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言葉


 鉄道ファンも本を読むし、それがオカルトの本だったりすることもある。

 あるところに交霊術師がいて、それが死者の霊を呼び出して会話をさせてくれるという触れ込みであった。

 ところがこの交霊術師、すぐにウソがばれてしまう。

 本物の交霊術ではなく、ただそのふりをしているだけだとインタビュアーに見抜かれてしまうのだ。

 このとき”呼び出され”ていたのは、マリーアントワネットの霊だということだった。

 だからインタビュワーはいくつか質問をしていたのだが、そのうちに決定的な一言が、元王妃の口から発されてしまう。

 それを指摘され、交霊術師は色を成す。

「なんだと? いま私が『話は脱線するが』と言ったと申すのか?」

「そうです、元王妃様。あなたが生きていられた時代には、まだ鉄道は発明されておりません。したがって、脱線という言葉をあなたがご存知のはずはありません」

「いやいや、私はそんな言葉など使っておらぬぞ」

 でも万事休す。インタビューアーの耳はしっかりと聞いていました。

 このインタービューについて、交霊術師がいくら料金をせしめたのかは知りません。



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