハ181
これだけあれば充分でしょうが。




