実験(2)
(......なあアスト?)
『何ですか?』
(これ......空も飛べるんじゃね?)
『やり方次第で消費は変わるでしょうが恐らく。』
(やっぱ魔力の噴射と風の噴射、純粋な加速辺りか。消費量の計測、頼める?)
『了解』
ということでまず純粋な魔力の噴射から試す。
生産した魔力を全て足裏と手のひらから噴射すると一定の強さになったところで体がフラフラ浮かび上がった。
『計測終了。次お願いします。』
一度降り立ってから次は魔力で風を起こす。何回か試して具合を確かめたら今度は風を同じ部分から噴射、体を浮かせる。
『次、どうぞ。』
今度は少しづつ体を上方に向けて加速していく。心臓辺りを上に引っ張ってくイメージだ。これもある一定のところから体が浮き始めた。
『バッチリです。お疲れさまでした。』
(で、どうだった?)
『やっぱり純粋に放出するのは圧倒的に消費が激しいですね。一番効率がいいのは加速みたいです。』
なるほど。
......てか疲れた。
『まあさっきのでエネルギーを30%消費しましたしね。有機物を補給してください。』
純粋な魔力の放出だけで28%も消費したなんて洒落にならないな。