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魔石吸収

 「......石?」

 『はい。そこにある。』


 アストの言うとおりに手に取ったものは魔物の心臓の表層にくっついている魔石だった。


 (......魔石がどうかしたか?)

 『さっき未知のエネルギーを観測していたと言いましたよね?』

 (おう)

 『さっき倒したゴブリンの体からもですが、どうもその石から微量ですが放出されているんですよね。ちなみに今まで会った人達は全身から少しづつ放出されていました。おそらく体内に生産器官があるのだと考えましたが......吸収して解析ないとこれ以上はなんとも。』


 (なるほど。)


 と言うわけで早速体表から強酸を分泌して消化、吸収すると、


 ドクンと音を立てて心臓が力強く脈を打つ

 「ぐ......あ......?」

 突如心拍数が上昇し、急激な血圧の上昇による頭痛と吐き気に襲われるセイジ。


 『異常発生』 脳内に響き渡るバイタル管理機構の警告音

 『エネルギー充填速度の急激な上昇を確認』

 『分子器官の稼働効率が理論上限界値を突破、上昇中』

 『未知のエネルギー生成回路発生を確認』

 『血圧が危険値に到達。フィードバックによる代謝抑制を開始』


 ......そこでセイジの意識は途絶えた。



 



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