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異能者は異世界に来て何をする  作者: 七刀 しろ
第五章 ザ・バッドエンド
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金髪の猫耳少女とお買い物

今作のポケモン、レベリングだけやっても楽しい。まだバッジ二個しか持ってないのにパーティーのレベルは平均50を超えた。

楽しくてしょうがない。

「まずは古着屋に行こうか?」

「はい」


 彼女はニコニコと元気よく返事をしてくれるが、会話が続かない。

 ミリなら返事の後に「タカシさんが選んでくれたものなら何でも嬉しいです」とかいろんな言葉が続くのにこの子は返事だけでその後がない。

 長年の奴隷生活で教育の下で培った物なのか、もともとこういう性格なのかわからない。しかも、空腹で辛いはずなのにニコニコと笑顔を崩さない。一緒にいれば俺に馴染んでくれるだろう。


 古着屋に行ってこの子の服を見繕うか。

 いつまでもボロボロの麻布を着させるわけにはいかないしな、俺もダンジョンの狭い通路を四つん這いで移動したせいか着ていたジャージがボロボロになっていたから新しい服が欲しい。

 ジャージの上ニーレに貸したままだ。当分ここに止まるからその内会えるだろう。


 服の代金は二人合わせて金貨一枚あれば十分だろう。

 複数の店舗を視界で売り買いした客の支払いを見ていたが、金貨一枚でもお釣りがくるけどな。


 視界で見つけた古着屋に立ち寄って、子供服を買う。

 店員は俺達のことを浮浪児と思っていたらしく。支払い時に金貨を出したところ驚かれた。腰に付けた剣も誰かから盗んだんだと問われた。店員は少し正義感が強い人みたいだ。

 懐から出した冒険者の証を見せたら、何とかわかってくれた。解せぬ表情をしていたが、これでもんだいはないだろう。

 俺が店員に冒険者の証を見せなければ衛兵を呼ばれていたと思う。


 この店には試着室がないみたいで今買った服に着替えたいと思っているが、どこで着替えよう。

 獣人の少女はボロ布一枚しか着ていない。パンツもズボンも履いていないからボロ布を取ったらすっぽんぽんだ。


 古着屋から出て裏路地に入る。咽かえる酷い匂いがするが、ここなら人目がないから誰にも見られないだろう。

 獣人の少女からボロ布を取ってそこら辺んに捨てて、先ほど買った服を着せる。そこら辺の子供と見分け付かなくなったな。あとはスフィアもつけていた奴隷の首輪を外す。これでこの子のことを奴隷だったと思わないだろう。

 手足がかけている獣人やエルフの浮浪児も珍しくないし、俺達のことを少し身綺麗な浮浪児と思ってくれるだろう。


 獣人の少女の着替えを終わらせたら、次は俺だ。

 さっき会ったばかりの女の子の前でパンイチ、しかも野外でなるのは少し恥ずかしいな。小さい女の子の服を引っぺがして全裸にさせた俺が言うのもなんだが。


 パスに頼んで念力で金目の物や買った服を持ってもらい着替える。

 治安が悪い上に地面が汚過ぎるから易々と私物を地面に置けない。他の街の裏路地はもう少し綺麗だったのにこの街は大通りでも通行人が普通にポイ捨てするし、路地や貧民街は貧民層の住人がそこらへんに用を足すし、貧民層の住人同士で喧嘩して相手を殺してしまっても衛兵は動かないし、殺害した相手は金目物を抜き取って逃げて、遺体はそのままにして他の住民や子供達がその遺体を漁るしまつ。この街の住民って民度低過ぎじゃないか?

 街の衛生管理が悪いのに貧民層の人達はともかく中間層や富裕層に疫病が蔓延しないのは不思議だ。長年悪い環境の中で生きていたら免疫力がつくのか。


 着替えが終わったところ、次は何をしようかと考えていたところグーと獣人の少女の腹から空腹の音が聞こえた。


「腹が空いたのか。飯にでもするか。確か大通りに戻ったら屋台があるからそこで何か買って食うか」

「はい、あっ」

「子供がこんあ人目がない路地に入っちゃダメだよ。俺達みたいな悪い人さらいにさらわれちゃうぞ」

「ぎしし、通りかがったら綺麗なガキがいるなんて運がいいぜ。見ろよ。アイツの腰にある剣、高く売れそうだぜ。今夜はうまい酒が飲めそうだ」

「そうだな。っなんだ?体が勝手に浮きやがったぞ!」

「おい、暴れるな。お前の足が当るだろう。うわぁぁぁぁぁーーーーーー!」


 俺達は路地から大通りに戻ろうとしたら、路地の奥から小汚い男達が四人ほど出てきたので念力で浮かせて遠くに捨ててやった。

 男達の話を聞く限り、俺達を攫って奴隷商に売るつもりだったのだろう。バカでろくでもない男達だ。ナイフ一本で俺に絡むなんてな。懐も金目の物は持っていなかったし、ただのゴロツキだろう。

 路地の奥に進めば死にそうな子供がいるにな。その子供達に見向きもしなかったところ死にそうな子供は商品価値が無いのだろうか。

 ていうか。ダンジョンっていう名の金のなる木があるのだから潜ればいいのに。


「さあ、行こうか」

「はい」


 獣人の少女を連れ歩いて屋台を吟味する。

 さて、何を食べるか。獣人の少女に何を食べたいか聞いても「はい」としか答えない。俺が選ぶしかない。

 野菜満点のスープを売っている屋台は器を持参しなきゃ売ってもらえなさそうだ。肉串の屋台は何の肉を使っているのか分からないが柔らかそうでうまそうだ。あれにしよう。


 大通りだから人多いな。獣人の少女とはぐれないようにしないと、っていない。目を離した隙に俺の隣にいたはずの獣人の少女がいなくなっていた。ついさっきまでいたからそう離れていないはずだ。

 獣人の少女の体液を口の中に含んだからいる方向が分かる。その方向に向けて視界を飛ばす。

 数メートル離れた人込みの中に子供が丸々入りそうな袋抱えた男二人が担いでいた。怪しいと思い、その袋の中身を確認したら、獣人の少女が入っていた。


 また人さらいか。油断すると俺も攫われるかもな。

 獣人の少女を攫った男達ごと念力で俺の前に持ってきた。

 獣人の少女だけを奪い返せばいいだけだが、少し腹が立ったのでこの俺が直々ぶちのめすことにした。

 目立つのは避けたいところだが、今の俺には失う物は数える程度しかない。金なんてまた稼げばいい。道具なんて代わりを探せばいい。だが、人はその人の代わりなんて存在しない。いないのだ。なのに俺は死んでしまったミリやアルムの代わりを求めて獣人の少女を買った。俺の大切な物は友達と心から思える仲間なのかもしれない。いや、違うな。俺は研究所時代で友達と言える仲間達を殺した。俺は心の拠り所を求めているだけかもな。

 スフィアは安全な場所で健康的に暮らしているし、獣人の少女は手の届く範囲にいる。

 それで心の拠り所を奪おうとした男達に対して怒りが沸いてきているのか。俺は。


「気分はどうだい?自分達が何をやったのか分かるか?」

「う、浮いているだと。どうなっている」

「俺達はさっきまで走って、そしたら身体が引っ張られて。このガキの魔法か?下ろしやがれ!今すぐ下ろさねえと全裸のままダンジョンで魔物の餌にするぞ」


 男達は自分達がどういう状況なのか理解していないようだ。男達が抱えている獣人の少女を奪い返して、袋から出してお姫様抱っこで抱える。

 大通りのど真ん中で宙に浮いているので俺達の回りの野次馬が何事かと思って見物する。

 回りの視線が少々痛いが、これは俺達に手出しすると酷い目にあうぞって警告の意味も含んでいる。こうすれば俺達に関わろうとしないだろう。

 この男達にどんな罰をくれてやろうか。

 先に服を剥いで公衆面前でその裸を晒してもらおうか。みんなの前で裸を晒して二度と外に出れないほどの恥ずかしめの屈辱と苦痛を味わってもらおうか。

 俺も見物している野次馬共もいい歳した男の裸は見たくないけど、これも警告の一つだ。


「服が!」

「どうなっている!服が破れたぞ」


 男達が着ていた服を一気に破り、路地の陰から見ていた子供の前で捨ててやった。服の懐に財布が入っていたから子供達の腹の足しになるだろう。

 おっと良いのを見つけた。男達の私物の短剣を見つけたので子供達が男達の服に手を伸ばそうとする前に回収。

 刃が欠けていて切れ味が悪そうだ。これで肌を傷つけたら痛いだろうな。


 男達にそれを見せつけて目と目があう。


「おい、それで何をする気なんだ!おい、やめてくれ」

「攫おうとして悪かった。許してくれ。もうしないから見逃してくれ」


 泣きわめく男達に対して俺はニヤリと歯を見せるだけで何も言わない。

 うるさいな。最初は謝らなかった方の頬に刃を立ててギコギコと木材を切るみたいに裂く。


「がああああ!」

「本当に悪かった。だから俺だけ助けてくれ。金なら渡す。借金してでも渡すから助けてくれ」


 もちろん。男達は念力で固定されているから身動き一つできない。

 片方が痛みに耐えきれなくて失禁しながら叫ぶ姿を見て、もう片方が必死に命乞いをするがいくら金を積まれても俺はやめない。

 頬を裂いた方の男はまだ意識があるみたいで泣き叫んでいる。


 それじゃもう一人の方も口裂けにしますか。

 同じようにギコギコと刃を左右にゆっくり動かして裂く。


「あああああああああああ!」


 失禁はしなかったものの相方と同じで痛みに叫ぶ。

 次は何をしよう。手足の切断は、俺はそこまで鬼じゃないからやめておこう。ただ、肌を裂くぐらいはやろう。


 数分後、十分に苦痛を与えたから解放してやった。最後は面倒臭くなったので腹を刺しては治して、刺しては治しての繰り返しをして苦痛を与えた。

 もちろん俺が切りきざんだ傷はすべて治してやった。


「今日のところはこれで勘弁してやる」


 全裸の男二人を大通りに捨てた。

 やった後だから周りの視線が痛い。少しやり過ぎたかな?

 最後には傷も治してやったから衛兵には捕まらないだろう。この街にいる衛兵はやる気はないようだから大丈夫だと思うけど。

 あの男達はお礼感謝してほしい。こんなもんで許して、切りきざんだ傷も治したんだ。あの男達にあがめられてもいいこともした。

 これで俺達に絡んでくる人や誘拐しようと企む人はいなくなるだろう。そうじゃなくても攫う矛先は獣人の少女じゃなく俺に向くはずだ。


「あれって鉄の冒険者で有名なやつだよな?」

「ああ、悪い方で有名な奴らだ。それなりに腕は確かなはずだ。あいつらあのガキに何をしたんだ?」

「さあ、もしかしたらあのガキ達を攫おうとしたんじゃないか?あいつら結構闇ギルドで攫いの仕事を受けていたらしいからな」

「それで返り討ちか。あのガキ、見かけない顔だが、治癒魔法が使えるのか?刺しては傷を治していたが」

「もしかしたら噂の不老族かもな」


 見ていた見物達が騒がしい。派手にやり過ぎた。不老族のワードが聞こえたから早くこの場から去ろう。


「ほら、行くぞ。今度は攫われないように手を繋いでいこうな」

「はい」


 お互いの手を握って俺達は急いでその場から離れた。

 野次馬の中を縫うように移動した場所の屋台で肉串を買うことにした。


「いらっしゃい!うちは一本銀貨一枚だよ」


 俺達が選んだ屋台は大通りの屋台よりは数十倍くらい高い。まあ、それもそうか。俺達が行きついた場所は屋敷が立ち並ぶ貴族街へと続く通りだ。見渡せば周りの店も高級感が溢れている。大通りの店の雰囲気と大違いだ。

 その分質と値段が上がるのだろう。


「じゃあ、四本ほしい」

「あいよ。四本で銀貨四枚だ」

「銀貨四枚ね。はいっと」

「お代は確かに、坊主少し待ってろよ。もう少しで焼きあがるからよ」


 獣人の少女の手を握ったまま、ポッケから銀貨を出して会計を済ませて肉串が出来上がるのを待つ。


「はいよ。肉串四本お待ち!」

「ありがと。二本はお前の分だ。腹が減っているだろう。食え」

「は、はい」

「あの公園みたいな場所で座れそうだ。そこで食おう」


 獣人の少女に肉串を二本押し付けたら、戸惑どられた。奴隷である自分の分は無いと思ったのだろう。

 この子にとって久方ぶりのまともなご飯だ。こんな油ギトギトな肉じゃなくてもう少し胃に優しい物を食べさせてあげたかったが、ここら辺にそういった料理を出している屋台が見当たらないからこれで妥協した。さっきの治療で獣人の少女の胃はだいぶ回復しているからこれくらい消化できるだろう。


「っあ!」


 俺達は屋敷が立ち並ぶ貴族街の中に囲まれた公園に移動してそこで肉串を食べることにした。その公園のベンチに腰を下ろして出来立てほやほやの肉串をかぶりつこうとしたら獣人の少女が短い声を漏らした。

 彼女の手に目を向けたら、彼女が持っていた筈の肉串が消えていた。

 落としたと思って彼女の足元を見てもない。

 どこにやったんだと思って視界を飛ばした。視界に映ったのは片腕かけた子供が肉串を咥えたまま走り去って行く姿だった。


 こういう町だから物取り、スリの類はいると思っていたが、治安がよさそうな貴族街にまで現れるとは思わなかったから油断した。

 俺達から物を取るとはいい度胸だ。


 その子供を念力で俺達の下まで連れてきた。


「しくじった。こんな上等な物を食えるチャンスだったのに、その相手がまさか魔法使い様だったとは」

「これは返してもらう」


 肉串泥棒は観念したかのように念力で空中に固定されて大人しくしており、口に銜えていた肉串を奪い返した。

 肉串は二本とも先っぽの肉は食われていてよだれも付いていた。汚くて獣人の少女には食べさせられなかったので俺が食おうとしていた物を獣人の少女に押し付けて奪い返した肉串を食べた。


 俺達が肉串を食う姿を見ている子供の視線が痛くて食べにくかったが、泥棒への罰だと思ってうまそうに食ってやった。

 その子供のよだれがついた物を口に入れたから、コイツの身体の情報が頭に流れこんできた。

 髪の毛が短いから男の子だと思っていたら、女の子だったとはな。右腕もかけているし、腹もすかしている。治安がいい場所で盗みを働くとは捕まる可能性も高くなるって言うのに、それほど貧民層の住民も生きるのに必死ってことか。

 何かの縁だ。欠けた右腕を治してやろう。


「もう許してくれよ。あんたらからもう盗らないから」

「片腕を治してやろう」

「っへ?」


 先がない子供の右腕に触れて欠けた部分の治療を行う。

 十秒も経たないうちに子供の欠けた右腕の治療を終えた。


「これでうまい物でも食ってけ。もう盗みなんてバカなことをやめろよ?」

「手がある?なんで?どうして?」

「食い終わったな?行くぞ」


 子供を解放して銀貨一枚渡す。

 安いところなら三日くらいお腹いっぱい食えるはずだ。

 子供はさっきまでなかった自分の右腕で不思議そうに見つめていた。

 獣人の少女から満腹感を感じ取って食い終わったと思って、その場を後にした。

 獣人の少女は肉串一本だけ食べて腹が膨れたから残ったもう一本をその子供にくれていた。獣人の少女の分なのでその一本を他者へくれるのに文句はなかったが、ただ優しい子だなと思った。

 その優しさはミリに似ていた。


 大通りに戻って今夜泊まる宿を探す。

 高級宿じゃなくてもいいから子供だけでも泊まれるところはないかな?無かったら、貧民街へ行って空き家で泊まるしかないのか。

 俺は寝なくてもいけるが、この獣人の少女は休息が必要だ。マシなところで寝させたい。


「おーい、タカシー!いたいた。探したよ」


 宿を探していたら、ニーレと再会した。

 俺を探していたようだ。


「すまない、飯を食っていた。俺を探していたようだが、どうした?」

「どうしたもないよ。私、あんな大金を受けと入れないよ。タカシに助けてもらった上に何もしてない私がお金をもらったら困るよ。仲間達からも盗んだって勘違いされたんだよ。それはギルドのオヤッさんに説明してもらって誤解を解いてもらったけど今度はだまし取ったって思われたんだから。返すよ」

「いいよ。その金は地上までの道案内のお礼だから懐に収めといてくれ。それにニーレが魔物の死骸を持ち帰ろうって提案しなかったら発生しなかったものだ。半分は君の物だ。装備も使い物になったのだろ?それで買えばいい」

「っでも」

「そいつがニーレを助けた奴か?」


 ニーレの後ろから冒険者風の男女が現れた。

 ニーレの仲間達のみたいだ。

今週は「中学生が超能力を手に入れた」物語を投稿しようと考えています。現在創作中で完成してませんが、よかったら読んでみてください。

今日か明日、投稿予定をしている閑話も書いてます。

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