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気動車


 電車が電車と呼ばれることに不思議は感じない。

 だって「電動客車」なんだから。

 それが縮んで電車となる。

 もちろん電動「貨車」の立場も考えてやるべきだが、今のところは誰も気にしていない。


 じゃあディーゼルカーは、なぜ気動車と呼ばれるのだろうね。

 たった3文字しかないことから、気動車という呼び名が何かの略称らしいことは了解できるが、まさか動車という言葉が先に存在し、そこへ気まぐれに「気」を足してみたはずもない。


 だけど私には想像していることがある。

 もしかしたらどこかで読んだことかもしれないが、そんな記憶はないので、恥知らずにも自分の意見として書いておきます。


 大正時代には、蒸気動車というものが存在した。

 これ以前はどんなに短い支線でも、どんなに乗客数が少ない列車であっても、SLに客車を連結して運行しなくてはならなかった。

 支線の場合には、終点で機回しをする面倒さも加わる。

 だから蒸気動車が作られた。

 客車のボディー内部にボイラーを置き、足回りに蒸気エンジンを仕込んだもの。

 両運転台だから、どちら向きにも走れる。もちろん機回しも不要。

 これが蒸気動車で、記号は最初は「ジ」が使われた。

 だが「ジョウキ・ドウシャ」とは、いささか発音しにくい単語ではなかろうか。

 いくらもたたないうちに略され、「キドウシャ」と呼ばれるようになった。

 当然、漢字は「気動車」があてられる。

 その後、世にはガソリン動車が出現するが、

「蒸気動車もガソリン動車も似たようなもんやで」

 という風潮があり、共通の記号「キ」を与え、一つのカテゴリーにまとめてしまった。

 きっと、ここからでしょうよ。蒸気動車だけでなく、ガソリン動車までも「気動車」と呼ぶようになったのは…。

 その後は、エンジンがガソリンからディーゼルに変わっておしまい。


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