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異能者は異世界に来て何をする  作者: 七刀 しろ
第五章 ザ・バッドエンド
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バッドエンドの先に

 闘技場からミリの遺体を回収して、その帰りにスフィアを回収した。

 帰りの道中でミリは死んだ。そしてスフィアが廃人と化した状態で再会した。


 ミリは助からないとわかっていが、スフィアは生きていた。しかい、スフィアは何をしても反応がない。息をするだけの人形と変わらなくなってしまった。

 体中にあいた穴を閉じても、穴の中に寄生している虫がわかり、その寄生虫が肌を食い破って穴を作ってしまう。体中にあいた穴は芋虫みたいな寄生虫が住み着いて、スフィアの体液を啜って成長している。穴を閉じると寄生虫は息ができなくなるから呼吸する穴をあけるために肌を食い破ることが分かった。

 スフィアは虫に食い破られるが激痛らしく痛々しい声が口から漏れる。

 虫を一匹ずつ穴から抜いては閉じる作業を繰り返した。小一時間ほどかかった。

 効率上げるためにスフィアの血を舐めて、頭の中に入ってくる身体の情報を頼りに視界、念力で抜いていた。


「終わったよ。スフィア、全部虫を駆除したよ?」


 虫をすべて駆除したことでスフィアが廃人から戻ることはなかった。目がうつろで話しかけても反応は無い。時間をかけても治ることは無いと頭に入ってくる情報がそう言っている。

 何故かというと薬品で脳の組織が壊れて、脊髄や頭蓋骨内に別の寄生虫が寄生しているからだ。それらを取り除こうとすれば高確率でスフィアは死ぬだろう。

 生きて欲しいからこのままするしかない。

 ミリの遺体は化け物に食いちぎられた下半身を上半身とつなげてアルムの隣に寝かせた。手に付いたミリの血を舐めた。完全に死んでいる。ここまで運んでいる途中で死んだのは感じていたけど、実感がつかめなかった。まるで眠っているような感じで体を揺らしたら起きてくれるんじゃないのかって、でも血を舐めて脳に送られてくる情報は死だった。


 唯一、五体満足で無傷だったエルフの子はミリ達の惨状を見ても反応は薄かった。幼過ぎて死の概念を理解できないようだ。出会って間もないし、ミリ達は寝ているとでも思っているのだろう。

 遺体と一緒にいさせてもパニックはしなくて安心した。


 友達を殺され、友達を廃人にされた俺は帝国に対して復讐心で心を焼いて復讐の鬼となった。


 まずは首都の外から念力で運んできた車に乗り込んで、遺体を入れて、スフィアとエルフの子の安全を確保して、首都の上空へ上がる。

 これから始まるのは復讐による皆殺しだ。ここに住む権力者とその関係者はすべて皆殺しだ。一般人や子供には手を出さないのは俺の慈悲だ。ただし権力者はすべて殺す。絶対に。


 首都に視界と剣を放った。

 これから始まるのは身の毛もよだつ大殺戮の始まりだ。

 まず手始めに城の連中から殺してやろう。


 視界を城まで飛ばして城の中でも高そうなイスに座っていて、偉そうなおっさんも首を刎ねた。頭部は玉座からボールのように転がり側近達の足元に転がり破裂させてやった。その血しぶきで視界を奪い、その場にいた全員を念力を使って圧死させていく。

 血の水たまりで水遊びができるほどの量の血が玉座の間を地獄絵図と化した。


 玉座の間の異変に気付いて入ってきた鎧達を凍らして氷の彫像にしてやった。氷の彫像はもろくて念力で叩けば粉々に崩れた。その後も大殺戮は続いた。

 掃除をしていたメイドを三枚におろして城下町に向けて放り投げて、初老な執事を業火で焼き炭素の塊にして城の庭園に撒いた。鎧を着ていた者達を集めて肉入りの鉄球にして魔物がいそうな森へ放り投げた。魔物どもが美味しく食べてくれるだろう。

 子供は殺さないと言ったが、例外はできた。十歳くらいの少年が獣人の子供をいたぶっていたので念力で内臓をぐちゃぐちゃにしてやった。空高く放り投げた。

 石畳に落ちた少年はまるで生焼けの赤いホットケーキのようだった。

 城の地下に移り、魔法の研究所や拷問部屋を探し回った。やはり研究者という奴は碌な奴はいない。子供や奴隷で人体実験をしていた形跡があった。ここの被験者達は身体がドロドロに溶けて見るに堪えない姿をしていた。なので部屋いっぱいに赤く光るほどドロドロに溶かした鉄に研究者全員沈めてやった。みんな鉄風呂を気に入ってくれたみたいで発狂しながら黒く溶けて逝ったよ。

 拷問部屋はホモそうな大男が数人を自身の愛用の道具で拷問してやった。殆ど使い方が分からなかったものばかりだけど、細い刃物なら顔中(口喉目を中心に)に刺してあげた。鉈があったので全員を胸から腹部にかけて切り込みを入れて臓器全部出して、その鉈で切り刻んだ。その光景を見つけながらやれたらよかったのだけど、目は失明させたし、いつの間にか死んじゃった。

 城にいる権力者及びその関係者を全員殺したが、城の中をこれほど探してもアズサやジュンが見つからない。パスの方でも探してもらっているがそれでも見つからない。

 ミリ達みたいに城の外で何かされているのではないだろうかと思い城下町の方へ視界を飛ばした。


 判断が難しい。権力者と金持ちの見分けがつかない。まいいか。金持ちも関係者として殺しておくか。この国で金持ちをしているんだ。ろくでもない方法で稼いでいるに違いないだろうし、間違いなく関係者だろ。


 上手そうなステーキを食べていた富豪や書類整理していた官僚っぽい爺さんを血祭りにあげて、家の中に貯めていた金貨を首都中にばら撒いた。

 街でほっつき歩いていた城にいた鎧の人と同じ鎧を着た鎧を見つけ次第に圧死させて道端に捨てて置く。

 次にミリが死んだ地下闘技場へ移動する。


 地下闘技場では少し騒ぎになっていた。

 化け物の顔から上がはじけ飛んで、上下離れた死体が宙を飛んでどこかに消えていったんだ。それは騒ぎにもなる。でもすぐに静かになる。


 まず運営達の両手両足を切断する。運営達は一瞬で両手両足がなくなったことで阿鼻叫喚している間に戦わせるだろう魔物に餌として切断した両手両足を魔物のありの中へ投げ入れる。

 大型トラック並みの大きさの獣の魔物ばかりで、これを裸同然の人間と戦わせるとか鬼畜過ぎるだろう。どう考えても勝てるはずがない。中には勝ってしまうような猛者がいるかもしれないが、それは一握りだろう。これを少女にやらせていたことは人間がすることではない。戦いではなく、ほぼ餌を魔物に与えているような感じだろう。

 今度は自分達が魔物の餌になる番だ。


 魔物達はうまそうに運営達の手足に食らいつく。十秒も経たないうちに平らげてしまった。凄い食欲だ。

 まともに餌を与えていなかったようだ。こいつらにとって最後のごちそうだ。

 町中に魔物を解き放ったらパニックになるだろう。運営達を食べ終えたら始末しておこう。

 メインディッシュの運営達を少しこじ開けた檻の隙間から入れた。

 運営達は泣き叫びながら『俺を食うな!!』とか『こっちに来るな、あいつを食え!』とか醜い争いが起こった。手足がないからその場から逃げることもできないから芋虫みたいに身をよぎるしかできない。

 運営達の味を気に入った魔物達はとても美味しそうに食べてくれた。与えた俺も魔物達が喜んで食べてくれたから魔物達を殺せるよ。


 魔物が入った檻を空き缶をロードローラーで引いたみたいにペコーってなるまで潰した。潰した隙間から魔物の潰れた肉片がどりゅりゅって出てきたから気持ち悪かった。

 運営と魔物の次は観客だ。


 運営達の悲鳴を聞いた客達は魔物達が脱走したと思ったらしく我先にと急いで出口へ走っていたが、誰も闘技場から逃げることはできない。俺が全ての出入り口を土壁で塞いだからだ。一般人が混じってようが、非行な賭博をしていたんだ。ここにいた人は誰も見逃しはしない。全員殺してやる。

 運営達を食い終わった魔物達を自由にさせて客の踊り食いをさせてもよかったが、冒険者らしき人達が二桁ぐらいいたから、もしかしたら魔物達が倒されてしまうかもしれないから魔物達は運営達を食べ終わって殺した。そしてここは地下で出口は密閉してある。火を放てば酸欠で死ぬだろうが、隙間風が入ってきているから数人ぐらいは生き延びそうだ。


 さーて、どうやって殺そうか。出口に群がってきているから土壁から針を出して串刺しにして焼くのはどうだろうか。刺された痛みに加えて焼かれるんだ。凄いく苦しいだろう。いや、スフィア達をエルフの子を探していたエルフの人達の下へ送り届けたい。ミリとアルムを棺桶と墓を早く作って埋めてあげたい。


 客達を土壁から針を生やして串刺しにして、その針からさらに無数の細い針を生成して高速で回転される。すると出口に群がっていた観客達はミキサーにかけられたようにミンチになっていく。

 それを出入り口すべてに群がっていた観客をミンチに変えた。闘技場の中にまだ生き残りがいた。生き残り全員が冒険者のようで、魔物の修正を理解して、餌(出口に群がっていた観客)を囮にして自分達は隠れていたみたいだ。

 出入り口から出入り口に移動中に偶然発見した。

 見つけ次第、肉片に変えていた。すべての出入り口に群がっていた観客をミンチに変えた後は生き残りがいないか探しては肉片に変えていたが、最終的に面倒になって、火を放った。偶然闘技場にあった酒や油に引火して地下の酸素を奪ってくれた。


 地下だし、生き残りは一酸化炭素中毒で死んでくれると思うし、ミンチにした肉片を焼いてくれると信じている。肉片が腐っちゃんと虫や病気が蔓延しちゃうからな。


 もうミリ達の死に関わりのある人間は全員殺したしけどアズサ達は見つからなかった。パスが首都の隅々まで探したそうだが、見つからなったという。死んでいるのか生きているのかさえ分からない。首都にいた痕跡すら見つからなかった。自身の身の危険を感じて自力で逃げ出したことを願おう。生きていると信じればいつか会えるかもしれない。

 行く当てもなし、あのエルフ達のところまで行くか。エルフの子もあそこが故郷だろうから送り届けよう。


 エルフの里は明確な目的地だった。向かう目的になったスフィアは今や廃人になってしまったが、生きている。エルフの里でミリ達の墓を作ろう。エルフの子故郷に帰りたいだろうしな。

 しかしながら、首都に行くまでの道中はミリ達が生きていることを心から願っていたのに、そんな願望の塊はことごとく砕け散って、何もできずに死なせてしまった。ミリに至っては見殺しに近いことをした俺はなんて弱い人間だろうか。


 三日後にエルフの里の数百メートル前の森に到着した。

 道中でミリとアルムの遺体に虫が湧いたり、傷み始めたりしたから損傷を修復したり、虫を殺したりして、まるで寝ているような状態を保ったままエルフの里にまで運んだ。

 この三日間はそれだけで車内は凄く静まりかえって寂しさを加速させていた。


「お前はこの間の人間じゃないか。何しに来たんだ!」

「言った通りにエルフの子を届けに来た」


 ハハン帝国に向かう前にあった斥候のエルフが出会った。斥候のエルフは狩りしていたようで、それの帰りのついでに里まで案内してもらうように交渉しよう。あの時理由を告げずに去り帝国の人間の死体を片づけさせたのを根に持っているのかもしれないけどエルフの子を見せたらきっと案内してくれるはずだ。


「この子は!タチオの娘じゃないか。腐れ奴隷商人共に魔物から逃げる際に囮にされたが、生きていたのだな。よかった」


 俺は車内で寝ているエルフの子を斥候に見せた。

 エルフの子は斥候のエルフの知り合いの子共だった。これで案内してもらえるな。


「それとこの子のことも知っているか?スフィアって言うんだけど、ここから遠い街の奴隷商で出会ったんだが、この子がこうなる前の約束で故郷に送り届ける約束をしていたんだ。この子も故郷がどこにあるか知らなくて困っていて旅の途中でここにエルフの里があるって聞いたんだ」

「知らんな。それよりもその子は生きているのか?動いていないんだが」

「ちゃんと生きている。この間の奴らの仲間のせいでこうなったんだ。それと友達も殺された」


 車のトランクに寝かせていたミリとアルムの遺体を斥候に見せた。ミリ達を殺した奴らを皆殺しにしたとは言わなかった。変なことを言って警戒されると思ったからだ。


「こいつは本当に死んでいるのか?寝ているように見えるぞ」

「本当に死んでいるんだ。心臓も動いてなし、何もしないまま放置すれば身体が痛み始める。でもこのままにしてらんないだ。墓を作ってあげたいんだ。だけどその前にスフィア達を安全な場所に連れてあげたいんだ」

「わかった。あんたはタチオの娘の恩人だ。里に案内する」


 俺の思いが伝わったのか斥候は里に案内してくれるという。


「よかった。案内をお願いする代わりと言っては何だけど乗って行ってくれ。狩った獲物は無いのか。車の上に乗せてやるぞ?」

「獲物は無いが、それに乗らなくちゃならないのか?」


 自力で里に行けるのだが、無理矢理行って、住民達と険悪になるのは避けたかった。案内を断った場合はこっそり侵入してエルフの子とスフィアを置いていくつもりだった。だが斥候は案内してくれるという。

 エルフの子の恩人というだけどな。あんたを含めてエルフ達を奴隷として連れて行かれるところを助けたのにあれは信じていなかったようだ。

 あと俺が不老族ってことも効いてそうだ。


 斥候を助手席に座らせて、里まで案内で車を進ませる。

 ちなみに車の周囲を視界で見ている。森の中だし、死角から攻撃されることは無いと思うが、魔物が現れた際に対応できるようにだ。


 森の中というのに生き物一つ見当たらないのは不思議に思うが、車という異常物体が自分らの生活圏に侵入してきたことにより、警戒しているのかもな。



主人公はヒロインの墓を作ったら、これから何をするのか。

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