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第一話

 この子頭良いな〜。それが彼女に対しての第一印象だった。


 大学授業が終わり、家に帰ろうとしていた時に俺を呼ぶ声がした。

「進藤君」

 振り向くと同じ大学の工藤愛子が居た。学年も同じ一年だ。

「お願いがあるんだけど?」

 工藤のお願いを断る男はまずいないと思う。男連中で、大学の女子で誰を彼女にしたいと話をすれば確実上位ランクするはずだ。けど俺はちょっとした理由? で女子全般が苦手なので工藤もそれに漏れずに苦手だった。

「な、なんですか?」

 工藤の話によれば、俺に家庭教師のバイトを替わって欲しいらしい。何で俺なんだ? それも今からとか、ありえないんだけど。そして勢いに負けて引き受けた……。お礼に今度デートしてくれるらしい。いらない。


 引き受けてしまったので、めんどくせ〜と思いつつ、その家に大学から歩いて向かう。やたらデカイ家に着いた。かなり金持ちそうだ。思い切って呼鈴を押す。


 家政婦さんが出てきて家に通された。何部屋あるんだよ、ここすげ〜。一つの部屋で待つよう言われ少しすると、女の子が入ってきた。俺の相手する子は、女の子だった! ヤバいかも。き、気を取り直して挨拶する。


「はじめまして〜工藤さんから紹介された。同じ大学の進藤です。よろしくお願いします」

「逃げた……」

 彼女が小さく呟いた。俺は聞き逃さなかった。なんだ? そのうちわかるかな。少し気になるがスルーする。

「山下和音です。お願いします」

「じゃあ早速始めようか」

「はい」

 彼女の部屋に通される。やっぱり彼女の部屋もデカかった。俺の借りてる部屋より広いよ。勉強を始める事にした。


〜10分後〜


「お兄さんバカですね」

 容赦ない言葉が……それは良いけど、兄と呼ぶのは止めて欲しい気持ち悪い。嫌な事を思い出す。つかあのヤロ(女だけど)性別ぐらい言え、女の子だったら引き受けなかったのに。はぁ〜もう遅いよな。


「お兄さんは止めて」

「え?」

「呼び方変えてくれない?」

「じゃあ先生?」

「いやそれだと、君より俺が頭よさそうだし」

「わがままですね。進藤さんとか?進藤君?」

「いっその事呼び捨てで良いよ」

「良いんですか?」

「俺の下の名前は伊織ね」

 彼女は戸惑いつつ呼ぶ

「イオリ?」

「うん。それでいこう」


 俺たちは「山下さん」「イオリ」と呼び合う事になった。


 うん。これで少し安心だ……。


なんとなくかなり前に書いた作品をブログから引っ張り出し、少し直してアップしてみました。完結している作品なので、定期的にアップしますので良かったらお付き合いお願いします。

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