孫呉のクリスマス
今回は一足早くクリスマスネタです
それはある日のこと
ビュ〜ッ!
孫呉の地、建業に珍しく寒い日がやってきた。
蓮華「ハァ〜、建業は夏の気候だというのに今日は一段と寒いな!? 」
建業は海が近いため暑い日が多いのだが今日は一段と寒かった。
そして蓮華が寒そうにしていると
一刀「蓮華様、寒いでしょうから俺の上着を着てください 」
スッ!
自分の上着を差し出す一刀だが
蓮華「それだと一刀が寒いだろう、私は構わん 」
一刀「あなたを寒さから守れるのなら寒いのなんて平気です! 」
蓮華「一刀/// 」
熱々ムードの二人だが
冥琳「ごほんっ! 」
一刀・蓮華『!? 』
冥琳の咳で元に戻った。
冥琳「二人とも、熱いのは構わないが仕事を終えてからにしてください 」
小助『ってことは仕事を終えたらイチャイチャし放題だな♪ 』
一刀「小助!!/// 」
二人を茶化す小助に怒る一刀
すると
小助『こんなに寒いんじゃ時期的ならクリスマスかもな 』
小助が言うと
蓮華「何だその『くりすます』というのは? 」
知らない言葉を聞く蓮華
一刀「クリスマスというのは天の国(現代)の祭り行事の一つで、みんなで宴したり贈り物を渡したりする日なんですよ 」
一刀が最後まで言った瞬間
雪蓮「それ採用! 」
にゅっ!!
いきなり天井から雪蓮が現れた。
冥琳「お前はどこから現れているんだ!? 」
冥琳が突っ込むが
スタッ!!
雪蓮「そんなこと別にいいじゃない、天の祭りなんて楽しいし、王命令で早速実行よ♪ 」
降りてきた雪蓮は王命令を使う。
雪蓮が祭り好きとはいえ嫌に真剣な感じなのだが
雪蓮「(ぐふふっ♪宴ならば酒が飲み放題じゃない♪) 」
それが本心であった。
だが
冥琳「いっておくが雪蓮、お前は溜まっている仕事を終えるまでは酒は一滴たりとも飲ませぬからな 」
雪蓮「えっ!? 」
冥琳「王命令ならばやるしかないな、蓮華様、今すぐは無理ですので実行は一週間後でどうでしょうか? 」
蓮華「うむ、そうだな 」
冥琳が副王である蓮華の承認を得た後
冥琳「というわけで雪蓮よ、一週間以内に仕事を終わらさなければお前はクリスマスは禁酒だからな 」
雪蓮「そんな〜!?十日分はあるじゃないの!? 」
冥琳「誰がそこまで溜めたと思ってるんだ!さっさと仕事しろ!!♯ 」
ぐいっ!!
雪蓮「いた〜い冥琳、離してよ〜!? 」
冥琳は雪蓮の耳を引っ張って去っていった。
そして二人が去った後
蓮華「そうだ一刀、お前の知り合いの忍にもクリスマスの招待をしてやれ 」
一刀「いいのですか!? 」
蓮華「忍には借りがあるし、一刀の知り合いなら大丈夫だろう 」
一刀「承知しました! 」
それから少しして
一刀「風遁・風の便り! 」
ビューッ!!
一刀は紙飛行機をそれぞれの忍に送り飛ばした。
そして、雷魔ジュンのいる魏の国
ジュン「ほ〜、一刀からクリスマスの誘いね、もちろん行くぜ!華琳にバレたらお仕置きだろうけどな♪ 」
神速丸『意外とチャレンジャーだな相棒!? 』
ジュン「神速丸、お前はどうする? 」
神速丸『俺はあの猿(小助)は気に入らないがクリスマスは楽しいから行くぜ! 』
ジュン「頼むぜ!お前にはクリスマスのローストチキンの役目があるからな! 」
神速丸『おうよっ!…って何だとこの野郎!!♯ 』
氷堂葵、土門玲のいる蜀の国
葵「ちょっと玲、この文読んだ!? 」
玲「やっぱ葵のとこにも来てたか、俺のとこにも来たぜ 」
葵「クリスマスってロマンチックよね〜♪ 」
玲「そうだよな〜♪ 」
葵・玲『(一刀と二人っきりでクリスマス♪) 』
二人して同じことを考える二人
葵「こうしちゃいられない!クリスマスの料理作らなきゃ!いくわよあられ! 」
玲「そうだった!俺も何か作らなきゃな、いくぜ牡丹! 」
あられ『料理はやめた方がいいよ葵!? 』
牡丹『玲も固いものしか作れないんだからやめときなさい!? 』
危険な相棒の料理を止める相棒達であった。
火神楽源治のいるとある森
源治「・・・何だと!?呉でクリスマスパーティーだって!?是非ともいかねば! 」
万年『でもお前さん、冬は寒いし露出が低くなるから嫌いなんじゃなかったか? 』
源治の相棒の亀の万年が言うと
源治「・・・確かに冬は嫌いだ!だが目の前に乳があるというのに向かわないのは男ではない!早速プレゼントを用意して出発だぜ!! 」
何やら張り切る源治であった。
風切吹音のいる幽州の国
吹音「はわわ!?見てください月光、一刀様からクリスマスのお誘いですよ!? 」
月光「やったじゃないの吹音♪おめかししてごちそう持っていかないとね♪ 」
吹音「そ…そんな!?私なんかがおめかしだなんて/// 」
ポンッ!!
じれったい吹音の手に月光が鉄扇を置いた瞬間
吹音(裏)「よっしゃぁーっ!!今すぐ仕立て屋に行ってあたしに似合う服をつくってもらうぜ!! 」
ダッ!
変化した吹音は飛び出していった!
そしてあっという間に一週間が過ぎていき
呉では
雪蓮「ハァハァ…!?何とか仕事を終わらせたわ!? 」
冥琳「御苦労雪蓮、普段からその調子でな 」
何とか仕事を終わらせた雪蓮だがすでにグロッキー状態であった。
とそこへ
祭「料理が完成したぞ 」
ジャンッ!!
調理係であった祭と亞莎が大皿を持って現れた。
シャオ「わぁっ!?見たことない料理がたくさんあるわね!? 」
亞莎「一刀様から天の国の料理を教わりましたので 」
シャオ「へぇっ!?ちょいと味見♪ 」
スッ…
料理をつまみ食いしようとするシャオだが
バシッ!!
シャオ「いたっ!? 」
祭「つまみ食いは禁止ですぞ小蓮様! 」
祭に手を叩かれてしまった。
とそこへ
明命「冥琳様、クリスマスツリーの飾り付けが終わりましたのです! 」
冥琳「明命、思春御苦労であった 」
高いところに登るのが得意な二人にはクリスマスツリーの飾り付けをやってもらった。
とはいえこの時代におそらくモミの木はないので単なる巨木である。
思春「そういえば北郷と蓮華様はどちらに? 」
客が来るのを見ておく穏は別として一刀と蓮華がいないことに突っ込むと
冥琳「北郷なら数日前から離れにこもっている。蓮華様は先程小助に呼ばれてどこかにいったぞ 」
ということであった。
そして一刀は
ガチャッ!
一刀「よしっ!何とか間に合ったな!? 」
一つの箱を手に持って離れから出てきた。
すると
茜「一刀様、皆さん準備ができたようです 」
一刀「おぉそうか茜… 」
茜が一刀に知らせに行ったのだが
バンッ!!
今の茜の姿は黒コートとフード、サングラスをつけた姿であった。
一刀「何のつもりだ茜!? 」
茜「だ…だって今日は新星の皆さんが来るんでしょ!?元とはいえ私は敵の黒龍軍だったんですから皆さんに顔を会わせられません!? 」
会った瞬間リンチを食らうと茜は思っていた。
一刀「それなら心配するな、お前のことなら前もってみんなに知らせて許しを得ている 」
茜「な〜んだ!?それならそうと言ってくださいよ!じゃあこんな服なんて脱いじゃいますね♪ 」
ババッ!!
勢いよく服を脱ぐ茜だが
ぷるんっ♪
一刀「(ブバッ!!) 」
茜「あっ!?いや〜ん/// 」
服の下は下着だということをすっかり忘れていた。
とそこへ
穏「一刀さ〜ん、お客様が到着しましたよ〜 」
一刀「う…うむっ!? 」
鼻を押さえて一刀が門に向かうと
一刀以外の新星『お邪魔しまーす! 』
バンッ!!
そこには葵、ジュン、玲、源治、吹音とその相棒達がいた。
すると
葵「は…はい一刀、クリスマスプレゼントの私の手作りクッキー(味見無し)よ!!/// 」
玲「お…俺からは鋼鉄せんべいだ!うけとりな!/// 」
スッ!!
一刀「あ…ありがとう!? 」
もらっても困るものである。
吹音「あ…あのぅ一刀さん、私からは実家特製のおはぎです/// 」
一刀「おぉ!ありがたく受け取ります 」
吹音の実家は和菓子屋である。
そして一刀はおはぎや大福等の和菓子が好物であった。(吹音は知っている)
ジュン「何だか俺達かやの外じゃね!? 」
源治「・・・んなことはどうでもいい。吹音の少し露出の高い姿が見れたからな、それに俺は孫策さん、周瑜さん、黄蓋さん、陸遜さんにプレゼントを渡せればいいんだ 」
雪蓮「えっ!?何を持ってきてくれたの?まさかお酒!? 」
スッ! パカッ!
雪蓮が源治からプレゼントの箱を奪って中を開けてみると
バンッ!!
源治「・・・バストサイズ100センチ用のブラジャーです。是非ともそれを着けた姿を俺に… 」
ドグボッ!!☆ミ
玲「このエロ源治!!♯ 」
葵「女に下着贈るなんて最低よ!!♯ 」
源治「・・・がはっ!? 」
二人に殴られる源治
すると
ジュン「おっ!あそこにいる娘が茜って娘か? 」
茜「ひっ!? 」
ジュン「そんなとこにいないで挨拶しましょうや♪ 」
ジュンが隠れていた茜に近づく
茜「うわーっ!? 」
ダッ!
安心とわかっていても逃げ出す茜
それからしばらくして
ポロロンッ♪
ピーピロピーッ♪
冥琳の二胡(中国の昔のバイオリン)とジュンの笛の音色が鳴るなか
全員『メリークリスマス! 』
呉でクリスマスパーティーが開始された。
そんななか
一刀「蓮華はどこにいるんだろう? 」
実はまだ蓮華がパーティーに来ていなかった。
それを一刀が心配して庭に出てみると
蓮華「か…一刀/// 」
一刀「その声は蓮華… 」
くるっ!
後ろから蓮華の声が聞こえ、振り向いてみると
バンッ!!
そこにはサンタコスをした蓮華がいた。
ちなみに一刀が鼻血を出さないよう露出は少ないがミニスカである。
蓮華「小助が『これを着たら一刀が喜ぶ』というので着てみたが私には似合わないだろう?/// 」
という蓮華に
ガシッ!!
一刀が蓮華の肩を掴むと
一刀「とてもお似合いですよ蓮華/// 」
蓮華「一刀/// 」
イチャイチャムードな二人
一刀「そうだ。俺から蓮華にプレゼントがあります。受け取ってください! 」
スッ!
一刀は蓮華に袋を渡す
蓮華「私に?中身は何だろう? 」
スッ!
蓮華が袋を開けてみると
パッ!
袋には所々ほつれた跡がある桃色の手袋が入っていた。
一刀「最近少し寒くなりましたので手袋をと、じ…実は俺は編み物が苦手でして!?それでも一生懸命作りました! 」
裁縫は得意だが編み物が苦手な一刀
当然ほつれた手袋なんていらないだろうと思っていたが
蓮華「ありがとう一刀♪/// 」
蓮華は品のできより一刀が自分のために作ってくれたことが嬉しかった。
蓮華「そうだ。私もお返しにプレゼントをしなければな 」
一刀「い…いや、主君から従者にプレゼントだなんて!? 」
断ろうとする一刀だがそれより早く
ちゅっ♪
蓮華の唇が一刀の唇と重なりあった。
蓮華「わ…私からのクリスマスプレゼントだ/// 」
さっきまでより顔を赤くする蓮華に
一刀「あ…ありがとうございます/// 」
返事を返す一刀
このままで終わればよかったのだが
シャオ「あーっ!!一刀と蓮華お姉ちゃんがイチャイチャしてるーっ!! 」
二人でいるところをシャオに見つかってしまった。
そしてシャオが来ると同時に
雪蓮「ずるいわよ蓮華!あとその手袋は一刀からね!一刀、蓮華だけプレゼントはずるいわよ!私にもプレゼントとして子種をちょうだい!! 」
シャオ「お姉ちゃんもずるいじゃない!!シャオにも子種ちょうだいよ!! 」
二人に寄られた一刀は
一刀「ご…御免!? 」
ダッ!
その場から逃げ出していった。
雪蓮「待ちなさいよ一刀! 」
シャオ「待てーっ!! 」
ダッ!
一刀を追いかける二人
そして取り残された蓮華は
蓮華「一刀からのプレゼントか大事にしなければな/// 」
ぎゅっ!!
一刀からの手袋を握りしめる蓮華
すると
パラパラッ…
蓮華「雪か 」
呉に珍しく雪が降り、ホワイトクリスマスになったという。




