魔法
「はい、ゴブリン30匹の討伐を確認しました。一体当たりの貢献度は4、報酬は50ルナなので貢献度は120、報酬はこちら1500ルナです。ご確認ください。」
そう言われて大きめの銅貨一枚と小さめの銅貨5枚の入った革袋を渡されたので受け取り、質問する。
「いくつか質問しても?」
「......どうぞ?」
「どうも今朝までの記憶が無いみたいなんだが、貨幣の価値と国、冒険者やその他もろもろ教えてくれないか?」
「記憶喪失ですか? 良いですよ。」
やっぱ分からないことは聞いてみるもんだな。
ちょっと長くなったのでまとめると、
この国はアスロー帝国と言い、ここはその最北端の辺境にあるセブネーレという街だ。
通貨は小さい方から鉄貨、大鉄貨、銅貨、大銅貨、銀貨、大銀貨、金貨、大金貨、白金貨、ミスリル貨、ヒヒイロカネ貨、オリハルコン貨で鉄貨を1ルナとして一桁づつ違う貨幣だ。ミスリル貨以上は国同士のやり取りで使われるくらいで特には出回っていない。ちなみにパンは大体銅貨5枚。宿は最低ランクのものでも一泊大銅貨2枚は掛かる。
その他もろもろ色々と教えてくれたが特に気になったのは『魔法』の存在。友人からもらったラノベにもあったが主にどうやって使うのかを教えてもらった。
魔法とは個人によって量や質の差がある体内の魔力を使って体や武器を強化したり怪我、病気の治療、鉱石の加工を行う技だ。
主に体の中にある魔力を感じて全身や武器に流す、纏わせる、効果のイメージを載せた魔力の弾を飛ばす、鉱石に浸透させて同化させることで発動できるらしい。
また上にあげたようなことには魔力の総量が関わっており、少ない魔力では身体強化しか出来ないが、魔力が多ければ派手な放出する魔法も使える。無理に魔力を捻出しようとするとたちまち体調は崩れ、寿命は縮み、やり過ぎれば死ぬこともあるらしい。
そのため冒険者の中でも放出系の魔法が使える人は少なく、魔法使いと呼ばれて重宝されているそうだ。
「このくらいですかね......何か質問はありますか?」
「この辺で戦闘訓練ができる広い場所ってある?」
「それならギルドの裏に冒険者達へ開放されている訓練場がありますよ。」
「わかった。いろいろ説明してくれてありがとう。」
そう言ってセイジはギルドの裏に向かっていった。