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拠点 孫呉を守りし仮面

拠点シリーズ第二弾です

ここは一刀と同じ新星である葵と玲のいる蜀の国


この国にて


星「もぐもぐ… 」


蜀を代表する将の一人、趙雲こと星が好物のメンマが入っているメンマ壺を片手に警邏という名のサボりをしながら町を歩いていた。


星「しかし最近町が平和すぎて華蝶仮面の出番がないので暇だな 」


華蝶仮面、それは蜀の平和を守る正義の使者。その姿は蝶の仮面を着けただけの星なのだが何故かその正体は葵と一部のもの(紫苑など)にしかわかっていない。(玲も知らない)


しかも正義の使者でありながら愛紗達警邏の者からは不審人物として狙われていた。(鈴々からは変態仮面呼ばわり)


そんな星が町を歩いていると


子供「…英雄ごっこしようぜ! 」


子供達が集まって英雄(ヒーロー)ごっこをしていた。


星「(ほほぅ、英雄ごっことは子供らしい。となるとやはり華蝶仮面であろうな) 」


と子供の遊びを見る星だが


子供「ひとつ!非道な悪行三昧見逃さず! 」


星「(えっ!?) 」


子供「ふたつ!不正は絶対許さない! 」


星「(何だその名乗りは!?) 」


あきらかに華蝶仮面とは違う名乗りに驚く星


そして


子供「みっつ!見事に成敗する!孫呉を守りし者、仮面シャドー見参! 」


バァンッ!!


華蝶仮面ではなく別の戦士の名が出された瞬間


ずでんっ!!


星は激しくずっこけた!


子供「あっ!趙雲将軍だ 」


タターッ!!


子供達が倒れた星に近づくと


星「いたたっ!?子供達よ、見知らぬ英雄を名乗っていたがその仮面シャドーとは何者かな? 」


星が仮面シャドーについて聞いてみると


子供「趙雲将軍知らないんですか? 」


子供「いま呉で噂の英雄なんですよ! 」


子供「古くさい華蝶仮面と違って新しいもんな 」


グサッ!!


子供に華蝶仮面は古くさいと言われて胸に何かが突き刺さる星


星「(おのれっ!その仮面シャドーとは何者だ!いずれ対決を申し込んでやろう!) 」


ゴォーッ!!


人気をとられた怒りで燃え上がる星であった。


一方その頃、呉では


悪人「フフフッ!呉の警備は太守(雪蓮)がぐうたらだから甘いな 」


子分「おかげで盗み放題っすね♪ 」


悪人達が盗みを働いていた。


子分「でも親分、気を付けた方がいいかもしれませんよ!?最近仮面シャドーってのが呉の悪人を捕らえてるって噂がありますぜ!? 」


悪人「バカ野郎!何が仮面シャドーだ!そんな奴、俺が軽く捻ってやるぜ! 」


と悪人が言うと


?「なら捻ってもらおうか 」


とどこからか声が聞こえ


悪人「い…いまの声はどこからだ!? 」


声の出所を探す悪人達


すると


子分「親分、あそこ!? 」


ビシッ!!


子分が屋根の方を指さした!


するとそこには


バァンッ!!


黒く、鉄でできたプロテクターを身に纏い、頭部は黒のヘルメットに黒マスク、黒サングラス、額には十字手裏剣を白ハチマキにつけた人物がいた。


シャドー「ひとつ!非道な悪行三昧見逃さず。ふたつ!不正は絶対許さない!みっつ!見事に成敗する!孫呉を守りし者、仮面シャドー見参! 」


この人物こそ、いま大陸で有名な仮面シャドーである!


シャドー「悪人共、貴様らの悪事を見逃すわけにはいかぬ!成敗するから覚悟しろ! 」


シャドーが悪人達に言うと


悪人「ふざけるなっ!この変人野郎!! 」


シュッ!


悪人はシャドー目掛けて石を投げるが


サッ!


シャドー「フッ! 」


鉄でできているプロテクターを身に付けているにもかかわらず身軽なシャドー


そして


バッ!


シャドー「てりゃーっ!! 」


ドカッ!!


子分「ぐほっ!? 」


シャドーは子分に降りながらの飛び蹴りを食らわし


悪人「この野郎!! 」


ブォンッ!!


悪人はシャドーに木の棒を降り下ろすが


パシッ!!


悪人「なっ!? 」


シャドーは棒を受け止めると


シャドー「成敗! 」


ドカッ!!


悪人「がはっ!? 」

バタッ!!


悪人に一撃を食らわして気絶させた。


そしてその後、しばらくして


タタッ!!


思春「あそこだ! 」


町の裏路地から煙が上がっているのを見つけた思春が警邏隊を率いて現場につくと


バンッ!!


そこにはシャドーに倒された悪人が縛られていた。


そして


思春「『この二人、悪人なり!後始末を頼む』か、またシャドーとか言う奴の仕業だな! 」


と『』に書かれた貼り紙も一緒にあった。


思春「いったいシャドーというのは何者なのだ!? 」


しばらくして、孫呉の城


雪蓮「そう、また仮面シャドーに手柄を横取りされたわけね 」


思春「申し訳ありません! 」


雪蓮「別に思春のせいではないから構わないわよ 」


城で仮面シャドーの話題が始まると


明命「でも私達が見つけられなかった悪人を捕まえるなんてすごい人なのです 」


亞莎「いい人のようですね 」


という二人だが


思春「バカ者!!奴が活躍する度に警邏隊は愚かだと陰で言われているのだぞ!♯ 」


ドォンッ!!


二人に怒鳴る思春


茜「でも新星の皆さんや私以外にも忍者がいたなんて驚きです!? 」


穏「聞いた話によると自分で悪人を連れてこないで狼煙(のろし)を上げて警邏隊に知らせているようですしねぇ 」


シャオ「正体は誰なんだろう? 」

誰もが仮面シャドーの正体は一刀だと疑わない


それには理由があった。


祭「最初は北郷が変装しているのかと思ったが北郷が儂らと一緒にいる時もシャドーが現れおったしのぅ 」


冥琳「そして今日、仮面シャドーが現れた時には北郷は誰かさんがサボった仕事を手伝ってもらってましたからねぇ 」


雪蓮「うっ!? 」


その誰かさんとは雪蓮のことである。


一刀「俺なわけないでしょ、仮に俺が分身して変装したとしても俺も奴も一撃を食らっても消えなかったわけですし 」


実は何度か一刀とシャドーが戦った時があるのだが互いに攻撃がヒットしてもどちらも消えなかったのだ。


一刀「では俺は仕事をやり残してますのでこれで失礼します 」


冥琳「うむ 」


スッ!


そしてその場から立ち去る一刀だが


蓮華「・・・ 」


蓮華はそんな一刀を見つめていた。


一刀の離れ


キィッ!


一刀が離れの部屋に到着すると


シャドー「ご苦労だったな 」


バンッ!!


何と!?部屋の中にシャドーがいた!


そして


パチンッ!! ボンッ!!


シャドーが指を弾くと一刀が消えてしまい


スポッ!!


シャドーがマスクを取ると


バンッ!!


そこには一刀の顔があった!


小助『お前も気力分身の術を使うなんて大変だねぇ 』


一刀「慣れたようなものさ 」


気力分身の術…気を半分にわけて分身をつくる術。普通の分身は攻撃されれば消えるがこの術は攻撃されても消えない、だが分身の数が多ければ多いほど気が分けるので戦闘にはむかない


小助『でもシャドーの正体が一刀だなんてよくバレないもんだな 』


一刀「そこはまぁ何とかしてるからな 」


二人がそんな会話をしていると


蓮華「成程、そういうわけだったのか 」


一刀・小助『!? 』


驚いた一刀と小助は声が聞こえた方を見てみると


バンッ!!


そこには蓮華が立っていた!


一刀の離れは入り口だけでなく中も罠だらけなのでまともに入れるのは作った一刀と相棒の小助、そして一刀の主君である入り方を教えた蓮華だけである!


一刀「ど…どうしてここに!? 」


蓮華「何度も言ってるだろう。一刀は嘘をつくと目をそらす癖がある。それよりどういうことかはっきり説明してもらうぞ! 」


ずいっ!!


一刀に詰め寄る蓮華


一刀「は…はい、実は!? 」


ことの始まりは数週間前


一刀「重りをつけても早く動けるように訓練しよう! 」


と考えた一刀は鉄を加工して


ジャキンッ!!


一刀「我ながらうまくできたものだ 」


現在の仮面シャドーとなるスーツを作り上げた。


小助『一刀、早速着てみなよ 』


一刀「よしっ! 」


ガチャッ!!


そして早速スーツを装着する一刀だが


一刀「くっ!?重くて早く動けないな!? 」


ずっしりっ!!


さすがの一刀でもすぐに早く動くことは無理であった。


小助『諦めるな一刀!逆にそのスーツを着ても早くなれば脱げばもっと早くなれるぞ! 』


一刀「そうか!よしっ! 」


それから数日間、一刀の隠れた鍛練が始まり


一刀「よっ!ほっ! 」


シュシュッ!!


一刀はスーツを着ていても十分動けるようになっていた。


小助『やるじゃねぇか 』


一刀「まぁな、では脱いで… 」


とその時!


警邏隊『悪人、待てーっ!! 』


警邏隊の声が聞こえ


一刀「悪人だと!加勢に行ってくる! 」


シュッ!


小助『おう、行ってこい!ってあいつスーツ着たままじゃねぇか!? 』


一刀はスーツを脱ぐのも忘れて出動し


一刀「ハァッ! 」


ドカッ!!


悪人「ぐえっ!? 」


町の人が見つめるなか、悪人を撃退した。


その後


人々『わぁーっ!! 』


パチパチッ!!


町の人々から歓声をうける一刀


男「ありがとうございます。ぜひお名前を聞かせてください 」


一刀「えっ!?いつも会ってる俺を知らないの? 」


最近一刀は町中を警備しているのでよく人々に会うのだが


パッ!


一刀「(あっ!?) 」


この時、水溜まりに写った姿を見て一刀はスーツのまま出てしまったことに気がついた。


男「いつも会ってる? 」


一刀「い…いや、初対面でしたすみません!? 」


もし一刀が鎧のようなスーツを着て町をうろついたことが知れたら雪蓮に確実にからかわれると思った一刀は


シャドー「俺の名はシャドー、孫呉を守りし者です 」


咄嗟にシャドーという偽名を使うのであった。


そしてその後も町の人々からシャドーを求める声が聞こえる度に一刀はシャドーになって出動するのであった。


当然シャドーが出現すると一刀がいなくなるという点を隠すため気力分身の術を使うことになったのだ。


そして全ての真相を知った蓮華は


蓮華「わかった。この事は姉様やみんなには内緒にしておいてやる 」


一刀「本当ですか!? 」


内緒にしてくれると聞いて喜ぶ一刀だが


蓮華「ただし、今後も無理しないよう仮面シャドーとして活躍しろ 」


一刀「えっ? 」


蓮華「一刀も知っての通り、呉は姉様がぐうたらなせいで治安が多少乱れている。それに今やシャドーは町の英雄のようなものだ。続けないのはもったいないだろう。わかったな! 」


これを聞いた一刀は


一刀「了解です! 」


一刀は了承するのであった。


その後、一刀は無理がないよう仮面シャドーとして活動するのであったが


雪蓮「仮面シャドーが現れるのは呉の治安が悪いからよ、だから仕事しな〜い♪ 」


冥琳「仕事せぬかバカ者!!♯ 」


雪蓮が変わらず怠慢になったという


今回登場したシャドーは後に別の作品でも登場します

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