再起動
子供の頃、本を読んでいて「あれれ」と思ったことに、
『DD13とDD51のドライブシャフトの走り方の違い』
がある。
どう違うかというと、
エンジン → トルコン → 台車
という流れはどちらも同じだし、両車とも車体前後にエンジンとトルコンを1つずつ、合わせて2個持っている。
だがDD13では2つの動力をギヤボックスで一度、接続してしまっているのに対し、DD51ではそんなことはせず、前後の動力は完全に独立しており、つながってはいないというところ。
確かDD13がそうなっている理由としては、
「エンジン1個が停止してしまった時でも、残った1個だけで運行が続けられるように」
と書かれていた気がする。
しかしDD51では、もはやそういう配慮はされていないわけだ。
要するに、DD51を設計する頃には国鉄の考え方も変わっていたということだろうが、
「エンストさせない技術が進んだ」
のか、いざDD13を量産して使い始めてみると、
「機関車のエンジンなんか、そうそうエンストするものじゃないのだなあ」
と分かってきたせいか。
ところがうろ覚えではありますが、私はDD51の不意のエンストに遭遇したことがあるような気がする。
もちろん走行中のことで、旧型客車の列車で、私は機関車のすぐ後ろの車両にいた。
夏のことで窓は開けてあったが、エンジンの1機が不意に静かになり気が付いた。
しかし機関士氏はあわてず、ガガガガンとセルの音。
エンジンは無事に再起動し、列車は何事もなく走り続けたのでした。




