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異世界


 『生命活動、異常なし。』

 『異常事態と判断、インターネットとの接続開始。』

 『失敗。電波観測できず。』

 『再桐牲慈の判断を求む』

 『意識を覚醒へ誘導開始』

 

 ......ん......俺は......どうなった? 確か......ベッドの上に寝転がってゲームをしようと......!!??


 目を開けてみると部屋の中とは程遠い光景が広がっていた。おかしいな俺は確かにベッドの上で寝転がってネットにダイブしたはず。それなのになぜこんな見たこともないような場所にいるんだ? 


 不可解すぎる現象に混乱していたが、一つだけ思い出した。


 網膜に置き換わったCCのディスプレイに異常事態対応マニュアルと書かれたファイルを呼び出し、開く。

 そこに書かれたものに目を通す。

 とりあえず生命維持機能と代謝回路が正常に稼働しているかの確認。これは問題ない。

 次にCCで構築されたエネルギーバッテリーの残量と信号伝達に異常をきたしていないかの確認......エネルギーは90パーセントあるし異常もない。

 最後に補助AIが正常に機能しているかの確認。

 (いるか? アスト?)

 『はい』

 (ならいい。)

 

 ......俺がアストと名付けたAIはちゃんと正常に機能しているようなので俺はとりあえず今の状態でも生きていけることが分かった。



 次は周囲の確認。周りを見る限りCCの技術でほとんど手の加わった地球では珍しいレベルの大森林の中にいるようだ。


 ......俺の頭にある地球の全生物のデータにない植物が大量にあることを除いてだが......。

 ......おいおい、ここは異世界か? ん? 異世界? なんか最近聞いたような......?

 そこで突然意識が消える前の最後の記憶がよみがえる。

 目の前に現れた『異世界転移』

 最後に聞こえたあの楽し気な一言。


 ......そしてちょっと前に友人の口走っていた『異世界モノ』というフレーズ。


 慌ててゲームで知り合った人にもらったライトノベルを保存してあるデータファイルを開き、読み始める。

 ......あの時は特に興味が無かったし死蔵されていたが......まさかこんなところで役に立つとは......人生分からないものだ。


 ......そう思いながら俺はちょっと森の外まで移動し、日光の下でエネルギー補充のために光合成をしつつどんどん読み進めていった。

 

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