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駅名標


 子供のころ、生まれて初めて新幹線に乗って驚いたのは、駅名標が漢字で書かれていることだった。

「きょうと」ではなく、「京都」というように。

 新幹線の場合には在来線とは違って、


「ここはどこかいな?」


 と通過列車の窓から駅名標を読むことなど不可能だからだろうとすぐに私も気が付いたが、困ったことがあった。

 平仮名はともかく、この当時の私には漢字がまだ読めなかったのだ。


 母から聞いたことだが、ちょうどこのころの話。在来線のある駅で停車時に、窓の外に見える駅名標を私が大きな声で読んだのだそうだ。

 すると、たまたまそばにいた見ず知らずの紳士が、


「坊や、よく読めるねえ」


 とほめてくれたのだそうだ。私はこう読んだのだが。


「ああくぼ」


 いえいえ、その駅は大久保だったんですけどね。



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