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小学生


 小学生の頃、私には友人がいて、こやつと私こそ、悪ガキとか問題児という言葉がふさわしかったかもしれない。

 ある時など、いいことも悪いことも何もしていないのに、担任の先生に呼ばれ、思いがけない説教を食らったことがある。

 私と友人(仮にKとする)の名前を取り上げ、それらに込められた意味から、いかに両親たちが大きな期待をかけて生み育ててきたかとタンタンと…

 もちろん、ガキどもの胸には1ミリも響きませんでしたがね。


 このK君だが、ちょっと変わったセンスの持ち主で、ある正月、年賀状が届いた。

 それがどんなかというと、「あけまして…」という定型文があったかどうかは忘れたけれど、とにかく黒のボールペンで大きく仮面ライダーのイラストがあり(※)、それに添えて一文、


「今年も仮面ライダーは正義の味方!」


 仮面ライダーと正月がどう関係するのか、いまだに私には理解できないが、それでも受け取った瞬間、「やられた!」と電気でも流れたかのように悔しかったことを覚えている。


 このK君お気に入りの言葉に「囚人電車」というのがあったが、もちろんこの言葉を辞書や鉄道雑誌で調べても無駄。

 K君の造語なのだ。

 電車や客車、あるいは気動車などで、「ユ」や「ニ」の窓には鉄の保護棒があるよね。

 あれが彼の目には鉄格子のように見えたらしい。

 囚人を移送するための車両と思ったのだ。

 後に私の影響で彼も鉄道模型に手を出すようになり、親に買ってもらっていたのが、スユ42。

 もちろん囚人電車でありました。


 K君のセンスの片りんを示すものとして、新快速電車につけたあだ名がある。

 当時は153系の時代で、クハ153の低運転台車だが、白っぽい塗装がその幕板の広さをさらに目立たせるものだから、当時人気のあった漫画のキャラクターから、


「デコッ八」(※※)




(※)

もちろん仮面ライダー1号、2号の時代


(※※)

「もーれつア太郎」に登場(1967から1970年) 作者は赤塚不二夫さん


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