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交流EL
直流ELは、いつも前後のパンタを2個とも上げている。
交流ELの場合には1個で構わないが、これがなぜか常に後部パンタを上げているようだ。
というよりも、前部パンタを上げている交流ELの写真など一枚も見たことがない気がする。
なぜか?
正式な理由は知らないが、想像していることはある。
仮の話だけど台風の日に、風で飛んできた布団が架線に引っかかっているとしたら?
「あっ!」
もちろん機関手は急ブレーキをかける。
それで止まり切れればよろしい。
だけどもしかしたら止まりきれずに、車体の前部が布団に届いてしまうかもしれない。
もしもその時、前パンタを上げていたとしたら……。
もしも後ろパンタであれば、
「ぎりぎりセーフで助かったぜ」
と言える場合でも、前パンタを上げていれば万事休す。
ということが理由だと思うんですがね。
これを名付けて、
「台風の日の布団理論」
と呼ぶことにしよう。




