表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
113/457

蒸気機関車


 蒸気機関車に関する本を読んでいて、ものすごく驚いたことがある。

 蒸気機関車というのは、電気車両や内燃車両とは大きく違うのだ。なぜって…


 ELでもDLでも、モハでもキハでも、発車後、運転士は好きなだけノッチを開いたままに保つことができる。

 なんなら何分間もノッチオンを続けても、どうということはない。どこかで加速は頭打ちになるが、列車は通常通り走行を続ける。

(DMH17系エンジンを持つキハではオーバーヒートを防ぐため、「5ノッチは5分間以内」という制限があったらしいが、それは置いておいて)


 ところが蒸気機関車はそうはいかない。

 加減弁を開けたままになんかしたら、ボイラー圧力がどんどん下がってくるのだ。

 だから切りの良いところで、加減弁は必ずオフにしなくてはならない。その後は惰行である。


 蒸気機関車は、好きで惰行をするわけではない。

 もしも惰行せずに加減弁オンを続けたなら、列車はどんどん減速し、あげく停まってしまうだろう。

 つまり蒸気機関車の場合には、


「走行のためにシリンダーが消費する蒸気量」


が、


「ボイラーが生産することのできる蒸気量」

 

 よりも大きいわけ。

 蒸気機関車の2名の乗務員も一種の分業状態にあり…


機関手は「蒸気を消費する人」


で、


機関助手は「蒸気を製造する人」

 なんですわ。


 惰行中の蒸気機関車はせっせと、

「頑張って蒸気を作っている」

 わけ。


 同じことは停車時間にも言え、駅で停車している間はもちろん蒸気を消費しないから、この時にも必死になって蒸気を作り、発車に備えている。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ